「リトル・ランナー」  

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舞台は1950年代、カナダはハミルトンのカトリック学校。

生徒である14歳の少年ラルフ・ウォーカーはタバコや性に対する関心が人一倍強く、校則破りの常連で校長には目の敵にされている。
学校では問題児として他の生徒達からも疎まれ、友達はチェスターのみ。

そんなラルフの父親は戦死し、母親は難病に冒され病院で寝たきりの状態。

ある日、母を病院に見舞うと病状が突然悪化し昏睡状態に陥ってしまう。
看護婦のアリスに「奇跡でも起こさぬ限り昏睡から目覚めることはない」と告げられラルフは呆然とする。

母が目覚めなければ、保護者が不在であるという理由で施設に送られてしまう。
既に祖父母は亡くなっているものの、親友チェスターが祖父母の振りをして学校に提出する書類にサインをしていることもばれてしまうと学校にはいられなくなる。

日頃の行いを正すべく校長の命令でクロスカントリー部に入部させられたラルフ。
ある放課後、部員達の前でコーチであるビバート牧師は「君たちがボストンマラソンで優勝したらそれは奇跡だ」と言った。
それを聞いたラルフはボストンマラソンで優勝するという奇跡を起こせば母は昏睡から目覚めると信じて走り出す。

一方のクロスカントリー部のコーチ、ビバート牧師は、オリンピックのカナダ代表のランナーであったことをラルフに知られてしまう。出場予定だったオリンピックの大会の2週間前に負傷し、出場を断念せざるを得なくなってしまった。次回のオリンピックへ向けて練習を積んでいたものの、戦争が勃発してしまったためにオリンピック出場という夢を諦め、牧師になったことをラルフに告白する。

ビバート牧師は夢に向かって走っていた自分の姿をラルフに重ね、ラルフがボストンマラソンで優勝するためにコーチ役を買って出るのだった。

母を思いひたむきに練習し、確実に成果を上げていくラルフに次第に周囲は彼に対する評価を変えていく。

片思いだったクレアはラルフのボストンマラソン優勝を信じて毎日神に祈りを捧げ
ラルフを馬鹿にしていた生徒達も、次第にラルフを応援するようになる。
母の入院する病院の看護師アリスもボブスレーの選手だった時に覚えたウェイト・トレーニングをラルフに指導する。

そんな周囲の理解や協力を得て、ラルフは次第にランナーとしての実力を上げていく。

校長は軽々しく「奇跡」という言葉を口にすることは神への冒涜であり、学校を休んでボストンマラソンに参加することは許さないと、ラルフやビバート牧師を厳しく叱責する。

そんなある日、親友チェスターはラルフに「走ったら校長に退学させられるよ、ハミルトン中の笑い物になる。お母さんはもう目覚めない」と忠告し喧嘩になってしまう。

チェスターは更に「危険を冒して代筆してやったろ」と言い
ラルフは「君は危険なんて冒したことないだろ」と返す。

この後ラルフは母の病院に赴き、昏睡状態でベッドの上で目を閉じている母の肩を揺らしながら「起きて!」と涙ながらに叫ぶのだった。

その晩、両親の写真や思い出の品を焼いていたら不注意で自宅を全焼させてしまう。
呆然と焼けた自宅を眺めるラルフに駆け寄ったのは喧嘩をしたチェスターだった。

チェスターは「ボストンマラソンに出場すれば、校長を最高に怒らせることができるよ。それに君なら優勝できるよ」とラルフを励ます。

ビバート牧師はボストンマラソン参加を認めない校長の部屋を訪ね、こう言うのだった。

『実は彼に会うまでは何も信じていませんでした。
でも今はこう思えます
この世を去る時
神がお尋ねになる
"危険を冒したことは?"
"光が見えずとも跳んだことは?"
"目を閉じて運を天に任せたことは?"
今の答えはこうです
"いいえ ありません"
だから目を閉じます』

こうしてラルフとビバート牧師の二人の"奇跡"へのレースは始まるのだった。

ラルフが起こした"奇跡"、ボストンマラソンでの結果は是非映画本編で確認を!

この映画を観て感じるのは
実は"奇跡"は"奇跡"ではないなのではないかということ。

私たちは"奇跡"とは何か特別なことで
一生に一度も起こりえないようなことだと思っている。

しかし、それは違う。

ラルフを見てご覧!
チェスターという素晴らしい親友に恵まれ
ビバート牧師という師にも巡り会えた。
志と信念を持って前を進めば昨日までの敵は味方になることも知った。

彼がボストンマラソンで優勝し、母が目覚めることが実は"奇跡"なのではなく
既にラルフには日々"奇跡の数々が降り注いでいたのだ。
人生とはそういうもの。
悲しさや寂しさや不幸の数を数えるよりも、自分に既にある"奇跡"の数々を発見し数えるべきだ。

そしてラルフとビバート牧師の口から語られる「危険を冒すことの大切さ」
それは人生にとってとても重要なもの。

貴方は何かを諦め、悲観的になってはいないだろうか。
貴方は自分を責めてばかりで、何にもチャレンジしていないのではないだろうか。
言い訳や責任転嫁にばかり時間を割いて、重い腰を上げずにいるのではないだろうか。

貴方にも"奇跡"は起こせるし
実は今この瞬間さえも"奇跡"に愛されているという事実を知ってほしい。

この映画はそれをきっと教えてくれるだろう。
そして見終わったら、何かにトライして欲しい!

*実はこの僕も「危険を冒すため」この冬フルマラソンにチャレンジするのです!



2004年・カナダ
マイケル・マッゴーワン監督
原題:Saint Ralph



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