3年前の7月でした。当時、高速料金上限1000円の恩恵に与り、私たちも普段はとても行けないような遠方のフェスにどんどんと出かけていました。その極めつけが、蔵王フェス。大阪出身で、関西に単身赴任中、あちこちのフェスにご一緒したM宮さんが主催されていました。いつか行きたいとは思っていたものの、まさかその日が本当に来るとは。
関西から大挙して押し寄せた蔵王。でも残念ながら、その場所に私はいませんでした。いくつか外せない予定が重なって、一人で留守番。蔵王へは相方だけが行ったのです。
その時の様子は
こちらに詳しく記されています。珍しく彼が書いた日記です。
興奮したようなメールが送られてきたのはその夜でした。「すっごいで。めっちゃええわ、この人。ノックアウトされたわ。」オートハープを抱えた年配の女性の写真が添付されていました。北海道の方でした。
それから、時々その方についてのあれこれを目にするようになりました。(というか、こちらが意識しているので目に入ってくるのでしょうが。)録音は聴かせてもらったものの、映像としてみるとまた雰囲気が違います。なんだろう、じんわりと画面の向こうから伝わってくるものがあるのです。低く、総じて張らない落ち着いた声で、包み込むように歌われます。まるで呼吸するかのような自然な歌です。you tubeでこんな風に聞こえるなら、生だとどうなるんだろう?聴きたい、聴いてみたい、ってずっと思ってました。
しばらく前に、関東でライブをされた時、古い友人のJ子さんが、とても感動した、とブログに書いていました。そうか、やっぱりそうなんだ。私とJ子さんは、ひっかかるものが似ている、と常々思っていたので、そのことも私の背中を押してくれました。東京でお世話になったJINさんも、素晴らしかった、と書いておられましたっけ。
前置きがずいぶん長くなってしまったけど、そんな流れで平日(しかも月曜日)の夜に、京都まで出かけてしまったわけです。行ってほんとに良かった。心から思いました。
場所はとても京都っぽいカフェ。畳の部屋の奥にピアノが置いてある板の間、そこがステージで、お客さまはずっと手前のカウンターからすぐ目の前の座卓の席まで、ほぼ満席でした。だんなさまのテリーさんがMCをされます。この日はちょっとマイクが不安定で、生でやってみたりマイクを通したり、落ち着かないうちにステージが終わってしまったのが残念でした。