明日私達の店は11周年を迎える。
今日まで店を続ける事が出来たのは贔屓にしてくださるお客様とカミさんのお蔭だと思う。感謝したい。
不況の中個人経営の喫茶店は減少を続けている。喫茶店を生業と考える人間にとって厳しい時代だと思う。
大分前の話だが、渋谷から中野にかなり前に移転したジャズ喫茶のご主人に
「あと10年店を続ける目途が立った」とお話したところ「その考えは間違っている。10年(頑張る)なんて言っていたら10年経ったときに(達成感で)終わってしまうかもしれないじゃないか」と言われた事がある。
70代半ばのご主人が私に教えたかったのは「もっと自然体で店を続けろ」と言う事だったのだと思う。
何十年も店を続ける秘訣を教えて頂いたと感じている。
私達の店は多分10年後もその先も営業を続けているように思う。
10年後、店でジャズをかけながら珈琲を抽出している自分の姿を想像するのがとても楽しい。
珈琲パウエル 店主

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