喫茶店。
北海道ツアーのことをあれこれと考えながら、歩みを進めた出口の通路。
会計の男性を待っていたおっとりした感じのOLが立っていた。
おしとやかで飾らないレディーという雰囲気で、真っ白のスカート。
後ろをすれ違った私だったが、彼女のスカートに私のバッグが少しかすったらしい。
彼女は、立っていた場所が通路の真ん中だったことに気づき、おっとりと私を振り返って言った。
「ごめんなさい。あら、女性同士だったんですね」
・・・ん?
あたし・・?
とりあえず微笑んで会釈したが、まさか男に見えてたってこと?!
確かに、髪は短いほうだ。
でも、彼女よりも若干私のほうが小柄だし、上はオレンジの服を着ていたんだぞ。
そうか。
オレンジの服でも、男に見えてたってことか・・・・・・。
たぶん、このボトムスと組み合わせたせいだろうなぁ・・・・・・。
男になりたいと憧れていた私でも、女のまま男に間違えられると、なかなか複雑な心境だ。
やっぱり、この人生は女がいいや〜〜。

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