2015/5/11 | 投稿者: pdo

子供も大人も「夢を持つ」というのがいいこととされているけど、夢を持つ(理想を追い求める)というのは、反面、目の前の現実を見ていない(見ることを避けている)ということでもあるんだよね。

タモリは分かってる人だと思う。



10日放送の「ヨルタモリ」(フジテレビ系)で、タモリが「夢を持つ生き方」について持論を展開した。

同番組では架空のバー「WHITE RAINBOW」を舞台に、宮沢が扮するママと常連客、そしてゲストがトークを展開する。
タモリは岩手県でジャズ喫茶を営む「吉原さん」として登場した。

番組では、タモリがゲストのSMAP草なぎ剛に、「ジャズな人」とはどういう人かを説いていた。
タモリは、向上心がある人とない人を、「今日が明日のためにある」「今日が今日のためにある」
とそれぞれ区別し、「ジャズな人」は後者にあたると説明した。
そして「向上心イコール邪念ということだよね」と言い切っている。

草なぎが「人って夢のために頑張るっていうじゃないですか?」と問うと、
タモリは「夢があるようじゃ人間終わりだね」とバッサリ。

草なぎもタモリに同意を示し、「それを美徳としてる感じあるじゃないですか?」
「夢に向かって頑張ろうぜみたいな。じゃ、叶っちゃったらどうすんのって話で」とこぼした。

草なぎは小さい頃から芸能界で仕事をしているため、早い時期から夢が叶ってしまった部分もあるのだという。

タモリは「夢の達成される前の期間は、まったく意味のないつまんない期間になる」と指摘し、
そうした人生を「悲劇的な生き方」と断言してみせた。
さらに「夢が達成されなかったらどうなるんだ?って話だよね」とも口にした。

タモリによると、一芸を成し遂げた人は、何かに夢中になっていただけのことだという。
「そういう人たちは夢を持ってやってたかっていうと、そうじゃないよね」と鋭く迫っている。

http://news.livedoor.com/article/detail/10097785/

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タグ: タモリ 

2014/7/28 | 投稿者: pdo


例によってフジテレビが毎年恒例の「27時間テレビ」なるものを行った。
今回はほとんど見ていないので何の感想もない。

フジテレビというのは公共の電波を無駄遣いさせたら右に出るものがいない。

巧妙な政治的プロパガンダを放送されるよりはまだマシだが、メディアがもてあましている巨大な真空を、スマップのような若者たち(もう若くもないか)が必死に身体を張って埋め合わせをやらされているのを、大変だなあと思いながら横目で見た。

日曜日の夕方の時間に、スマップの5人が何もないスタジオの会議テーブルの前に座らされて、1時間くらいスタッフも何もせず投げっぱなしという場面があった。

これはある意味で現代社会の空虚さを象徴するような時間帯だった。この国の1億人が共有しようとすればできる悪夢のような虚無に満ちた時間と空間。

こうしている間にもイスラエル軍はパレスチナの若者たちを砲撃し、テロリストは無辜の市民を殺害し、貧困にあえぐ家庭で弱い子供たちが虐待に遭い、日本向けの外国の食品工場では腐敗した食肉が加工され、ある人々はFXに熱狂して一瞬で巨額の財を手にし、ある人々は借金に追い立てられ一家離散し、国家の役人たちは国民から一滴でも多くの金を搾り取るためにあらゆる法律の解釈テクニックを駆使し、何十万の人たちがスマホの画面を一日中にらめっこしながらスケープゴートを捜している。竜巻や狂ったような雷や滝のような豪雨が都市や田舎を襲う。

今まではテレビを見ながらおとなしく笑っていた中流階級の皆さんも、ハードな日常生活の中で近頃ではすっかり冷めてしまってお笑いにうつつを抜かすこともできない。

日曜の昼下がりにテレビをつけると国民的アイドルと呼ばれる中年男たちが、黒くてだだっ広いスタジオの中で、折り畳み式の会議テーブルを囲んでパイプ椅子に座って、憔悴して疲れ切った顔をしながら、気の進まない雑談に興じている。

するといきなり、天井から無数のピンポン玉が彼らの上に降り注いだ。

別室で実況しているアナウンサーによれば、これが「国民の総意」だという。

デジタルデータ通信を通して、「今起こったら楽しいこと」をアンケート調査して、4つの選択肢の中からこれが選ばれたのだという。

これが国民の税金を大量に投入してアナログ放送からデジタル放送に移行することによって得られた偉大なる成果だ。

NHKは5年以内にスマホやパソコンでインターネットを閲覧するすべての人から受信料を徴収するためのシステムを開発中だという。

スマップのリーダーの中居正広が、天井から無数のピンポン玉が降ってくるというハプニングに遭遇した後、ああびっくりしたと言いながら笑わない目で笑った。

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タグ: SMAP

2014/4/4 | 投稿者: pdo


お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志が3日、東京・台場のフジテレビ内で行われた『ワイドナショー』(4月6日放送 前10:00〜)の初回収録後に取材に応じた。松本は、先月31日の『笑っていいとも! グランドフィナーレ 感謝の超特大号』内で、“不仲説”のあったお笑いコンビ・とんねるずや爆笑問題との共演を振り返り、「(視聴者に)楽しんでもらえたみたいなのでよかった」と満足げな表情をみせた。

その後も、司会のタモリをはじめ、お笑いタレントの明石家さんま、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、とんねるず、爆笑問題、ナインティナインが一堂に会した“奇跡の共演”に触れ、「ピリピリ、ハラハラするドキドキ感というか、ああいうのをみんな待っていたんじゃないかな」と楽しげに明かした。

さらに、過去に「いいとも」レギュラーだった東野幸治が、「一つの歴史が終わったな。32年間お疲れ様でした」とタモリをねぎらうと、松本は「聞いたら、10月からまた始まるみたいやで」と冗談とも言い切れない発言で、その場を大爆笑させた。



3月31日の『いいともフィナーレ』で、タモリと明石家さんまがフリートークしている最中にダウンタウンとウッチャンナンチャンが乱入し、続いてとんねるずと爆笑問題とナインティナインが乱入したのは、あの番組の終わりにふさわしい乱痴気騒ぎだった。

その日の昼の最終回ではビートたけしが出演し、毒気たっぷりの表彰状を読み上げた。

3月の『いいとも』には萩本欽一や志村けんも出演したから、80年代以降のお笑いのスーパースターたちがほぼ総出演したことになる。

こうしたことはタモリだから起こりえた現象だと思う。

タモリはあらゆることに対して過剰な意味づけを嫌う。
最終回でも最後の言葉はいつも通り「明日もまた見てくれるかな?」だった。

タモリが「無」に徹することであらゆる可能性が実現化した。


ダウンタウンととんねるずが同じ舞台に上がることはこれからもないだろう。
タモリの花道という大義名分がなければありえない共演だった。

同じことはダウンタウンと爆笑問題にも言える。
むしろこっちの方がタブーの度合いは強かった。

この三者の間に生じた、言葉にならないコミュニケーション(掛け合い)が興味深かった。

松本の「とんねるずが来たらネットが荒れる」というフリがあって、それに反応した石橋の瞬発的な勢いがあった。「とんねるずショック」を強力な媒介にして、松本と太田という危険な組み合わせの緊迫度が緩和された。

10年前にはありえなかったし、20年前にはもっとありえなかった。

松本は映画でケチがつき、石橋はいくつかの番組がコケて、お互いにバツイチ、バツ2の境遇になって初めて「もういいか」という心境になったのかもしれない。

現実的にもっと気まずいのはたぶん浜田と木梨の方じゃないのか。

つづく(かもしれない)




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2013/5/27 | 投稿者: pdo

笑う奴ほどよく眠る 吉本興業社長・大崎洋物語 [単行本]
常松 裕明 (著)

を読んだ。

吉本興業の現社長で、吉本の東京進出、メディア進出を推し進め、伝説の「2丁目劇場」を立ち上げ、ダウンタウンのマネージャーとしても知られるやり手のお笑い業界カリスマ的人物の自伝(の形式をとった一代記)だ。

出てくる超有名な吉本芸人たちとのエピソードが興味深い上、社内での人事抗争を含んだ赤裸々な苦労話がリアルで、面白く一気に読めた。

バリバリの辣腕業界人、というイメージとはまったく違った、むしろ不器用で訥々とした側面が強調されているのは意図的なものという気がするが、それにしても、世間で色々と噂されているよりは、この本に書かれていることの方が真実に近いんだろうな、という気がした。

自分はダウンタウンの「4時ですよーだ」を見ながら高校時代を過ごし、彼らの東京進出とほぼ同じ時期に大学に入って上京したので、あの時代の空気感はリアルに知っている。

吉本芸人がお笑い界のみならず芸能界全体を席巻している状況を作りだしたのは大崎氏の手腕によるところ大きく、いろんな点で功罪相半ばといった評価もあるだろう。

それでもこの本を読んで自分は大崎氏個人には好感を持った。

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2013/2/25 | 投稿者: pdo

水道橋博士のメルマガ『メルマ旬報』購読を申し込んだ。

月額500円で月2回発行だが、毎号のボリュームが凄い。今申し込むと、過去のバックナンバーがすべて無料でついてくるので、現在までのメルマガをすべて読むことができる。

色々な執筆者がいる中でやはり面白いのは水道橋博士の書く『博士の愛した靖幸』という岡村靖幸との交友録と、博士の日記をそのまんま公開したような『博士の異常な日常』という濃密な日誌のコーナーだ。

これだけでも十分お腹いっぱいになるのだが、さらに濃い執筆陣による濃い連載が山盛り。疑いなく現在の日本で最も1文字あたりの単価が低い出版物であるだけでなく、その内容の面白さからして最も費用対効果の高い定期刊行物ではないか。

e-pub版をダウンロードすればiPadなどでいつでも読むことができる。外出先で時間を潰すのに丁度いい。

なんだか彼のメルマガの宣伝のようになってしまったが、昨年発表された『芸人春秋』という著書について、まだ感想を書いていなかった。

水道橋博士はルポタージュの古典である竹中労の作品に影響を受けているということで、現代の芸人たちの様々な意匠を切り取っていく手腕は見事だ。現代社会の宗教はマスメディアであり、「現代社会の神々」であるテレビ界のスターたちの姿を至近距離でかつ客観的に描く彼の文章が面白くないはずがない。

特に今回の作品は、人間の持つあらゆる業――笑いだけでなく、哀愁や慟哭まで内包している。最後のいくつかの章は、涙が出てくる。

一部でこの作品を「文学的偉業」などという言葉で過剰に評価する動きには疑問を感じるが、読み物として最高に面白いのだからこれ以上何も言う事はない。


ところで、話は変わるが、以前自分は岡村靖幸についてかなり穿った記事を書いた。そこで書いた気持ちは今も基本的に同じままだが、水道橋博士のメルマガを読んで、彼が周囲の支えや環境的好条件の中で、もちろん自身の努力によって、一人のアーティストとして見事に復活を遂げつつある様子が確認できた。そのことは嬉しい。








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タグ: 水道橋博士




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