2020/4/5 | 投稿者: pdo

FM東京の「サンデー・ソングブック」の中で山下達郎が志村けんについて「決して文化人になろうとしなかった点を尊敬する」と追悼の言葉を述べていた。

僕は小学生の頃は「8時だよ全員集合」、中高生は「俺たちひょうきん族」、大学以降は「ごっつええ感じ」で育った世代なので、コメディアンとしての志村けんについてはザ・ドリフターズの黄金時代しか知らず、「バカ殿」などについてはほとんど知らない(そういえばうちの祖母はバカ殿のコントが大好きでよくゲラゲラ笑っていたのを思い出した)。

志村けんの笑いは、極力捻りや知性やウイットを排した、たけし以降の笑いからすると素朴で幼稚とも思える種類のもので、子供のころにドリフの黄金時代を体験できたことは贅沢な体験だったのだなあと今になると思う。

そう考えると、山下達郎のラジオをリアルタイムで毎週聴くことができるというのも贅沢なことだ。

何事も、失ってみて初めてそのありがたさが実感されるものなのかもしれない。


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2019/7/22 | 投稿者: pdo

吉本が東京に進出して、日本の芸能界を席巻するようになったのは、ほぼダウンタウンの東京進出と軌を一にしている。

その頃のDTのマネージャーをしていたのが、今の吉本の経営陣だ。

今の吉本は、DTファミリーの力が絶大過ぎて、若手の間には息苦しさもあったのだろう。

世代交代が進まない今の芸能界全体の問題でもある。

だいたいお笑いが偉くなりすぎた。

それはテレビ局が一番悪い、とか悪者探しも虚しい。

もっとそれぞれの生活を楽しく充実させれば、お笑いなんてこれほど必要ではない、はず。
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2018/9/2 | 投稿者: pdo



今日は本屋で見つけたこの本を読んだ。

解説をオードリー若林が書いている。

テレビもラジオも縁遠くなっている自分は、山里亮太について余りよく知らないのだが、この本を読む限り、若林も解説で指摘している通り、タイトルとは違って彼は「天才」である。

「天才とは努力し続けられる才能のこと」と言ったのは羽生善治だ。この定義に山里はきっちりと当てはまる。

嫉妬や他人から傷つけられた体験による負の感情を「努力」へのガソリンに「変換」するという覚悟と決意が繰り返し語られている。

ルサンチマンを根源的なモチベーションとする成功というものは、究極的にはそれによって得られたエゴのプライドの満足度合いに比例する虚無感を生み出すものだと思っているが、この本を読む限り山里亮太はそのようなダークゾーンには落ちていない。

それはあくまでも自己を客観視できる「自己凝視」の能力が身についているからだと思った。

オードリーの若林もそうだが、自虐や自意識の痛みを「芸」にまで高めるためには、どうしてもこの一切の自己幻想や願望的思考を取り去ったリアルな「自己凝視」の視線を潜り抜けなければならない。

山里がこの本の中で赤裸々に告白している周囲への怒り、憎悪、そして相方にすら向けられる嫉妬などの負の感情は、この「自己凝視」の視線に晒されることで浄化され、変態(メタモルフォーゼ)を遂げた。その過程が、ラジオやテレビにおける山里のトークを彷彿とさせる巧みな筆致で鮮やかに描き出されているから、読者は彼の毒と屈折した愛を含んだ独白にぐいぐいと引きこまれる。終章にかけての、相方のしずちゃんとの関係性を含んだくだりは感動すら呼び起す。

いいものを読んだ、という爽やかな読後感を味わった。
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2016/5/30 | 投稿者: pdo

松本人志、サラリーマン川柳の結果に不満爆発!「決めたやつのセンス疑う」
2016年5月29日 12時17分 マイナビニュース

お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志(52)が、29日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00〜10:55)で、今年の「サラリーマン川柳コンクール」の結果について不満をぶちまけた。

毎年恒例となっている「第一生命 サラリーマン川柳コンクール」。第29回となる今年は3万9,551句が集まり、約11万人が投票に参加。1位は6,305票を獲得した「退職金 もらった瞬間 妻ドローン」だった。

番組内でこのことが取り上げられると、松本は首をひねりながら、「いつも引っ掛かるところがあって。1位が……なんか……そんなに面白いか?」と言葉を選びながら疑問を投げかけた。今年1位になった作品については、「何にもかかってないじゃないですか」と指摘し、「ドローンは何にも関係ないから、全然1位じゃない。これを決めたやつのセンスを疑う!」「プロは全く納得していない!」と語気を強めた。

ゲストのナイツ・塙宣之(38)も「全く同じことを思っていました」と流れに乗り、「『喧嘩して 操縦できずに 妻ドローン』とか」と"ドローン"の正しい使い方を解説。松本はその例に納得しながら、「せめてドローンの機能がちょっと加わっているとか」「(1位の"ドローン"は)関係ないから!」と叫んで共演者を笑わせた。

一方で、「うまい」と評価しているのが、2位の「じいちゃんが 建てても孫は ばあちゃんち」、4位の「娘来て 『誰もいないの?』 オレいるよ」。ようやく落ち着きを取り戻した松本に対し、ゲスト・ウエンツ瑛士(30)は「そもそも、今つらいですよ。一般の人にプロがこんなにもキレるのを見るのはつらい……」と吐露。松本は恥ずかしそうに笑顔を見せつつ、「違うねん。この1位の人にキレてるんじゃないねん」と投票側へのダメ出しであることを強調していた。



これってわざわざニュースにするようなことか?


というのが第一点。

(それをわざわざネタにして、こんな誰も読んでいない、自己満足的なブログを自己逃避的に書き散らしているお前自身はどうなのか、というツッコミは無視するとして)

次に、「サラリーマン川柳に噛みつく」というのは、松本のお家芸というか、今回が初めてではないということ。

過去に、まったく同じような形で松本は「サラリーマン川柳」批判を繰り広げている。この時の方がより詳しく論じられているので、以下、少々長いが、引用する。


以下、「第349回松本人志の放送室」(2008年6月7日放送)より書き起こし

松本:高須さん。僕、怒ってるんですよ。
高須:何に怒ってるんですか?
松本:ほんとに腹立ってしゃあないんですよ。
高須:何にですか?
松本:サラリーマン川柳。
高須:ほう、ほう。
松本:知ってます、これ?
高須:知らないです。まあ、あるのは知ってますけど。
松本:これもう僕、あんま腹立って調べたったんですけど、
高須:うん。
松本:安田生命かなんかがやっとるんですよ。
高須:へえ、そうですか。
松本:で、毎年ね、1年に1回かな、
高須:うん、うん。
松本:何年前からや、行われてるんか知らないですけども、サラリーマン川柳いうのを募集してね、
高須:うん。うん。
松本:で、1位決めてるんですよ。
高須:うん。うん。うん。
松本:今年の1位、知ってます?
高須:知らないです。
松本:えーとね、えー、『「空気読め!!」それより部下の気持ち読め!!
高須:・・・
松本:何にもかかってないんですよ。
高須:うーん。何でそれ、
松本:何でこれが1位なん?
高須:うーん。空気読め、
松本:ほいでね、ベスト10って言うかね、10個ぐらい選ばれたやつ、いっぱいある中から、まず10個が厳選されたんですね。
高須:うん、うん、うん。
松本:で、この中から1位をって言うて。これね、なんか聞いたら、誰や審査員とか俺思うて、腹立っててんけど、
高須:うん。
松本:一般人なんですよ。
高須:ああー。
松本:で、これダントツ1位なんで。
高須:それが。
松本:もうその安田生命もたぶんもう、もうしゃあないんですよ、これね。
高須:これにはしたないかったかもしれん、
松本:絶っ対おかしいの、みんなわかってるもん。
高須:他にもっと、もうちょっとええのあるんですか?
松本:だからね、やっぱり。いや、そらもう残りの9のがよっぽどマシですよ。
高須:ほんまですか。それかわいそうですね、残りの。まあでもまあ、僕は見てないからわかりませんけども。
松本:いやもうだから、いやだから僕はこの、ね。
高須:うん。
松本:これが、
高須:うん。
松本:どれだけの、なに?価値があって、
高須:うん。
松本:なんか賞金がなんぼもらえてとか、知りませんけど。
高須:うん。なるほどな。
松本:ちょっとこれは。切ないわ。
松本:安田生命。もう毎年これ、なんか恒例みたいになりつつあるんですよ、これが。
高須:第一生命?誰が安田生命言うてんの?
松本:二人でやんか。二人で決めたことやんか。安田生命っていうのは。
高須:あれ?第一生命っていうのや、これ。
松本:二人で決めたことやんか。
高須:安田生命、安田生命言うて。
松本:そうそう。だから二人で決めたことやんか、これは。打ち合わせしてたやんか、本番前に。
高須:ははは、自分、無茶苦茶やな。まあ、いいですけど。
松本:ええ。
高須:二人で決めたことで。
松本:第一生命ね。
高須:第一生命。へえ。
松本:うん。第一生命がやってるんですよ。
高須:はあ。『赤字だぞ、あんたが辞めれば、すぐ黒字。』
松本:別にこっちのほうが、まだいいじゃないですか。いや、別に、この、別にあれやけどね。別にあれやけど、ま、こっちのほうがええやん、それやったら。
高須:『国民の、年金損なの、関係ねえ。』
松本:まあ、「そんなの」いうのは損得の損ね。それとまあ、かけてるんですけど。
高須:まあ、これなんかまあ。
松本:まだそっちのほうがいいじゃないですか。
高須:うん。なるほどね。
松本:これをね、あの、『空気読め、それより部下の、気持ち読め』。これを、あのう、今のあの流行のKYを見事にもじってひっかけたみたいなこと言うてるんですよ。
高須:うーん。
松本:かかってへん言うねん!
高須:なるほどねえ。
松本:かかるということをね、どう捉えてんの?!
高須:うーん。まあ。おお、怒ってますねえ。
松本:だって、空気読め、
高須:うん。
松本:それより部下の空気読めって言うてんのと同じやからね。
高須:まあ、ほんまやね。
松本:「気持ち読め」は「空気読め」ん中、入ってるからね。
高須:うん。なるほど。でもこれがダントツなんすか。
松本:ダントツ1位なんですよ。
高須:はあ。はあ。えらいもんですなあ。

松本:川柳ってね、ちょっとやっぱ笑い、ユーモアを含めたもんじゃないですか。
高須:うん、うん、うん、うん、うん、うん、うん。
松本:まあ、ある意味これは、ま、プロの僕から言わしてもらって
高須:うん。
松本:こういうものを1位に、わかってもないやつがね、
高須:うん。
松本:こんなもんをかかってるとか思って、ね。
高須:うん。
松本:間違ったことが、こんなもんが1位にされることが、僕はやっぱ許せないんですよ。
松本:別にうらみもなんもないですよ。
高須:うん。
松本:でも成立してないもん。
高須:そうね。俺、それやったら『国民の、年金損なの、関係ねえ。』かな。
松本:まだそっちのほうがええなあ。
高須:うん。見事にね。
松本:見事に。だからね、そのね、かかるということをね、どう捉えてんのかと。
高須:うん。まあ、かかるだけではこれ、捉えてないのかもしれんけどね。なんかもうその、今年の空気、なんかなんちゅうの?
松本:なんかKYを、
高須:うん、うん、うん。
松本:テーマにしたんをなんか、
高須:そうそう。っていうぐらいのことなんや。
松本:ええわって思ったんか知らんねんけど、もうほんまにもう、うっとうしいわ。だから僕が一体何が言いたいかっていうと、素人に決めさしたらあかんって言ってるんですよ。
高須:うーん。まあ別に、まあこれはまあ、それ、そういう風に、
松本:もう結果出てもうてますからね。素人に決めさしたらあかんかったんが、こういう風に如実に。
高須:表れてると。
松本:表れてるんですよ。
高須:なるほど。
松本:素人は素人やから、素人なんですよ。
高須:まあでもこれはこういう遊びなんじゃないんですか。第一生命も。
松本:いや、あかん!
高須:あはははは。
松本:そんなもんはね、ちゃんとやらなあかんねん!
高須:そのちゃんとやるものを作りゃあいいじゃないですか。別にこれ、たぶんここは、
松本:何かのキャラクターで、
高須:うん。
松本:何か募集して、これが1位なんのは、
高須:うん。
松本:なりました言うんやったら、それは別にね、
高須:うん、まあね。
松本:それは俺がとやかく言うこっちゃない。そんなもん正解はないから。
高須:たぶんこれ、
松本:でもこれに関しては、正解あるからね。
高須:これたぶんね、うまい・うまないじゃないんですよ。これたぶん、世の中の人がこういう世の中なんですよというのを、
松本:ああ。
高須:一番わかりやすく伝えてんのがこれやと捉えてるんですよ。
松本:全然違う。
高須:うん。
松本:それはもうほんとに安田生命がわかってない。
高須:第一生命や言うてるやろ、それは。
松本:第一生命がほんまはやってるんですけど、安田生命がわかってないわ。関係ないのにね。
高須:それは、ははは。
松本:ははははは。
高須:それはとばっちりにも、
松本:ははははは。
高須:甚だしいですけどね。でも、これたぶん、うまい・うまないで選んでないんですよ、たぶん。世の中の人が、今のその、
松本:いや、
高須:世情みたいなことを、一番詠ってんのがこれという、たぶん。
松本:ある意味僕はだから、「これ、審査員誰やねん」っていうとこに僕、行ったわけですよ。
高須:なるほど。
松本:ほんで、これはプロというか、そういう人が、達が選んだんじゃないっていうのを聞いて、ある意味僕は安心したんです。
高須:それはそうですよね。
松本:うん。ああ、よかったと。
高須:うん。
松本:これもし、ちゃんとした人達がこれを選んだんやったとしたら、これもう、
高須:うん。おかしな、
松本:大問題や。センス疑うわ!と思った。
高須:うん。
松本:でも素人が選んだっていうので、ある意味安心はしたんですけども、今度出てきたのが、この怒りですよね。
高須:うん。なるほど。
松本:素人に決めさして、ろくなことないんですよ!
高須:そうですか。
松本:ほんとに!
高須:うーん。

高須:まあでも、それ、そういうものもあっていいんじゃないですか?別にそれがすべてじゃないですけど。もちろんね。僕もどっちがいい言うたら、僕もまあそれは素人のほうには行かないですけど。
松本:あのね、お笑いなんてね、素人が聞くもんやから、素人を笑わすためにあんねやから、素人が決めんのが一番ええって言うあほがいますけどね、
高須:うん。
松本:絶対、違うからね。

松本:でも、こういう川柳みたいなもんは、
高須:うん。
松本:素人に聞くより、ちゃんとしたプロの目で、ちゃんとやったほうが絶対いいですって。
高須:うん。
松本:導いて行かないと。プロが。プロとして。
高須:ま、だからたぶん、ここの会、この会がたぶん、そういううまいのを選んでるわけじゃないんやと思います、僕。
松本:もう、それがもう、僕はもうほんまに、
高須:ようわからんってことでしょう?
松本:安田生命の間違ってるところなんですよ。
高須:ははは、第一生命ですけどね。曲行きましょうか。
松本:ええ。
二人:ははははは。
高須:えー、イミテイション・ゴールド 。
松本:ほら!イミテイション・ゴールド や!俺に言わしたら!
高須:はあ?
松本:今回の、こんなもんは!
高須:山口百恵。

松本:僕、だからこういうのを聞くと、ほんとに悲しくなるんですねえ。
高須:うーん。どういうことですか?
松本:やっぱりこう、プロとしてねえ。ああ、こういうことかあというねえ。ほんとに劣っとるなあっていう。
高須:うーん。
松本:これをひっかけたと思えるんやっていうことにこう、愕然としてしまう。
高須:それはねえ、実は多いと思いますよ。そう思ってる人は。
松本:うーん。
高須:それは。それでまあ、あのう、まあ、あなたはそれをよく口にしますが、
松本:ええ。
高須:たぶん、世の中の人、世の中というかその道のプロはみんなやっぱそう思いますよ、やはり。

松本:でもまあこれが、
高須:世の中はこんなもんなんですよな。
松本:世の中はこれを見て、「え?かかってないやん」って、
高須:うん。
松本:何人の人が思うかよね。

松本:いやあ、まあ、ほんとにねえ。なんか腹立って、しゃあないんですよ。
高須:そうですか。
松本:でもこれ、腹立ってること自体、意味がわからんのでしょうね。
高須:あのう、世の中の人はわからないですよ。
松本:何を松本、カリカリしてんねんみたいな。
高須:なんで?あなたのことじゃないじゃな〜いって、やっぱり思うでしょうね、これ。
二人:ははははは。
高須:なんで〜?って、たぶん。
松本:うーん。
高須:ただでもね、
松本:うん。
高須:これはほんま、そんな言うてたらね、
松本:ええ。
高須:じゃあもう、笑いも何でもそうですけど、
松本:ええ。
高須:ええ?なんでこれが?
松本:せやろ?
高須:っていうことは、それはありますよ。でもそんなこと言うてたら、もうこれ一個一個、
松本:うーん。
高須:どないしたらそんな上げて行けんねんって。もう無理ですよ、これ。
松本:うーん。
高須:ね?
松本:そう。だからこう、なんかもう愕然としてくんねん。
高須:でしょう?
松本:そう。
高須:そんな見たらだめなんですよ。
松本:見たあかんねん。こんなんな。

松本:腹立つわあ。ほんま腹立つわあ。
高須:うん。見てしまうと、そんなこと思うから。見たあかんねん。
松本:そう。
高須:ふんふんふんふん♪って、しとかなあかんねん。こんなもん。
松本:そう、そう。
高須:ね?意識してまうとこれ、ややこしいからね。
松本:俺とかやっぱりムーディが頑張るしかないねん。これはな。
高須:もちろんそうですよ。
松本:うん。
高須:何にも別に、それは。それはそうですよ。なんでそこに、
松本:ははははははは。
高須:なんでそれ、ちらちらちらちら見る感じ、これ。ははは。
松本:いや、ごめんなさい。ほんとに。ははは。
高須:そうですよ。
松本:ほんまですよ。
高須:うん。
松本:腹立つわあ。

(引用おわり)

これは余談だが、松本は以前、「西日本貸しおしぼり協同組合キャッチコピー」に「一まいのシャワー」というコピーでエントリーし、最優秀賞受賞、10万円を獲得したことがある。

なお、上記ニュースに対するネットの反応の代表的なものは、

たぶん松本が考えた川柳は採用されないだろうね。多くの人に伝わらなければただの戯言・自己満足。受け手目線のバランス感覚が欠けている。彼の映画がそれだよね

こういう勘違い丸出しの気持ち悪い上から目線をしてる奴の知能を疑うわ。たかが芸人が一般人(笑)よりセンスがあるっていう根拠はどこから出てきたの?


というものであった。

松本人志の監督した映画諸作品(「大日本人」、「しんぼる」、「さや侍」、「R100])の問題点については、菊地成孔が文庫版『ユングのサウンドトラック』で余すところなく論じきっていると思うのでここでは触れないとして、



ここで問題とすべきは、

(1)松本の示すある種のエリート主義(前衛主義)的姿勢の是非

及び、

(2) 退職金 もらった瞬間 妻ドローン

または 空気読め それより部下の 気持ち読め

を1位にするという選択は間違いなのか? 

さらには

(3)「『ドローン』や『空気読め』が<かかってない>」という批判は適切なのか?

(4)「ドローン」や「空気読め」は本当に「かかってない」のか?

という諸問題に細分化可能だろう。

そして最終的には、

果たして「サラリーマン川柳」にツッコむという芸風はアリ(2016年の日本社会という歴史的現在において成立している)か?

という深刻な問いが横たわっている。

最後の問題は深刻すぎるため後回しにするとして、取り急ぎ各項目について検討すると、


(4)「ドローン」や「空気読め」は本当に「かかってない」のか?

 これはパースペクティヴの問題。つまり、どこまで文脈を考慮するかという解釈にかかっている。

 評価の対象をこの1句の世界のみに限定するなら、確かに松本の言う通りかもしれない。しかし、「世相を表す言葉でサラリーマンの悲哀をユーモラスに表現する」というサラリーマン川柳の投稿趣旨(要綱は未読だがおそらく大きく外れてはいないと思う)からすれば、「ドローン」や「空気読め」という言葉の用い方は間違いとは言えないのであって、大きく言えば「世相にかかっている」と言う言い方も可能ではないか。そして本来川柳とはそうしたものなのではないか。

したがって、

(3)「『ドローン』や『空気読め』が<かかってない>」という批判は適切なのか?

 という問題についても、そのような批判は批判者である松本の視点からのみ正当性を持つにすぎず、サラリーマン川柳の審査員である「素人」の審査基準(世相を表す言葉でサラリーマンの悲哀をいかにユーモラスに表現できるか)からすればまったく的外れな批判であると言える。

 ちなみに、「かかってない」という言葉で川柳作者とその審査員に対し執拗に正しい日本語の使い方がわかってないと論難する松本自身、その監督作品「さや侍」の中で「30日の業(ぎょう)」という、日本語として成立していない不適切な表現を用いていることが指摘されている(前掲書)。

このことからすると、

(2) 退職金 もらった瞬間 妻ドローン

または 空気読め それより部下の 気持ち読め

を1位にするという選択は間違いなのか? 

 についても、決して間違いとはいえない、となる。加えていえば、「サラリーマン川柳」の審査員は「笑いのプロ」である芸人に限るべきであり、一般人(素人)を審査員にすることが間違いである、という松本の主張も、上記の松本自身の観点から正当化される以外の根拠を欠いていると言わざるを得ない。

 なお、ゲストのナイツ・塙宣之氏(38)は、「僕も全く同じことを思っていました」と空気を読んで流れに乗り、「『喧嘩して 操縦できずに 妻ドローン』とか」と"ドローン"の正しい使い方を解説しているが、ナイツのネタの中にも、厳密に言えば「かかってない」ものはあるだろう。それでも、その方がウケると判断すれば、「かかってないネタ」を敢えて押し出すこともありうる。たとえば、「退職金 もらった瞬間 妻ドローン」と「喧嘩して 操縦できずに 妻ドローン」のどちらがウケるか、という観点から考慮するならば、自分は前者の方に一票を投じたい。

そして最後に、これが最も本質的な問題なのだが、

(1)松本の示すある種のエリート主義(前衛主義)的姿勢の是非

について言えば、今回のニュースは、「松本の笑い」の「負の遺産」を最も端的に示すエピソードであったといえる。

この点についてはマキタスポーツが『一億総ツッコミ時代』というすぐれた本の中で余すところなく分析しているので、詳しくは触れない。



要するに、松本が監督した映画の諸作品を通じて完膚なきまでに露呈されてしまった「松本人志的感性」の幼稚さ、愚劣さが、ことテレビの世界においては未だ乗り越えられておらず、未だにお茶の間レベルでは十分に通用してしまっていることに現代日本の抱える闇の一端が凝縮させられていると言わざるを得ない。

だから、このニュースを見て自分は実に暗澹たる気分を拭えなかった。なぜなら、このような愚劣で幼稚な「松本人志的感性」が広く国民によって共有されることの結果、この国がますます救いようのない時代に落ち込んでいく絶望的なビジョンが脳裏をよぎってしまったからである。

菊地成孔は、前述『ユングのサウンドトラック(文庫版)』の中で、「『ダウンタウン松本の時代』が日本人が本格的に退行してゆく時代の始まりを告げる、日本と松本の蜜月」であり、「『映画監督松本人志の時代』は、その負債に苦しむ日本と松本の倦怠期である」と、見事に総括しているが、もはや時代は『(国民の本音を代弁する)ワイドショーのコメンテーター松本人志の時代』という、まったく笑えないフェーズに突入してしまっているのだ、との認識を持たざるを得ない今日この頃のご時世である。(了)



※6月1日追記

 この件について伊集院光もラジオでネタにしたらしい。笑いの感覚に秀でたプロの皆さんは納得していないようなので、やはりサラリーマン川柳は企画自体を止めるか、第一生命ではなく安田生命に代えるか、審査員をすぐれた芸人の方々に統一した方が良いのかもしれない。

 こんなふざけた企画が毎年飽きもせずに続けられ、あたかも風物詩のようにして毎年ニュースで取り上げられるという日本のメディアの腐った在り方自体が問われているのだと思う。

 行き過ぎた表現の自由の弊害、個人の権利ばかり主張して集団や国家の利益をなおざりにした戦後世代の歪んた価値観が生み出した悲劇といえるだろう。

 素人のくせに偉そうなことを書いてすみませんでした。
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2016/4/25 | 投稿者: pdo


先日(昨夜だったか? もうここんとこ数日は記憶が曖昧でよく分からない世界で生きている)のテレビで、ビートたけしが、番組の収録前に「俺の悪口を書いただろう」とプロインタビュアー吉田豪を恫喝して、人違いだったことが分かって番組収録中に謝罪した事件の顛末を面白おかしく取り上げていた。

俺はこれを見て非常に不快だった。

相手が吉田豪という現在日本で屈指の現場対応スキルを持つ芸能ライターだったからまだよかったようなものの、そしてすぐに間違いが分かったからよかったようなものの、普通のライターだったらもう廃業に追い込まれるレベルの話ではないか。

政治家がやったら立派な言論弾圧だが、芸人なら許されるのか。ある意味でビートたけしは日本のどんな政治家よりも力を持っている。彼が立候補したらどんな選挙でもトップ当選間違いなしだろう。

ビートたけしは今の芸能界でヤクザのドンのような権力を持ち、彼の司会する番組はほとんど彼に対する接待番組と化している。番組側も、出てもらえるだけでありがたい、という態度だ。

たけしにはたけしなりの、「芸人でもないやつが芸を馬鹿にするな」、「芸人を舐めるな」という矜持があるのかもしれないが、彼のやったことは単なる恫喝である。

本人はネタにすることで無罪放免のつもりかもしれないが、今回の件で、今後たけしの悪口は書けないというプレッシャーを、すべてのライター達含め周囲に与えることになった。

こういう言動が、世の中をどんどん息苦しくしているのだ。

80年代にたけしがフライデーを襲撃した時代は、まだまだ緩さがあった。その中のプロレス的な騒動としてまだ笑って見ることができたが(あれだって立派な傷害事件であり、集団暴行である)、今はただただ不快だ。

それはたけしが「権力者」になってしまっているからだ。

老害は去れ。そうはっきり言える人間が誰もいないのだとしたら日本の芸能界は絶望的だ。



ホリエモン、たけしの「射殺しろ」発言は問題あり 「社会的影響力のある人がいうのは…」

デイリースポーツ 4月25日(月)11時47分配信

ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏が24日、熊本の被災地の空き巣被害についてビートたけしが番組中で「あいつら射殺しろ」などと発言したことに対して、「社会的影響力のある人がいうのは問題がある」とツイッターで批判した。

 たけしは24日放送のテレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」で、被災地での空き巣被害について「あいつら射殺しろよ。こういう時にそういう犯罪をするのは特別に罰しないと」などと持論を展開した。

 これに対して堀江氏は「被災地での空き巣は人間として最低の行為であるのは完全に同意する」と前置きしてから、「『射殺しろ』と社会的影響力がある人がいうのは問題がある」と、たけし発言の過激な部分を危惧した。

 その上で改めて「窃盗罪の処罰の最大限を適用しろって言うのは良いけどね」と、常識的な範囲で提言した。
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