2019/4/20 | 投稿者: pdo

ネットの話題で、「もしも藤井聡太が存在しなかった世界線の将棋界」というのがあって、

2017年の藤井ブームがなかったらこんなことになっていただろうという予想がされている。

・三浦スマホ不正事件を根拠に読売新聞側が竜王戦の契約金減額を要求。竜王戦のタイトル賞金額が3000万円台になる。それに追随するように朝日・毎日主催の順位戦の契約金も減額される。

・第2期叡王戦で優勝した佐藤天彦名人がコンピューターのPONANZAに敗れたことによって当初の目的が達成されたとしてドワンゴ側が叡王戦の終了を発表。

・第89期棋聖戦(羽生善治棋聖対挑戦者豊島将之八段)終了後に産経新聞が経営難を理由に棋聖戦からのスポンサー撤退を表明。棋聖戦は消滅し将棋界は6大タイトルとなる。

・朝日杯将棋オープン戦の優勝賞金が500万円に減額される。

・AbemaTVが大幅赤字を理由に将棋のライブ中継事業から撤退。

・少子化や子供の将棋離れの影響により、全国的に将棋教室や将棋道場の閉鎖・終了が相継ぐ。

・奨励会入会希望者が10年前の3分の1にまで落ち込む。


けっこうリアルにこうなっていただろうと予測されることばかりで、一人の天才の出現が世界をいかに変えてしまうのかということがよく分かる。

将棋界の至宝をこれからも大切にすべきである。スポイルしない程度に。といっても彼は信じられないレベルで人格的にも完成されているので余程のことがなければ大丈夫だろうが。

世間の期待を一身に背負わされる運命を持った彼のことがときどき不憫になる。
まるで来月初めに即位されるあの御方のように。



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2018/12/20 | 投稿者: pdo

今月号の『小説 野性時代』に掲載されている、北野新太によるノンフィクション『最終局』を読んだ。

今年の王座戦第5局を、中村王座と斎藤七段が交互に振り返る形のドキュメント。

取材したものを、本人それぞれの語り口で文章にしている。

よくできたドキュメントと思い、読後感も良かったが、人間ってこんなに善良で純粋になれるものか、と仄かなジェラシーさえ感じる。

つねづね、棋士という存在は、「無垢な魂」というよりも、「無垢な鬼」だと感じていて、将棋という世界の中では、鬼になりきらないと勝てない。

これまで鬼になりきれなかった斎藤慎太郎七段は、勝負にこだわる鬼となって、王座を奪取した。

今度は、中村太地が、鬼になる番だ。

そして、将棋界最大の鬼を決める、竜王戦七番勝負最終局が、今日と明日にかけて行われている。

羽生善治が勝てば、通算タイトル百鬼、もとい百期という異形偉業を達成することになる。

羽生善治が負ければ、実に27年ぶりの無冠の年度を過ごすこととなる。

広瀬章人九段は、王位というタイトルを1期だけ持ったことがある。そのときは、羽生に王位を奪取された。

無垢な鬼どうしの戦いを、明日までゆっくりと見届けたい。
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2018/10/30 | 投稿者: pdo

斎藤慎太郎・王座誕生の夜。

お目にかかってから約5か月、見事な偉業達成に感慨無量。

中村太地前王座も強かった。素晴らしいシリーズだった。

これで8タイトルのうち、関東と関西で四冠ずつを分け合うことになった。

斎藤先生、これからますますのご活躍を期待します。

今月には藤井聡太七段との叡王戦本戦トーナメントも控えていて、まだまだドラマは終わらない。

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2018/10/16 | 投稿者: pdo

王座戦第4局は、激戦を中村太地王座が制し、斎藤慎太郎七段との決着は第5局の最終局に持ち越されることに。

将棋の中身はさっぱり分からないが、毎回ものすごい熱戦を見せてもらって、激闘の余韻冷めやらずまだドキドキしている。

2連敗してからの中村王座の気迫には鬼気迫るものを感じる。

泣いても笑ってもあと一局で決まる。ただ祈るのみ。

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2018/10/2 | 投稿者: pdo

本日行われた第66期王座戦第3局は、大熱戦の末、中村太地王座が1勝を返した。

今シリーズのこれまでの対局と同じく、両者1分将棋に突入し、最後まで分からないギリギリの勝負だった。

最近のトッププロの将棋は、序中盤で微差でも差が付くと、そのまま優勢な方がミスなく押し切るという、レベル的には高いが見ている方には面白さが伝わりづらい傾向があるように思うが、この両者の将棋は土壇場まで優劣不明のスリリングな勝負が続く。

見ている方は面白がるだけだが、対局者は文字どおり命をすり減らすような消耗感と、同時に「命を使っている」充実感を味わっているはずだ。

このシリーズ、これでまったく分からなくなったと思う。

個人的には斎藤慎太郎先生にタイトル奪取してほしいが、中村太地王座の命懸けの粘りでフルセットの名勝負になることもひそかに期待している。

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