(無題)

2015/11/12 | 投稿者: pdo


さいきん気が触れたかのように手当たり次第にいろんな音楽を乱聴している。これだけ乱聴していると、いくらレヴェルの高い作品であってもあまり印象に残らなくなってしまうきらいがある。

毎食フルコースの美食を味わってしまっているようなものである。

そんな中でも思わず膝を乗り出してしまうような名曲に出会うときほど嬉しいことはない。

季節柄バラードに偏ってしまった感があるが、今夜は秋の夜長にぴったりな極上ナンバーを紹介したい。


アダージェット/中島ノブユキ、畠山美由紀
(『メランコリア』より)

マーラーの名曲(ヴィスコンティ『ヴェニスに死す』のテーマ曲)をピアノとヴォーカルで甘美にアレンジ。溜め息が出るような演奏とはこのこと。

Born To Be Blue/UA、菊地成孔
(『CURE JAZZ』より)

菊地成孔の数ある作品の中(一体どんだけ量産したら気が済むのか。という位のヴォリューム)でも、最もいいと思うものの一つが、この、UAとのコラボレーションだ。ここ数日頭の中で流れ続けている。中島ノブユキ氏が編曲に関わっている。


キアズマ/山下洋輔トリオ
(『キアズマ』より)

ここ最近の乱聴の中でも最大の発見と言ってよかったのが、70年代の山下洋輔トリオであった。特にこの坂田明、森山威男を擁するトリオの演奏はいまさら衝撃的だった。思わず山下洋輔の本を読むだけでは足りず、これまで読んだことのなかった筒井康隆の短編集にまで手を出す始末。おかげで中学生の息子に「問題外科」「だばだば杉」などの問題作まで結果的に読ませることになってしまい遺憾。


ひまわり/坂田明
(『ひまわり』より)

これは坂田明(もちろん山下洋輔トリオのサックス奏者と同一人物)による「ド演歌サックス」とでも呼ぶべきものかもしれない。2004年にチェルノブイリ被害者支援のために録音されたという背景込みで初めて聞いたときは思わず泣いた。


Just Friends/チャーリー・パーカー
(『コンプリート・ヴァーヴ・マスター・テイクス』より)

この曲はパーカーがストリングスと共演した「パーカー・ウィズ・ストリングス」というアルバムからのヒット曲らしい。パーカーの曲はほとんどが3分以内で、後のモダン・ジャズと違って、ダラダラと(失礼)10分もアドリブを続けるような曲は一つもない。短いアドリブの中にものすごい密度で極上のフレーズが入っていて、驚嘆しているうちに曲が終わる。


Isfahan/デューク・エリントン
(『東洋組曲』より)

Isfahan/菊地成孔
(『CHANSONS EXTRAITES DE DEGUSTATION A JAZZ』より)

オリジナルも菊地成孔によるカヴァーもどちらも素晴らしい演奏で、続けて聴くとさらに味わいが増すような気がする。


MABO/African Works
(『アフリカン・ドラム・ベスト』より)

電子音楽のようにも聞こえるが、純粋なアコースティック楽器のみの演奏。深夜にこれをループして聴いているだけでディープにトリップしそう。


Carol Ann/Soft Machine
(『Seven』より)

前のアフリカンディープトリップミュージックに続けてこれを聴くと「今この瞬間宇宙にただ一人」感がしみじみと味わえるような気がする(あくまで個人の感想です。本製品の効果を保証するものではありません。)


'Tis Autumn/スタン・ゲッツ
(『Stan Getz Plays』より)

スタン・ゲッツはどれを聞いても同じように素晴らしい。「こんな風にサックスが吹けるなら誰もが彼のように演奏するだろう」とはジョン・コルトレーンの談。


Mirror Balls/Date Course Pentagon Royal Garden
(『Alter War In Tokyo』より)

菊地成孔のバンドの中で最もエッジの効いた音楽を追及しているのがこのDCPRGだろう。ポリリズムの混沌からグルーヴを生み出す名演が多い中で、この曲はスライ・ストーンのフレーズを下敷きにしたポップなダンスナンバー。懐かしさも感じる。パーティーの締めに相応しい。

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