2018/6/24 | 投稿者: pdo

最近刊行される将棋関係の書物の充実が著しい。

そんな中でもこれは出色の一冊だ。



谷川浩司―都成竜馬

森下卓―増田康宏

深浦康市―佐々木大地

森信雄―糸谷哲郎

石田和雄―佐々木勇気

杉本昌隆―藤井聡太

これら6組の師弟、12名の棋士の人間模様が生き生きと描かれている。

最後には羽生善治の特別インタビューまでついていて、これも非常に興味深い。

少し長くなるが、感想を述べていきたい。

* * *

谷川浩司―都成竜馬

あの谷川浩司の唯一の弟子が、この都成竜馬四段である。

誰もが認める天分を持ちながら、都成が奨励会を抜けるのに、実に16年の時を要した。

三段リーグでも9年を過ごし、最後は26歳の年齢制限ギリギリで四段になった。

この間、師匠である谷川の苦悩も深かった。会長職という多忙な任務とトップ棋士としての闘いを続けながら、弟子を見守った。

谷川が奨励会に入った小学生の都成に送った、直筆の手紙の写真が収められている。

都成から送られる棋譜のコピーを添削し、プロになるための心得を丁寧に説く厳しい言葉が、谷川らしい几帳面な毛筆の筆致で綴られている。

四段になった弟子に、谷川は自筆の最高級盛上駒を贈った。

史上5人しかいない中学生棋士のうち、弟子を取っているのは谷川浩司だけである。

谷川浩司の唯一の弟子であるというプレッシャーが都成の肩に重く圧し掛かっていたのかもしれない。

都成は、前期の順位戦でC級1組への昇級を決めた。50名の中でわずか3名の狭き門だ。

3名の中には藤井聡太も含まれている。

その藤井聡太と、都成竜馬が、明日、竜王戦トーナメントで対決する。

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