2017/7/3 | 投稿者: pdo



『聖の青春』の著者、大崎善生が、今月号の将棋世界から藤井総太四段のドキュメント「神を追いつめた少年」の連載を開始した。



大崎氏の、将棋という人間ドラマの奥にある真実を共感をこめて描き出す能力は、藤井総太という稀代の天才棋士の記録に相応しいものだろう。

わずか14歳であり、村山聖はまだプロ棋士にもなっていない年齢である。

しかし、その指し回しの老獪さたるや、将棋史上最大の天才の一人、羽生善治すら唸らせるものを持っている。

昨日の、佐々木勇気五段戦では、惜しくも破れ、30連勝を目前に連勝記録は途絶えたが、夕食休憩前に放った△9七歩の妖しさは、それまで順調に練りに練った事前研究の筋を披露してきた佐々木五段を迷わせるに十分であり、81分の長考の末に佐々木の指した▲5八玉という渋い手渡しの応酬は見どころ充分であった。

中学に通いながら、関西に関東に、ハードスケジュールの対局日程をこなし、合間にメディアの取材もあり、研究に時間を取ることがなかなかできない環境にあって、ここまでの強さを発揮してきたことは驚嘆の一言である。

おそらく藤井将棋の凄さを現時点で最も体感しているのは師匠である杉本昌隆七段であろう。

杉本は、藤井将棋を、「3次元」と表現する。

杉本のいう、「将棋に高さがある、空間がある」ということの意味が、これからの将棋で明らかになってくるものと思う。

とにかくこの天才少年から目が離せない。
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