2007/8/31 | 投稿者: pdo

1997年の映画『私たちが好きだったこと』を見た。

10年前の作品が、ずいぶん古臭いなあ、と時代を感じてしまった。

夏川結衣は、不安神経症のOL。後に優秀な頭脳を生かして、ルームメイトの援助で大学に進学する。いかにも線の細い繊細な女の子をなりきって演じていた。かわいらしいセリフ回しが新鮮だった。

ストーリー自体は、なんてことない。男たちと女たちが出会って、別れる。身も蓋もないことをいえば、それだけの映画。

夏川さんの役は、ズルイといえばズルイ。でも世の中のためにはこの方がよかったんじゃないか(見てない人にはなんのこっちゃわからなくてすみません)。
でも「無償の愛」という言い方は、ちょっと違うと思う。
結局、男が自分で言っていたとおり、女を十分に愛せなかっただけなのだ、と思う。あるいは、女が好きになった男への嫉妬を押えきることができなかったのだ。だって、女は別れたがってはいなかったじゃないか。

最後の、岸谷とのカラミは、あそこまで本当に必要だったのかな?
夏川さんは、不必要に露出する傾向があるからなあ・・・
まさか監督が愛子の淫乱さを強調したかったとか?

でも、好きな女優ではまったく欲情できません。

この映画の夏川さん評として、次の表現がすごく納得できたので、あるブログから転載させていただく。


愛子という女性を演じている夏川結衣の存在感が際だっている。夏川結衣は、表面的には「いい人」に見えるけど、その向こうに何か別のものを抱えている、そんな役どころがうまいですね。見た目は清純な感じだけど、心の奥深くに何かを秘めている芯の強さを感じる。そんな彼女の雰囲気が愛子という役にぴったりハマっていた。
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2007/8/28 | 投稿者: pdo

2003年の映画『油断大敵』を見た。役所広司演じるやもめ刑事と恋に落ちる教会勤めの学童保育の先生の役で夏川結衣が出ている。

天然でユニークで、初心でかわいらしい庶民的なシスター(?)。

ここでも実に印象に残るいい演技をしている。役所とふたりでビールを飲む場面など、可愛さとセクシーと母性とが混ざり合って思わずうっとりするほど素晴らしい。でも出番が少なく、映画の途中でいなくなってしまうのが残念。

2003年には連ドラ主演もし、たけし監督の『座頭市』にも出演し、この映画の後は『菊亭八百善の人びと』の主演もしている。

こう考えてみると、夏川結衣って着実にいろんな作品に出ているんだなと思う。

一般に広く認知されたのはやはり『結婚できない男』だろうが、これほどいい女優なのにいまひとつマイナー感が抜けないのは、作品に恵まれてこなかった、というより役に恵まれなかったせいだろう。

今後のますますの活躍を見守りたい。

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2007/8/14 | 投稿者: pdo

目下、夏川結衣に魂を抜かれているので、この際続けてしまおう。

しばらく前にケーブルテレビで放映していた夏川結衣主演の『アカシアの道』を録画していたDVDを久しぶりに見返してみた。

別れた夫との間の娘である夏川を憎んでいる母親がアルツハイマーに冒されていく様子を描いた重い作品で、最後は救いのようなものを見せて終わるのだが、全体のトーンは非常に暗く憂鬱である。

夏川結衣が絶えず映っているのでなければ、到底見続けられない。

2001年頃の撮影なので、彼女は今よりも若くシャープだ。
シリアスな役どころがとても似合う。まさに“薄幸系の女王”という感じ。
これと『菊亭八百善』とのギャップがまた女優としての魅力を増している。

次に見たいのは、ユースケ・サンタマリアと共演したNHKドラマ『結婚前夜』と、壊れた天然キャラがいかんなく発揮されているという隠れた傑作ドラマ『谷口六三商店』なのだが、どちらもパッケージ化されていないのが残念。再放送を待つしかないのか。


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2007/8/13 | 投稿者: pdo

『菊亭八百善の人びと』のDVDを昨夜一気に見た。

いやあ、夏川結衣、最高。

でもなんか、夏川結衣と吹越満の夫婦の姿が、我が家と軽くダブって・・・(苦笑)

女優として夏川結衣が唯一無二だと思うのは、どんな役でもハマリ役に見せてしまうことではないか、と思ってしまうくらい、これまで見た映画・ドラマのどの役もはまっている。

中でもこの『菊亭八百善の人びと』のハマリ方は半端ではない。

井川はるかとの共演も個人的には嬉しかった。

名場面のオンパレードで、しばらく余韻に浸れそう。
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2007/8/11 | 投稿者: pdo

昨年の今頃は長澤まさみに嵌って、いろいろDVDを見ていたような記憶があるが、今年は夏川結衣に嵌ってしまった。

『結婚できない男』を見返した後に、未見だった『青い鳥』を見たのは既に書いたとおり。

『青い鳥』についてはまだ書きたいこともあるので、思いつくたびに書き足していくことにする。

昨日はついに夏川結衣主演のNHK連ドラでこれまた名作の評判が高い『菊亭八百善の人びと』のDVDを購入してしまった。これについての感想は、見終わったら書く。

『青い鳥』について忘れないうちにいくつかの点を。昨日、文庫本のシナリオ集を買って、最後まで一読してみた。

前回、逃避行に出てからの描写がいまいちだと書いたが、この作品はやはり自分にとっては第5話の電車の中で抱き合うまでに尽きる。

これ以降、「町村かほり」の個性はかなり希釈されてしまい、魔性の女は完全に身を潜める。強いていえば、彼女が自ら死に飛び込む場面に再び発揮されるのだが、それまではひたすらただの良い女になってしまっている。そしてそれを演じるのが夏川さんだけに、危うさの失われた、ただの善良な妻であり母にしか見えない。トヨエツを巧みに誘惑したあの儚げで吸い込まれそうな美しさはない。

個人的には、「町村かほり」の魅力は、夏川さんの堅気な美しさと危うい役柄のミスマッチから来る<ぎこちない危うさ>にあったと思っている。夏川さんの「愛人臭」が「かおり」に適任だったという感想をネットで見かけたが、あのかほりの雰囲気は夏川さんの演技であって、決して地ではないことは、『結婚できない男』の後では明らかだろう。愛人臭をもつ女優に早川夏美先生の役はできない。

かほりの名セリフ、

「・・・嘘ついちゃったね、、、初めまして、だなんて、ちょっと ドキドキしたね」

を改めて見てみると、彼女はこのセリフを、年増女の誘惑口調では語っていない。むしろ、小学校の先生が生徒に語るような口調である。棒読みといえば棒読みなのだが、それがこの場合とても魅力的だ。

これが本当に色気むんむんの流し目で言われたら、いかに興ざめかを想像してほしい。

もうひとつの印象深いセリフ、

「ねぇ、駅長さん。答えなくてもいいから、聞いてもいい?答えなくていいからね。
 ・・・私のこと、好き?
 私は、駅長さんのことが好き。
 こんなに静かに人のことを好きになったの、初めてかもしれない・・・・。
 この土地に来て、良かったなぁ・・・。
 駅長さんに逢えて、良かったなぁ・・・」


もまた、草原に寝転びながら、むしろ訥々と語られる。決して、男を誘うセリフには聞こえない。

だからこそ、次のトヨエツのセリフと行動が絶妙に生きてくるのだ。

見る者はここで、「町村かほり」のような女は決して現実には存在しないことを知る。
確かに、かほりのような行動をする女はいるだろう。しかし、それが夏川結衣のような女であることはありえない。つまり「町村かほり」は純粋なフィクションなのである。

そしてこのフィクションにリアリティを与えることができた夏川の美貌こそがすべての鍵であった。これはやはり一つの才能である。



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