そうなんだ。
みっともねえったらねえよ。
生きのびてんの。
病弱で生意気な美少女つぐみ。彼女と育った海辺の小さな町へ帰省した夏、まだ淡い夜のはじまりに、つぐみと私は、ふるさとの最後のひと夏をともにする少年に出会った―。少女から大人へと移りゆく季節の、二度とかえらないきらめきを描く、切なく透明な物語。
吉本ばなな(本名は真秀子)の作品は「アムリタ」しか読んだことありませんでしたが、今回改めて彼女の琴線に触れた気がします。
本作は
第2回山本周五郎賞にも選ばれており、高校入試やセンター試験でも出題されています。
小説の舞台は伊豆。山と海に面した港町です。(←ここで既に心を鷲掴みにされました)
そして弱いから強い女の子、つぐみ。彼女の何かを超越した毒舌っぷりにはある種の爽快感さえ覚えます。
そして吉本ばなならしい軽快な文章。本とは読者に読んでもらうわけですから、読みやすくなければならないわけです。
これ見よがしに難しいコト書いて、ほーら理解してみろっていう作者は大嫌いですね。(一般的に男性作家に多い)
逆に軽い文章でも、軽すぎて全く内容の無いことを書いてるのも全然だめです。
一度、手にとって読んでみてください。機会があれば・・・。
『人の心がわからないバカばっかりで疲れるよ。』

