久しぶりに出勤しました。
不況の煽りで最近お呼びがなくて、お茶を引く日が続いておりまして…
私の仕事は日本料理店の中居です。着物を着て仕事しています。
正式には、和服は10月から5月が袷(あわせ)、6月と9月は単衣、7月8月が薄物です。しかし、この店はひとえがないので、6〜8月、夏物を着ます。
6月に入って最初の出勤なので、夏物襦袢と、夏用の帯上げと帯締めを忘れないように準備して出掛けました。
今日は暑い日でした。
店内は冷房をかけているので何とかしのげると思っていたら…
私の担当の一角の、大人5名様と2才のお子さんと赤ちゃん…
お鼻に管付きのひいおじいちゃまが、寒いので冷房を切ってほしい、と…
そこだけ切ることは出来ないけれど、その一角の温度を少し上げて、御簾を下ろしました。
それからが大変。
館内、他の場所は涼しいのに、その一角は非常に暑く、そこにお料理をお持ちしたり、お皿を下げに行ったり、お飲み物が空になっていないか気を配ったり…する内、背中びっしょり汗をかきました。
着物で働くということは、襦袢着て、着物着て、帯締めて、暑いんです。
それも、本物の羅(うすもの)ではなく、化繊のフェイクなので暑い。
みんなに、「背中や肩までびっしょりよ」と言われました。
次回までに、汗取りのシャツを買いに行こうと思います。
ところで、お鼻に管を付けたひいおじいちゃまに呼び止められたので、何かご用かと思ったら…
「ここはねえ。親子4代なんだよ。この子たちはひ孫。ひ孫と食事しに来たんだよ」と仰るので、何か言わなくちゃ、と思い…
「私の、もう亡くなった祖父母は、ひ孫の顔は見ることが出来ましたが、一緒に食事はできませんでした。ひ孫さんとご一緒にお食事できることは幸せですね。おめでとうございます」
正確に言えば、母方の今は亡き祖父母は、ひ孫である我が家の長男とご飯を食べたことはあります。でも、きちんと席を設けた訳ではないので…
ご予約の段階で、何のお話も伺っていなかったようですが、誰かの誕生日だとか、ひょっとしておじいちゃまの退院のお祝いとか、何かのお祝いだったのかな。
そうであったとすれば、私は的はずれな「おめでとうございます」を言ってしまったことになるけれど、でも、私は親子4代が席を設けて一緒に食事することそのものが、めでたいことだと思ったんですけど、ね。
仕事帰り、今まで建物があったところが取り壊され、整地されていてびっくりしました。
この土地の脇の小さな川は、アカテガニの棲息地で保護されていたんだけど、心配です。

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