2014/7/30  12:35

第37回性教育指導セミナーに参加してきました!  女性の健康

7月26日(土)は、外来を臨時休診にさせていただき、
滋賀県大津市で行われた第37回日本産婦人科医会性教育指導セミナーに参加してきました。
(26日は県民公開講座、27日がセミナー)

性教育指導セミナーとの出会いは、まだ国立米子病院に勤務していた2003年に、産婦人科医行う性教育の模擬講義を行うという企画があり、無謀にも応募したところ、一番若かったためか当選し、高校生対象の講義を担当させていただいたのが始まり。
・・・世を忍ぶ、仮の苗字で出ていますね・・・(笑)。

その後も、鳥取県内の中学・高校で性教育講演をさせていただいていたんですが、
2004年10月に東京に来てからはなかなか学校性教育とご縁がなくなり、大人対象のスポーツ医学や更年期、月経トラブル対処などばかりになって、少し残念に思っていました。
で、2005年の博多でのセミナーに出席して以来、しばらくご無沙汰しておりました。

昨年、避妊教育ネットワークに加入させていただき、ここ何年かは前日の県民公開講座でそのメンバーがロールプレイ(寸劇)を披露しているということを知り、是非公開講座から出席したいと休診にして出かけた次第です。

今回のメインテーマは、
「妊娠の適齢期はあるのだろうか?
 その為の性教育はどうしたらいいのだろうか?」

県民公開講座では、日本産婦人科学会の特命理事であり、女性クリニックWe!TOYAMAの院長 種部恭子先生から「女性のライフプラン〜男女とも妊活は思春期から〜」のテーマで、いつもながらわかりやすく熱く温かい「種部節」を聴かせていただき、すごく明るく前向きな気持ちになった後、ネットワークメンバーのロールプレイ。
若年妊娠・高年妊娠、それぞれの問題点を寸劇でメンバー有志が演じました。
まぁ、この先生方の芸達者なこと!
脚本は長野市丸山産婦人科の渡邉智子先生が書かれたものですが、それがメーリングリストで回ってきて、配役は立候補で決まり、4月の勉強会の時にちょっと読み合わせをして、後は当日、数時間の練習で、ここまでの出来!
最後に、メンバーみんなで「恋チュン」の替え歌「夢見る・フォーチュンベイビー」を踊りました。私も舞台の端っこで踊らせてもらいましたよ!
(前日、汗だくになって練習して行きましたが、昨年末のようにふくらはぎが痛くなることはなかったです(笑))
夜の懇親会も琵琶湖クルーズで盛り上がりました!

そして、7月27日(日)セミナー本番。
産婦人科医だけでなく、性教育に関わる看護師、助産師、養護教諭なども対象になるもので、参加者300人程度の小じんまりとした会なので、いくつもの会場で並行して講義が行われることがなく、みんなが一つの会場で同じ講義を聴ける、というのがとてもよいと思いました。
さて、内容ですが、
大会会長でもある、滋賀医大地域周産期医療学教授の高橋健太郎先生による教育講演1
「思春期からのHPV感染と子宮頸がんの予防〜大切な子宮をなくさないために〜」
子宮頸がんとHPV感染、ワクチンと検診について分かりやすく解説がありました。

同じく滋賀医科大学の産科学婦人科学教授である村上節先生の特別講演
「日本の生殖医療の現状」妊娠の適齢期〜生殖医療と周産期医療の視点から〜
今回のテーマを産婦人科医が学問として冷静に語るとこうなる、というデータを示していただきました。やはり年齢に伴う卵子の質の低下は避けられないし、高齢妊娠では周産期のリスクもかなり高くなること、しかしこの10年余りで急激に出産年齢が上昇していること、数字で示していただき、納得。逆に10代の若すぎる妊娠のリスクもあり、
「産婦人科医として言える『適齢期』はやはり20代後半、遅くても30代前半まで」
というのに納得!でした。
「代理出産」や「卵子提供」による妊娠も示され、医学の進歩で、望めば「妊娠」は可能になっていることも。もちろん倫理上の問題や様々なリスクがあることを度外視すれば、ですけどね。

ランチョンセミナーは、飯田橋レディースクリニックの岡野浩哉先生の教育講演
「女性ホルモン製剤(OC/LEP)と血栓症」
岡野先生にはいつも本当にいろいろなことを教えていただいており、この半年、私の血栓症に関する知識の半分以上は岡野先生から教えていただいたことではないか?と思えるくらいですが、何度伺ってもわかりやすくためになるお話でした。
日本中の産婦人科医だけでなく、医師みんながこの知識を持っていると、低用量ピルに対する誤解や過剰な恐れがなくなるのにな〜と、いつも思います。

そして午後のシンポジウム。
「妊娠適齢期の現在・未来」
〜妊娠適齢期を踏まえた性教育を子供たちにどのように指導していくかを考える〜
これは本当におもしろくためになりました。
様々な立場(産婦人科女性医師、精神科医、宗教学者、保健・行政担当者、教育者、保育室に子供を預けるお母さん、子育て男性)からの意見が述べられたわけですが、特にこれまでなかなか聞けなかった宗教学的見地と、子育て男性の立場から。
宗教の話は、改めて書かせてもらいますが、
子育て男性(いわゆる「育メン」)の立場からの話をされた「NPO法人ファザーリングジャパン」の事務局長、眼科勤務医を妻に持つ3人の子のパパ、徳倉康之さんのお話は本当に面白かったです。
やっぱり、「女性の活用」なんていう前に、これまでの日本は男性の働き方にも問題があるわけで。
男女ともに家庭科が必修科目になったのは中学校が1993年、高校が1994年→その時の学生さんたちが2012年には31〜35歳になっており、彼らが今どきの子育て世代になっていると。
家庭科を習って家のことをするのは当然になっている世代に、そうじゃない世代が会社に押し込めることはあってはならないんじゃないかなぁ〜と。
不妊に悩む患者さんの多くから、「旦那さんが出張で不在」とか「帰宅が遅くて疲れててそれどころじゃない」なんていつも聴かされているのもあって、やっぱり男性の働き方改善が大きな鍵を握っていると実感。
男女ともワークライフバランスがとれてこその少子化対策!と本当に心から思いました。

来年のセミナーは広島で開催されます!
今からとても楽しみです。
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