2013/4/21  11:12 | 投稿者: 江夏 亜希子

昨年8月のブログで、すでに書いていたんですが、その時の危惧が現実のものになってしまいました。
今年に入ってから、首都圏で風疹が大流行!
3月14日には、東京都が風疹ワクチン接種に助成を行うことを決め、
4月1日からはクリニックがある中央区でも、助成開始。
その他もワクチン接種に助成を行う自治体が続々と増えています。
助成金額や、接種対象者、接種を受けられる医療機関など、自治体でまちまちなので、ご確認ください。
東京都感染症情報センターのHPにまとめてあります!(ありがたい!)

よく考えてみたら、昨年8月からこうなることは予想されていたはずなのに、
ここまで流行しないと動かない、っていうのは、やっぱり遅いですよね。
しかも、数年前に麻疹がはやった時に、MR(麻疹風疹混合ワクチン)にもっと補助出していたらこうはならなかったかも?
・・・まあ、今、「たられば」の話を言っても仕方がないので。

とにかく、みなさん。
確実に抗体があると検査が済んでいる人以外の方にはワクチン接種を強くおすすめします。特に、これから妊娠を考えている女性のみなさん。
そして、現在パートナーがいる、できるかもしれない男性のみなさん!
公費で補助が受けられるのは、限られた人(多くは妊娠予定のある女性&妊婦の夫)だけですが、接種が必要なのは「抗体を持っていない人みんな」です。

現在、風疹が流行し、もっとも危惧されているのは「先天性風疹症候群」の発生です。
妊娠中に母親が風疹に感染してしまうせいで、先天性白内障、難聴、心奇形などを起こしてしまうもの。感染さえなければ、それらの障害をもつことなく元気に生まれてくるはずの赤ちゃんたちです。

ですから、もっとも感染を防がなければならないのは妊婦さん。
でも、妊婦さんにはワクチン接種できませんから、感染して家にウイルスを持ち込まないために、妊婦さんの夫にも優先的に接種を進めているわけです。

妊婦さんに接しているつもりがなくても、電車の中などで自分が感染源になる危険性はあるわけですから、できればみんなが抗体を持っていてほしいのです。
大人になってから麻疹も風疹もかかると、かなりしんどいって言いますしね。

ワクチン接種には「集団免疫」という考え方があります。
世の中には、抵抗力が弱く、ワクチンを打ちたくても打てない人が少なからずいます。
何らかの病気で免疫抑制剤を服用しているとか、生まれたばかりの赤ちゃんとか、
これらの人たちは、「はしかのようなもの」と言われる、一般には軽いと思われている疾患でも簡単に命を失ってしまうのです。
そのような人たちのためにも、みんなでワクチンを打って、今回のような大流行が起こらないようにすることが大切です。

ワクチンの副反応も決してゼロではないのですが、それを重視しすぎてワクチン接種を任意にしてしまったせいで、今回のような大流行が起こってしまうのは、本当に残念なことです。

実は、今回の風疹の流行のニュースを見て、ワクチン接種について相談したいと来院された患者さん。初診時にはすでに妊娠して(月経が数日遅れた程度の、妊娠初期)いました。
風疹抗体を調べたら、案の定、抗体なし!!
現在、ヒヤヒヤしながら妊娠継続中です。
幸い、その方は職場の理解があり、自宅勤務を認めてもらえたそうで、ほとんど自宅から出ずに生活しているとか。そしてこの生活が胎児がある程度育つまで、数か月続くわけです。

ご本人も「なんで受診するまで避妊しなかったんだろう、甘く見すぎていた」と、すごく後悔されているのですが、もし避妊して、ワクチン打って、2か月後に避妊を解禁してから妊娠したとしても、その赤ちゃんは、今、おなかの中にいるその子とは違う子なんですよね。
「きっと、その子はそのタイミングで妊娠するようになっていたのだ、と思います。
だから、私は、この子を全力で守ります!」とおっしゃっていたお母さん。
できるだけの予防策をとり、
彼女の目の前をすれ違う人に風疹感染者がいないことを祈りながら、
祈りながら抗体検査を繰り返すしか方法はないのです。
おそらく、こんな妊婦さんが日本中にたくさんいらっしゃる!

そんな人を一人でも減らすように、
これから妊娠する可能性のある女性、ワクチンを打ってください。
男性も、自分は関係ないと思わず、ワクチンを打つか、抗体検査を受けにいってください。

どうか、お願いします!!
2

2013/4/18  6:42 | 投稿者: 江夏 亜希子

3月14日。東御市の外来が午後からだったので、軽井沢で前泊して、お昼前にレンタカーで東御に向かっていました。長野ではレンタカーでドライブするのがとても楽しみで、いつも車内ではFM長野を聞いています。

ちょうどそのとき流れていたのが、坂本美雨さんの「ディア・フレンズ」
その日のゲストが大宮エリーさん。
(あ、この日のon airレポートも出てますね!)

「大宮さんにとって、個展とは?」と尋ねられて、
「テレビや本やCMを作っている時の一方通行と違って、
 個展では一人一人とふれあえる貴重な場所」
みたいなことを答えていらっしゃって、なんか電気が走ったのです。
(運転中でメモできなかったので、正確な言葉じゃなくてすみません。)

私たち医者にとっては、まさに外来がそれだよな〜って。
なのに、それを私たち医者自ら、ないがしろにしていないか?って。

子宮頸がん検診をうけましょうとか、月経痛は放置しないで、とか。
どんなにブログや本に書いても、講演活動をしても、
それは「一般論」でしかないですよね?

外来って、患者さん(または受診者さん)と医師・医療関係者が、
まさにマンツーマンで、その人のお話を伺ったうえで、
必要な知識を説明し、その人に合った形で様々な改善策を提案できる、
双方向コミュニケーションをとれる唯一といってもいい場所であるはず。

なのに、そんな診察をしている医者も、
そんな気持ちで受診されている患者さんも、ほとんどいないんじゃないのかな?
本当はそうしたいけど、時間的な制約などから実現できないんでしょうけど。
残念なことですよね。

先日いらっしゃった患者さんは、とある有名企業が開催した「妊活セミナー」に出て、
「自分が産めるかどうか不安。卵巣寿命を知るためにAMH検査を受けほうがいいと聞いたから」、
といって受診されました。
お話を伺うと、AMHよりももっと大切なこと(検診や子宮・卵巣の疾患)が放置されていたりするのです。このブログに書いた通り。

結局、一般論で語られたセミナーや講演会、書籍では、かえって不安を煽られてしまう人がいるのだなあ、と痛感させられ、講演や執筆を依頼される立場として非常に身の引き締まる思いがしました。

やっぱり、外来って大切。
どんなに医学が発展して、いい治療法ができても、
どんなにこうしてインターネットなどの情報ツールが発達して、情報を得られるようになっても、
「その人に合ったオーダーメイド」というのは、
実際に人と人がコミュニケーションをとってこそ成り立つもののはず。

実は。驚かれるかもしれませんが。
私たちの受けてきた医学教育では(今の若い研修医はどうか知りませんが)
「外来診療の進め方」って、きちんと系統だてて学んでいないんですよね。
そんな教育カリキュラム、ないんです。
先輩の外来を横から眺めながら、説明の仕方など「盗んで」、
試行錯誤しながら自分のスタイルを作っていくようなもの。
手術などは、手取り足取り教えてもらうのに。
そりゃあ、個人のセンスによってかなりの差があるはずなのですが、
私たち医者同士は、他の医者の外来の進め方を知らないものだったりします。
複数の医師が在籍する医療機関の看護師さんなんかは、医師の「外来スキル」の違いをよく知っていますね、口にはされませんが。
で、「外来スキル」がどんなに高くても、なぜか医者同士での評価はそれほど・・・。
(手術がうまい、不妊治療で妊娠率が高い、研究して論文をたくさん書いている、などは評価と尊敬の対象になりますが。)
でも、それって、患者さんが望んでいるものとかけ離れていないかしら?と思うのです。

もっと、外来の重要性を認識する必要があるんじゃないのかな?と思うのですが、いかがでしょう?

東京に出てきて、クリニック勤務になるときに、
「手術をしない、外来だけの診療はつまらないし、大変じゃないのか?」
と何人かの先生に聞かれました。
自分も、手術は嫌いではなかったですが、外来だけになっても意外と未練はなかったというか。
外来だけをしている毎日の中で、外来の奥深さを実感し続ける毎日。
「婦人科外来学」ってきっとあるんだろうなあ、と思うようになりました。

私は、「外来のプロ」として誇りを持って仕事をしたいと思っています。
受診してくださる方には、「プロの仕事」をお見せできるよう、努力していきたいと思います。
ただ、そのためには、患者さんにも、「患者のプロ」になっていただく必要が出てくるのですけどね。

久しぶりに、最近考えていることが少しまとまってきたので、書いてみました。

2013年4月18日23時追記
少し言葉足らずだったかもしれないので、少し追記します。
ほとんどの医療機関で、多くの先生が、一生懸命外来をされています。
でも、外来もして、手術もして、お産もとってという八面六臂で大活躍されている先生方が、患者さんが望んでいるような十分な説明をする時間が確保できるとは、とても思えません。
一方、患者さん側の多くが、私たち医師が「当然これくらいは知っているだろう」と端折ってしまうような基本的な医学的・体についての知識を知らないという現状があります。
(特に、女性のからだについての知識は「性教育」にくくられてしまって、それだけで教えること、知ることを拒絶する風潮もあったりするので余計。)
その大きな溝を埋めていくのが「婦人科外来学」ではないのかな?と思っているのです。
だって、私も医師になって、いや、産婦人科医になってしかも大学院生になって排卵機構やホルモン分泌を深く勉強してからやっと、月経周期のことを深く理解できましたから。
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2013/4/9  22:17 | 投稿者: 江夏亜希子

本日4月9日は「子宮の日」。
四季レディースクリニックの開院記念日です。
おかげさまで3周年を迎えることができました!

試行錯誤を重ねてきて、様々なことを経験した3年でした。
あっという間だったような気も、
ものすごく長い時間苦しんできたような気もします。

2500名近い患者さんにご来院いただきました。

いろんな出会いがありました。
ずっと真面目に通院を続けていらっしゃる方が多く、本当に頭が下がります。
みなさんの「ここに来てよかった」「不安がなくなった」という言葉が、
何よりも、私の力になります。
これからも、ご満足いただける診療を行っていけるよう、努力を続けたいと思います。

そして残念ながらご期待にお応えすることができなかった方も確かにいらっしゃいます。
そのことを思うと、申し訳ない気持ちで、胸が苦しくなります。

この小さなクリニックで、自分にできること、できないこと、
できるようになりたいこと、できるようになったこと。
してはいけないこと、その道の専門家に任せたほうがいいこと。
きちんと見極めていくことが何より大切であると、実体験として学んだ3年でした。

新たな出会いの中で、日々、謙虚に学び続けて参りたいと思います。

そして、明るく、素直に、真面目に、一緒に働いてくださるスタッフのみんな。
いつも本当にありがとう!

そして、クリニックを支えてたくさんの方々へ。

心からの感謝をこめて。

4年目も、淡々と、コツコツと、日々患者さんと向かい合っていきたいと思います。

これからも、どうぞよろしくお願い申し上げます。


お祝いにいただいたお花の写真です。

クリックすると元のサイズで表示します
3

2013/4/1  7:00 | 投稿者: 江夏 亜希子

akikoent http://twitter.com/akikoent
3月31日 つぶやきまとめ


10:51
東京都中央区でも、4月1日から風疹ワクチン接種の公費補助が始まります。
対象者は中央区に住民票がある
??19歳以上の妊娠を希望している女性
??現在妊娠中の妻を持つ男性 
抗体検査しなくても接種可能で、風疹単独、麻疹風疹混合どちらも無料。http://t.co/zJr5gXr8YU
2013/03/31 Sun 10:51 From web

06:37
RT @syutoken_sanka: 健康な妊娠・出産のために注意したい感染症について 横浜衛生研究所 
http://t.co/LjnJLtKl9m
2013/03/31 Sun 06:37 From web

06:36
RT @syutoken_sanka: リステリア症になりやすい妊娠中の女性は・・ソフトチーズ(例えばカマンベールチーズ、フェタチーズ、ブリーチーズ、ロクフォーチーズ、メキシカンスタイルチーズ等)は避ける。プロセスチーズ、クリームチーズ、コッテイジチーズやヨーグルトはOK ...
2013/03/31 Sun 06:36 From web

06:28
RT @narumita: "風疹の患者を数多く診療している国立国際医療研究センターの國松淳和医師は、大人の患者の特徴について、発熱とともに顔や体に赤い発疹が一気に出て、耳の後ろや後頭部のリンパ節が腫れ、目が充血することが多いと説明" 緊急セミナーhttp://t. ...
2013/03/31 Sun 06:28 From web

05:57
RT @syutoken_sanka: 障害が出ることがわかっている妊婦がたくさんいるけど、まだ数字になってないだけなんです→「緊急提言」先天性風疹症候群の発生防止のために : ヨミドクター http://t.co/XssEPngD13 @yomidrさんから
2013/03/31 Sun 05:57 From Keitai Web

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