前回の続き
今回の旅の最後の目的地、私の
81カ国めの訪問国は、ヨルダンの首都アンマンから約1時間の飛行で着いた
レバノンでした。
その首都、
ベイルート。
第二次世界大戦前の
フランスの委任統治下だった時代を経て、元々この地域に多かった
キリスト教徒とイスラム教徒間の15年にわたる内戦、国内に抱える
ヒズボラ武力勢力、隣国
イスラエルとの敵対関係。などなどで国は疲弊し、戦火の絶えない
悲劇の国みたいなイメージを世界に与え続けているレバノンですが、
首都ベイルートに行く分なら大丈夫。との情報を頼りに今回訪れたわけですが、印象は、
思ったより復興は進んでいて、治安別に悪くないかも。
パリよりはマシ。というものでした。観光客を狙った犯罪は多くはないです。観光客が多くないわけですから。
フランスにその国民が沢山いらっしゃるためか、私の中ではレバノンはなんとなく
身近な国、憧れの国でさえあったのです。
私が出会ったレバノンの女性たちは気取りがないのに、あまりに・・・
美しいんです!
この
「崩れたまま感」はかなり悲惨!
と思いきや
これは
ローマ時代の浴場跡だそうです。
内戦跡とローマ遺跡、なかなか紛らわしい。
中東のパリと呼ばれる一角は綺麗に修復されていました。
ポールも
アンジェリーナもあります!
中東のパリというより、色合い的に
中東の南仏かな?
内戦前の繁栄を忍ぶことが出来ますが、
テーマパークっぽくて、イマイチ活気がないです。
それに、デモ隊から守るために包囲されて入れない場所も多いのが残念!
やっぱり、デモにはあまり近づかないほうが良いですよ。時に過激な様ですし。テレビの報道はいつも大げさではありますが。
アラブの国々ではこんな気取らない感じの、
スナックスタンドがあちこちにあって私は気に入りました。
あんまり
ハズレがないのです。
例の丸くて平たいバンの中に具を入れてロール状にして焼く、
アラブ風サンドイッチ、
シュワルマ
中身は
鶏肉で、
ニンニクが効いたソースといっしょに巻かれて、もうメッチャ美味しい!
フランスのバゲットサンドなどは硬くて、食べにくくて、美味しいものに当たるのはマレです。
フランスにはレベルの高い素晴らしいレストランは確かにありますが、こうゆう庶民の食べ物、スナック類に関してはアラブ、中近東の国々の方が美味しいものに出会いやすいです。
実はフランスに住む多くの外国人は言っているのです。(中国人までも。失礼!)
フランスの料理はマズイ!と。(笑
レベルの高いお店に選んで行く機会が多い日本人ぐらいです。フランスの料理をあまり批判しない外国人は。
近くにこんなお店があったので、ちょっと気になりました。入り口で出会ったおじさまが
「この店美味しいよ〜!!」っておっしゃるので入ることにしました。
そう言えば、その方フランス語をフツーに話していました。
一瞬、
ここはどこ!? 状態。
アラブのお菓子みたいでホッとしました。レバノンなのにフランスのスイーツじゃね〜
コーヒーは豆が混ざっているお汁粉みたいな
トルココーヒーです。最初は違和感ありますが、コクがあってけっこう美味しいです!
これをまた食べてみたかったのです! チーズクリームの上に
天使の髪と呼ばれる揚げた極細パスタが乗っていて、シロップをかけて頂くお菓子です。チーズクリームがあまり甘くないので、かなりかけた方が良いです。
満足〜!
はしたけど、
まぁお菓子に関してはやっぱりフランスの方が美味しいかな(笑
建物の上階にある
植物が気になりました。
中近東って、緑が少ないせいか?
空中庭園が好まれるイメージありません?
こちらは
ショッピングモールです。
フランスにいる錯覚を起こすような、
あまりに違和感がない人たち、自由な空気。
中近東の中ではイスラム教徒が少ないためか、顔を覆っている女性はもちろん、スカーフを巻いている人もここではあまり見かけません。地域によるのでしょうけど。
モデルさんみたいな女性が多いです〜
美人ばかりの国! って思っていたけど、実際はまぁ色々ですけど、やはり多いです。
綺麗な女性は。
久々に見る
クリスマスツリーも衝撃でした〜!!
スーパーに勝手に弾けるピアノがあるとは!
イスラム教では禁止の
ワイン〜!
キッコーマン醤油はどこの国でも見かけましたが。
惣菜類は他のアラブの国々とあまり変わりません。
例の
二つのペーストは必ずあります。
こちらは最近よく見かける
スシセット(巻きす、海苔、米)
世界中で大人気な
スシはここにも!
実はアラブ料理にはよく使われる例のユカリ粉によく似たスパイス、
スマックをここでも買おうと思って店員さんに聞いたら、
ここに案内されました。
これって
シルバー製品用の磨き粉じゃない(笑
でも無事買えました。
こちらの
スマックです。
無料で入れる美術館があると聞いたので来ました。
1952年まで旅行家の
ニコラス・シュルショーク氏が住んでたこの邸宅は彼の遺言により政府が引き継ぎ、美術館となりました。
こちらのご夫妻が住まわれていたのですね。こうゆうことにお金を使われるお金持ちは素晴らしい!
今、特別展をやっているそうですが、どんな展示があるのでしょう!?
テーマは
その画家の家族を描いた作品集だそうです。
え!? 絵!?
これってまさか・・・
マジでピカソですよ〜!!
無料です!
フランスでは考えられません!
最後のディナーはこちらで。
サラダには例の
スマックがかかってました。
アラブ風、パリパリのサンドイッチピザ、
アライス
これも今回気に入った料理です。
シーフードと野菜のポワレみたいな料理。ニンニクが効いて美味しいです! ちょっとフレンチっぽいですね。
でも実は
アラブ料理の影響を受けたフレンチって少なくない様です。
最後は
魅惑のアラビアンスイーツ!
ピスタチオが入ったアイスクリームの上に
綿菓子がのってます。
多様な宗教、文化が行き交うレバノンはそれだけに様々な問題を抱えて来ましたが、そのために中東きっての
グルメ大国!にもなったのです。
多様性って、
料理には素敵な進化をもたらしますよね。
海沿いの街、ベイルートを離れ、
エーゲ海の島々を眺めながら、
パリに戻りました。
ここは
サンラザール駅。この近くに
La pause Libanaise (ラ・ポーズ・リバネーズ)というお店があります。テイクアウトも出来る
レバノン料理のレストランです。
セットプレートを頂きました。
わかりにくいですが、
鶏肉ロースト、いくつかの揚げ物、パセリサラダ(タブレ)、茄子サラダ
そして、
アラブの国々ではとってもポピュラーな例の胡麻入りの
ひよこ豆ペースト(ホンモス)と焼き茄子ペースト(ムッタンバル)
そして
このひよこ豆のほう、スーパーにも必ずあるんですが、今回の旅では朝食で必ず出ました。
以前は特に美味しいと思わなかったのに、思わず買ってしまいました。これ
中毒性がある気がしてなりません(笑
今回旅した、
バーレーン、クウェート、ヨルダン、レバノン(ベイルート)の中では観光地としてお勧めで魅力的なのはやはり
ヨルダンでしょう。
治安はどこも悪くないと思います。パリよりはね。
パリだって大丈夫ですよ。気をつけていれば。
長々と今回の私たちの旅にお付き合い頂きましてありがとうございました。