それは夏至の前日のことでした。つまり音楽祭の一日前、エッフェル塔のすぐ近くで、ある
リサイタルが行われました。
この
ADYAR 劇場で。
ここは去年の12月、
フジコ・へミングさんがピアノのコンサートをされて、その時にご紹介した劇場です。
エディット・ピアフにもゆかりのあるこのクラシックな劇場は、収容人数は
380人。客席が近くに感じられます。
ここで今リハーサルが行われています。
実はなんと
この私が舞台に立つことになったのです〜!
このミュージシャン(ピアノ、アコーディオン、バイオリン)の方々といっしょに?
もうドキドキです!
観客を受け入れるスタッフの方々。
実は私も今回はスタッフの一人でしたが、
舞台にも立ちます!
では、このリサイタルは、
皆さまにもすでにお馴染みの、
大阪にお住まいの日本人のシャンソン歌手、
松本かずこさん(60歳 たしか)の
5回目のパリ公演でした。
かずこさんは基本的には、
フランスの歌を日本語で歌います。
1回目(10年前)と2回目は
130席ぐらいの会場、3回目と4回目は
200席ぐらい。今回は一気に
380席の劇場に挑戦されたのです!
これは
プログラムです。
今回は間に休憩を入れて、ゲストにスペイン出身の男性歌手
バティスタ氏とギタリストの
マゾラ氏をお迎えしました。
松本かずこさんの
CD(シングル、アルバム)も売られました。右は
バティスタ氏のCDです。
今回は
サンドイッチのケータリングもありました。
ところで、
なんで私が舞台に!?
それは後にします。
音響に問題があって、リハーサルがなかなか進まず、ギリギリまでやっていて、やむなく、15分開演を遅らせました。
色んなことがぶっつけ本番。という感じで、
もうどうなることやら・・・
私の方が緊張してきました。舞台にも立つわけだし。
松本かずこさんは、メイクも髪型を作るのも慣れたもので、慌てることなく一人でスイスイと。
私は、途中、
舞台袖でショールをちゃんと羽織らせられるかしら? ボタンはちゃんとはめられるかしら?とか
超簡単なことでドキドキ!
カーテンの隙間から覗いたら、客席はほぼ埋まっていました。
心配した集客はOK!
いよいよ本番です!
幕は上がり、
かずこさんが2〜3曲ほど歌い
終わった時のことです。
なんと!
ピアニストさんが曲順を間違えて、違う曲を弾き始めたのです!
ええっ〜!
これには超あせりました
そして、かずこさんは
その間違えをピアニストさんに、指摘したのです!
でも、落ち着いて、ユーモアを交えて対応したので、
皆さんの暖かい拍手で返って盛り上がってしまいました。後で何人かの人に
「あれ、演出だったんでしょ!?」って言わたほどでした。
愛の賛歌、夢の中に君がいる、アンコール、貴方を迎えに、メモリー、私の神様を熱唱。
やれやれでなんとか一幕終了。
二幕は、ゲストの素晴らしい歌の後に、豪華な打掛をアレンジした衣装で登場。この上に白無垢をまとって、綿帽子を被って日本の花嫁さんを紹介した後
ピンクのショールを羽織って日本の歌
サクラを歌いながら、司会者の女性が日舞を披露。彼女は以前宝塚で活躍された経験をお持ちなのです。次に沖縄の歌
花を会場を周りながら歌唱。
そして、
愛しかない時、忘れないで、ボンヴォワヤージュ、サヨナラを熱唱し、
幕が下りる前、、
いよいよ私の出番!
観客の方々から、かずこさんは次々に花束を受け取り、それをもう一人の女性といっしょに、
私は次々にかずこさんから受け取り、舞台に並べました。そうゆう役でした。
ね、舞台に立ったでしょ!
でも、
目立たないように。でも、
あまりみっともなくないように。
って言われたわけじゃないけど、
そんな役を担い、黒のワンピースで登場したのです。
注目されるわけじゃないはずだけど、やっぱり
怖がる顔はマズイ! 私は緊張がすぐ顔に出るから。
スマイル スマイル! と自分に言い聞かせ、舞台で演じた気分にちょっとなりました(笑
後で友達に聞いたら、私に気づかなかった人は一人もいませんでした。意外に目立つらしいです。そりゃ、突然出てきた人間には目が行くかも(笑
アンコールの
水に流してをフランス語で熱唱して、
盛大な拍手で幕は下りました。
さて、次は、
ステージの後の観客の反応はどうかな!?
それが気になるところでした。
果たして!?
入り口は松本かずこさんと話したがる人、いっしょに撮影したがる人でごった返しました。
いつもの風景です。
日本人もいますが、
フランス人の方がずっと多かったです。
毎回、楽しみにしている人も少なくありません。
ゲストの歌手バティスタさん(左)とギタリストのマゾラさん。
豪華なバラの柄の打ちかけをアレンジした衣装は大好評!
松本かずこさんは、今よりお若い頃、
テレビの歌番組に毎週レギュラーで出演されたこともあり、また
藤田まことさんのディナーショーの相方を何回か務められました。日本でも定期的に
リサイタルををされています。その一方で、大阪に何軒かお持ちの飲食店の中の一軒で
オーナーシェフをされています。つまり
料理人でもあるわけです。
そして、去年、
「5時に夢中」という番組に出演され、大阪のママさん代表に投票で選ばれ、12月31日には
紅白ならぬ、
ママさん対抗歌合戦に出場。その時の司会者の一人は
マツコデラックスさん、審査員は
平尾昌晃さんでした。かずこさんはダントツ上手かったと思いますが、
プロの歌だからと優勝はできなかったのです。それはご本人も納得でした。興味のある方はYOU TUBEでどうぞ。
次回のパリ公演は二年後です。益々楽しみになりました!
今回は撮影はあまり出来なかったので、友達から頂いた写真も載せさせて頂きました。