HPVワクチン最新情報 ー定期接種の個別通知、9価ワクチン、男性への接種ー

2021/5/31  16:29 | 投稿者: 江夏亜希子

2013年4月にHPVワクチン(いわゆる子宮頸がん予防ワクチン)が定期接種化され、
小学6年から高校1年生の女子に公費(自己負担0円)で接種できるようになりました。

しかし、その副反応を懸念して同年6月には厚生労働省から「積極的勧奨を控える」という通知が出ました。定期接種であるのにも関わらず、対象者に個別の案内がないうえ「積極的に勧奨しない」というのを「定期接種ではなくなった」と誤解する人も多かったようで、ほとんど接種者がいないという状態になり、早、8年の月日が流れました。

その間、HPVワクチンの効果と副反応について、さまざまに検証され、副反応のリスクを上回る効果が十分に期待できることが明らかになってきました。
日本産科婦人科学会のHPで紹介されています。

厚生労働省は、2020(令和2)年10月9日付で
「ヒトパピローマウイルス感染症に係る定期接種の対象者等への周知に関する具体的な対応等について」を発出し、
各市区町村は、対象者等が情報に接する機会を確保し、接種するかどうかについて検討・判断ができるよう周知を行うこと、と、通知しました。(2021年1月には再通知)

そしてようやく、当院がある東京都中央区でも、
今年度から個別勧奨を行うことになり、
・定期接種の始まりの学年(小学6年生)
・定期接種の最終学年(高校1年生)
に対して、今日(5月31日)案内のハガキを発送する、と、今日連絡が入りました!


中央区ホームページでのHPVワクチンのページはこちら


ちなみに、東京都23区内でしたら、ご自身がお住まいの区でなくても接種が受けられます。
(当院でも中央区以外の区の方が接種を受けていただくことが可能です。)


「積極的勧奨の差し控え」が起こった2013年に対象だった2000年(今年成人式を迎えた年代)以降に生まれた人では、一気に接種率が下がり、大阪大学のグループからは「2000〜2003年度生まれの女性で将来の罹患者数が約1万7,000人、死亡者数が約4,000人増える」という衝撃的な論文も出されています。

このような現状を憂慮した医師のグループが立ち上げた
「みんパピ(みんなで知ろうHPVプロジェクト」
のホームページでは、
子宮頸がんやHPVワクチンに関する様々な情報をわかりやすく解説してくださっています。

どうぞ目を通してみてください。

新型コロナウイルス感染症の影響もあってか、
ウイルス感染に対するワクチンの有効性に注目する人が増えたようで、
当院でも最近、HPVワクチン接種希望の方が増えています。

定期接種の時期に打ちそびれた2000年前後生まれ人が、
5万〜9万円のお金を払って自費で接種されているのは、
なんとも切なく、申し訳ない気持ちになります。

そのような人をサポートする団体「HPVワクチン for me」により行われた署名も今年3月、厚生労働省に提出されました。
なんとかそのような方々が接種する(した)場合の金銭的な補助も行われてほしいものです。

また、2020年12月には、4価のHPVワクチン「ガーダシル®」が、男性にも接種できるようになり、

今年2月には、子宮頚がんの原因になるHPVの9割をカバーする9価ワクチン「シルガード®」もようやく承認されました。

しかし残念ながら公費での定期接種は2価のサーバリックス、4価のガーダシルだけです。
そして男性への接種は公費(定期接種)の対象外です。

公費で打てるようになるのを待っているうちに性交を経験し、
感染が起こってしまえば、せっかくの効果が下がってしまいます。

できれば性交を経験する前に、すでに経験がある方でも、
今後パートナーが代わり新たに感染する可能性がある人は
是非、男女ともにHPVワクチンを!

小学6年から高校1年までの女子は、公費負担での接種を!
まずは相談だけでの受診も歓迎します。

初診申込みメールフォームからご連絡をお待ちしています

 
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