二人の英雄の息子  

歴史上、英雄の息子が英雄だった話はあまり聞かない。

信長、秀吉、家康、ナポレオン皆そうだ。

俳優香川照之さんと長嶋一茂さん。

年がちかい二人は現代の英雄の息子さん。

「坂の上の雲」「竜馬伝」で大活躍の香川さんは父親が市川猿之助さん、母親が浜木綿

子さん。

猿之助さんは、当初サーカスだと大だたきされたが、今では超満員のスーパー歌舞伎の

創始者、昔テレビの特集を見たことがあるが、ものすごい人。

しかし、両親が三歳の時離婚し、母親に引き取られる。

東京大学を卒業後、俳優活動を始め、昨年ついに日本アカデミーショー最優秀助演賞ととる。

香川さんは、長年父親の猿之助さんに会いたかったが、なかなか会ってもらえなかったそうだ。

ついに、会い機会があった。「お前とはなんの関係もない。赤の他人だ。」と言われたという。

実際のお互いの思いは本人同士しかわからない。しかしその後も会い続けているというから、やはり、男親子の情は心底流れているのだろう。

いつも思うのだが、香川さんの赤裸々に感情を表現する演技は、幾度もの挫折を乗り越

え得たに違いないと番組を見ながら、感動する。

坂の上の雲で正岡子規を演じている。

「健康の時の子規を演じることはできると思う。しかし、結核になり死を目前にして前

向きに俳句に取り組む芝居ができるかわからない。」と言い、15キロの減量をして本

番に臨んだという。

英雄の子は、既に父親が成功し、裕福な環境で育つ。すばらしい血を受け継いでいても

、その血、油に火を注ぐのは、幸せではなく、困難や挫折なのだろう。


一方長嶋一茂さん。かの英雄長嶋茂雄の長男。なんとなくどんな環境にあったか想像できる。

父親と同じように六大学の立教大学で活躍し、プロ野球で数年プレーしたものの、あま

り目立たなかった。

しかし、その一茂さんも、息が長く、テレビで活躍している。

先日一茂さんのこんなコメントを見つけた。

「一度ひとつの道を信じたら、その道をどこまでも歩み続ける覚悟がなければ、人は何

ひとつ成し遂げることができないのだ。

もしその道が間違っていたとしても、その道を歩いてみないことには、間違っているか

どうかすらわからない。

西へ行こうか東へ行こうか、思い悩んでいるほど人生は長くない。

けれど、間違いに気づいて、それを改めるための時間ならいくらでもある。

失敗はいつも、人生の糧にすることができるのだ。

あの頃の俺は、その真理を知らなかった。」

やはり、恵まれた環境ではなく、挫折が真理を教えてくれる。長嶋さんの言葉は重い。
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