2016/11/14

さいたま国際マラソン雑感  

赤羽有紀子【ホクレンスポーツアンバサダー】さんが解説を務めたさいたま国際マラソンが終了しました。

スタート直後から、先頭集団と日本人トップ集団が分かれてしまい、第二中継車の重要度が増す展開となったので、少しドキドキしていましたが、佐藤アナウンサーの好リードもあり、無事に解説が終わってほっとしました。

優勝したチェイエチ・ダニエル選手は元・ユニクロ所属の選手。当時のユニクロの高倉監督はじめ、スタッフの方々が、本当に手塩にかけて育てていました。
彼女が日本行きを決意したのは、記憶だと23歳の頃。異国の地で、不安も大きかったと思いますが、高倉監督との出会いが、彼女をトップランナーに導いたといっても過言ではないと思います。

日本人トップとなった那須川選手は、高校時代は800mランナー。フィン選手との競り合いになってから、スパートのタイミングを計る走りは、みごとでしたね。
彼女が実業団入りして19年。実業団で、19年続けることは、なかなか難しいと思いますが、こうして800mからマラソンに移行してきた過程は、本当に素晴らしい育成モデルだと思っています。

選考や、マラソン強化に関しては、今朝の各紙の論調を拝見すると、様々な意見が出ていましたね。
どの意見も一理あるなと思いましたが、個人的には、このままじゃダメだ、練習量が足りない…というのは、誰もがわかっていることなので、ダメなできないものを、具体的にどうしたらできるようになるのか、具体的な方法を示して、導いて頂きたいですね。そういった意味では、増田明美さんのご意見は、なるほどなと思いました。

先週、ある広告代理店の局長とお会いする機会がありましたが、マラソン中継は、まだまだ有力なコンテンツの一つだと仰っていました。こういった時代だからこそ、皆さんで知恵を絞り、マラソン中継を盛り上げていけたら良いですね。今後のレースを楽しみにしています。
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2016/11/1

女子800m  

今日から11月ですね。早いもので今年も残り二か月となりました。

オリンピックイヤーだった今シーズンは、私にとって、800m指導の区切りとなるシーズンになりました。

戦友・久保瑠里子選手の引退、千葉麻美選手の引退など、女子800m歴代トップ10の選手が、複数引退を表明し、スパイクシューズに別れを告げました。

1 杉森美保【京セラ】2分00秒45 2005年6月5日
2 久保瑠里子【デオデオ】2分01秒90 2011年8月6日
3 西村美樹【東京学芸大】2分02秒10 2003年6月8日
4 丹野麻美【ナチュリル】2分02秒64 2009年10月4日
5 松島朋子【東海銀行】2分03秒21 2001年6月9日
6 岸川朱里【長谷川体育施設】2分03秒34 2011年6月12日
7 陣内綾子【九電工】2分03秒37 2009年9月26日
8 岡本久美子【筑波大学】2分03秒45 1995年8月30日
9 真下まなみ【筑波大学】2分03秒52 2012年10月21日
10 大森郁香【日本大学】2分03秒96 2014年5月25日

レジェンド杉森選手の日本記録から、はや10年。800mで世界の舞台で戦うという目標を掲げて戦ってきましたが、アジア大会4位が最高の成績で、オリンピック、世界陸上への出場は叶いませんでした。

「陸上の格闘技」と称される800m。欧米では、注目度・人気共に高い競技ですが、日本の中では微妙な立ち位置です。

幸か不幸か、私が800mを走ったことがなかったせいか、変な先入観はなかったので、ありとあらゆる情報を集め、国内外の中長距離コーチや、短距離、跳躍のコーチの方まで、色々とお話を伺いましたが、本当に奥が深い競技でした。色々な方のお話を伺うと、やり方は違っていても必ずこのトレーニングはしているという共通点がありましたね。

高校、大学のトップになるには、まず、インターハイやインカレの400mで下位入賞するくらいの力がないとダメだなと思います。身体も成長期なので、この時期に、スピードのベースを上げておくことは、とても大切ではないかと感じました。

ただ、社会人になってからは、400m(スピード)主体のトレーニングだと、2分02秒台〜03秒台中盤くらいまでは走れるものの、そこから先は、頭打ちになってしまうのかなとも思います。

2011年のヨーロッパのレースで、日本陸連の中長距離チームを引率されていた木路修平さん(現・日本薬科大学陸上競技部コーチ)にお会いし、コーヒーをご馳走になりながらお話していた際、「持久的な土台がないと、ある時期からパッタリ走れなくなるんだよなぁ」と言われていたのが、今でも頭に残っています。

取り組んでみて実感したのは、レベルが高くなればなるほど、スピードと持久力トレーニングのバランスが難しいという点です。
この二つを両立させる目的もあって、高地トレーニングにも積極的に取り組んできましたが、資金不足や時間的な問題もあって、大きな成果を上げることはできませんでした。

現在の世界における日本女子選手のレベルは高いとは言えませんが、高校生、大学生の中に、将来有望な若手選手がたくさんいます。

この選手たちをどのように育成し、世界の舞台へ送り出せるか、女子800mにとって、大きな課題と言えそうです。

私自身は、長距離のコーチに復帰していく予定ですが、近い将来、岸川選手が、今までの経験を活かし、指導者として、活躍してくれると思います。私としても、お世話になった女子800mに恩返しができるよう、岸川選手をバックアップしていくつもりです。

様々な制約はありますが、我々が取り組んできたレベルであれば、経験をお伝えしたり、アドバイス等もできると思います。大宅楓選手【大東建物管理】は、来期以降も800mには出場しますので、合同練習等も可能です。お役に立てる場面がありましたら、ぜひお声がけ下さい

800m指導のベストレースとなった2011年日本選手権


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2016/10/28

セカンドキャリア支援事業  

早いもので、10月もそろそろ終わりですね。
秋から冬へ。陸上界は、ロードレースシーズンです。
ロードレースシーズンの訪れと共に、来年度の人事関係の動きも本格化してきました。

今年も新たな参入チームがいくつか。
何だかんだと言っても、長距離、駅伝の人気は相変わらずです。
いよいよ長距離界も新時代に突入だなと感じています。

こういった新規参入のきっかけって興味ありませんか?
経営トップ(社長、学長など)の判断、企画部門からのボトムアップ、社員・学生からのニーズなどなど、状況は様々ですが、意外な接点から、創部に繋がるケースもあります。

先日は、ある高校の校長先生と、女子駅伝の強化について、意見交換させて頂きました。
昨今の学校経営は、少子化の影響があり、生徒数の確保や、高校のPRという部分において、部活動の強化ニーズが増してきているそうです。
経営者である校長先生のお話は、実に興味深く、参考になる点が多かったですね。

現状、私が取り組んでいるセカンドキャリア支援事業は、圧倒的に求職者が多く、求人とのアンバランス状態が続いています。既存の箱は、ほぼキャパシティーがオーバーしているので、新たな先を開拓できるよう、試行錯誤の毎日です。

現在、STCIには、

・女子チームのランニングコーチ
・大学・付属高校のコーチ(年齢30歳以下、男女問わず)
・外国人競技者のサポート業務(経験者優遇、英会話必須)

のご相談を頂いております。

また、

・実業団スタッフ希望者(男性・女性)
・大学スタッフ希望者(箱根駅伝・男性)
・高校スタッフ希望者(男性・女性)
・実業団・大学のスカウト・渉外業務希望者(男性)
・女子実業団、大学、高校のフィジカルコーチ希望者(男性・女性)週1〜2回程度の契約を希望

からのご相談を頂いております。

詳細は、ta-bo@mqb.biglobe.ne.jpまでお問い合わせ下さい。
宜しくお願い致します。
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2016/10/27

さいたま国際マラソン  

第16回世界陸上競技選手権大会女子マラソン代表選考を兼ねた第2回さいたま国際マラソンが、11月13日(日)に開催されます

今年も、赤羽有紀子【ホクレンスポーツアンバサダー】さんが、2号車の解説を務めますロンドン世界陸上に向けて、ニューヒロイン誕生なるか注目です

さいたま国際マラソンは、女子のエリート選手だけではなく、一般男女のフルマラソン、車いす、親子ラン、小中学生、リレーマラソンの部など、数多くのカテゴリーのランナーを上手に巻き込んでいるのが特徴的です。時代の流れでしょうか、エリート選手だけのフルマラソン大会は、運営が厳しいのが実情ですね…

このほか、駒場ファンランや、大会前日14時〜行われる公式トークショー(高橋尚子さん、川内優輝選手と赤羽アンバサダーが共演)など、大会に付随したイベントで、大会を盛り上げているのも特徴です。

別の視点で、大会スポンサーのセコムの取り組みにも注目しています。セコムは、長距離競技とラグビーを、協賛・支援しており、近年、東京マラソン、箱根駅伝などの協賛が目を引きます。

2013年4月に米国・ボストンマラソンで発生したテロ事件(3人死亡、282人負傷)は、世界的に大きなニュースとなりました。マラソン・駅伝競技は一般道を使用するため、沿道には多くの観客が観戦します。こうした警備面の強化のニーズがセコムの業務内容と合致していることも協賛ニーズに繋がっているのかもしれません。

余談ですが、セコムには、中学時代、一緒に走った仲間が、経営の中枢部署にいます。年に一度、お酒を飲みながら、色々な話をしますが、彼が、こういった形で、陸上競技に携わっているのも運命かなと思いますね。

さいたま国際マラソンは、11月13日(日)9時〜日本テレビで生中継されます。ぜひご覧ください
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2016/9/1

モンテローザ陸上競技部廃部  

昨日、残念なニュースが、リリースされました。

モンテローザ陸上部が廃部 十種競技で日本選手権5連覇の田中宏昌らが在籍

輝かしい競技成績はもとより、モンテローザジュニアクラブの開講や、小学生向け陸上教室での指導など、地域・社会貢献活動にも、積極的に取り組んでいたチームだけに、本当に残念でなりません。

下記のリリースにもあるように、

■モンテローザ陸上競技部について
平成15年4月に、陸上競技の経験があった新入社員1名の要望により、当社の陸上競技部が発足しました。現在は10名の日本トップクラスの選手が在籍しています。
一般に、企業スポーツはPRの色彩が濃いため、より宣伝効果の高い人気競技に偏ります。また、企業の取組み姿勢も業績に左右される傾向にあります。そこで、当社では競技を継続する環境が整っていない種目にも目を向け、選手を正社員として採用し本業でも活躍の場を提供することで競技活動を長くサポートしています。(2015年のリリース)

競技を継続する環境が整っていない種目にも目を向け、あと一歩で世界の舞台で戦える選手の育成・支援に取り組んできた功績は、日本の陸上界にとって、本当に大きなものだったと思います。

現メンバーの中には、2020年東京オリンピックを狙える若い選手が、多数在籍しているだけに、今後、彼らが、競技活動を継続できる環境が、整って欲しいと願うばかりです。

一方、相変わらず、駅伝・マラソン業界は、バブルな話題が多いですね。つい最近も、億単位のスポンサードの話を耳にしましたが、一般種目の選手、コーチ達は、本当に厳しいのが実情です。

私も、過去、「ワン・カンパニー、ワン・アスリート」構想や、クラウドファンディング、オンライン後援会等に取り組んできましたが、根本的には、マイナー種目をビジネスとして成立させる仕組み作りや取り組みが不可欠と感じています。

言葉が適切ではないと思いますが、レアルマドリードやプロ野球のビジネスモデルは、全く参考になりません。机上の理論よりも、目の前の1万円、2万円をどう捻出できるかが重要です。

明日は我が身…今まで以上に危機感を持ち、一歩先を見据えて行動していきたいと思います。
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2016/8/23

オリンピック雑感  

リオオリンピックが閉幕しましたね。
陸上競技の男子4×100mリレーの銀メダルには、感動しました。
本当に素晴らしい結果だったと思います。

一方、男女の中長距離・マラソンは、入賞ゼロという結果に終わりました。
現時点での日本のトップ選手、トップコーチが挑んでの結果ですので、世界の舞台で戦うということは、本当に難しいなと感じました。

報道や、SNS上では、様々な意見が出ていますが、陸連や、現場の選手、コーチが、全く無策だったとは思いません。様々な制約がある中で、ベストを尽くしての結果だったと思います。

今回、女子中長距離・マラソンに関しては、アメリカの健闘が、際立っていましたね。
5000mを除く全種目で、入賞し、二つの銅メダルを獲得しました。

アメリカ女子中長距離・マラソン入賞者、コーチ一覧

◎800m
選手:Kate Grace 8位
コーチ:Drew Wartenburg

◎1500m
選手:Jennifer Simpson 3位
コーチ:Mark Wetmore、Heather Burroughs

選手:Shannon Rowbury 4位
コーチ:Alberto Salazar

◎10000m
選手:Molly Huddle 6位 アメリカンレコード
コーチ:Ray Treacy

◎3000mSC
選手:Emma Coburn 3位 アメリカンレコード
コーチ:Mark Wetmore、Heather Burroughs

選手:Colleen Quigley 8位
コーチ:Jerry Schumacher

◎マラソン
選手:Shalane Flanagan 7位
コーチ:Jerry Schumacher

選手:Desireé Linden 8位
コーチ:Kevin Hanson

リオオリンピック前、銅メダルを獲得したJennifer Simpson、Emma Coburn選手を指導するMark Wetmore、Heather Burroughsコーチの下を訪問させて頂き、練習見学や、トレーニング方法について、アドバイスを頂きましたが、基礎的なトレーニングを、地道に、辛抱強く行っている印象を受けました。

ナショナルチームという形ではなく、各陣営に任された強化体制ですが、複数のコーチが、それぞれの種目で、しっかり結果を出している現状を鑑みると、コーチの力量の部分が、大きいなと感じましたね。

地元開催となる2020年東京オリンピック。限られた時間の中で、コーチとして、成長できるように努力していきたいと思います。

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2016/6/19

Bowerman Track Club  

昨晩は、久しぶりに元さんと打ち合わせ&会食

元さんが、密着してきたBowerman Track Clubについて、お話を伺いました。

今回の企画は、元さんが、一年以上前から先方と交渉し、苦労しながら、実現させた企画。先日のブログにも掲載しましたが、世界で最も厳しいオリンピックトライアルと言われている、全米陸上前のトレーニングキャンプに帯同できたことは、ある意味、衝撃的でしたね

日本では、Nike Oregon Projectの話題や報道が先行し、アメリカの中長距離=Nike Oregon Projectといったイメージですが、アメリカ国内外で、Bowerman Track ClubのJerry Schumacherコーチの評価が高く、以前から、その手腕に注目をしていました。

今回、元さんから、Bowerman Track Clubの一部情報を頂きましたが、今後のコーチングのヒントになる部分が多かったほか、岸川選手と9年間取り組んできたトレーニングの方向性は間違っていないと確信を持てました。

内容は、契約上の守秘義務があるため、ここでは紹介できませんが、日本の選手、指導者にとって、参考になる点が多いのは、Nike Oregon Projectよりも、Bowerman Track Clubの方かなと感じました。両者の取り組みには、決定的な違いがありますね。

Jerry Schumacherコーチと、フィジカルコーチ・Pascal Dobert氏、エージェント・Tom Ratcliffe氏との連携についても、興味深いお話を伺いました。

今後の日本の中長距離・マラソン強化において、フィジカルコーチ、エージェントとの連携が必要不可欠であることは、以前から述べてきましたが、どう連携していくのかが重要な部分ですね。

現在、元さんが、詳細情報をまとめて下さっていますので、そちらの資料も参考にしながら、2020年に向けての施策をじっくり考えていきたいと思っています。

選手に指導するPascal Dobertコーチ
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Photo by gen yanagihara
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2016/6/16

roots  

世界で最も厳しいオリンピックトライアルと言われている全米選手権が迫ってきました。

四年に一度のオリンピックイヤーに賭ける気持ちは、各陣営とも相当なものがあると思いますが、アメリカは『一発勝負』の選考会。ミスは許されません。

下記は、男女の中長距離種目における、リオオリンピック参加標準記録突破者の数ですが、昨今のアメリカ中長距離は、本当に層が厚いですね。激戦必至の状況です。

800m 18 25
1500m 8 20
5000m 16 20
10000m 16 26
3000mSC 12 16

(青文字が男子、赤文字が女子)

こうした背景には、ナイキオレゴンプロジェクト、バウワーマントラッククラブなど、スポーツメーカーが、肝いりのプロジェクトとして、選手、コーチの環境を整備してきたことも要因の一つですが、現在の活況の礎を築いたベテランコーチの存在も見過ごせません。

オレゴンプロジェクトの黎明期、中距離プログラムのノウハウを、プロジェクトに継承したJ・クック氏もその一人です。

クック氏は、ジョージ・メイソン大学監督時代、1500mの世界チャンピオンA・ビレ選手を指導。その後、S・フラナガン、L・マンザーノ、S・ローバリー選手といった世界大会メダリストの礎を築いた人物です。

現在は、コーチ業は引退し、フロリダで、優雅に暮らしておられるそうですが、今回のトライアルに出場する、D・トーレンス選手には、アドバイスを続けており、トーレンス選手の代表入りがなるか注目しています。

世界に継承されるクック氏のノウハウ。現在の米国トップ選手、トップコーチたちのrootsを辿っていくと、彼に行きつきます。日本のメディアでは報道されない彼の功績。本当に素晴らしいなと思っています。
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2016/6/14

月刊陸上競技7月号  

☆お知らせです☆

本日発売予定の、月刊陸上競技7月号・マイプライバシーのコーナーにて、大宅楓選手【大東建物管理】を取り上げて頂くことになりました!!

競技生活から、プライベートまで、この記事を読めば、大宅選手のことは、だいたいわかります^v ゜

まだ、大宅選手のことを、ご存知ない方も、今回をきっかけに、大宅選手のことを知って頂き、応援して頂けたらいいなと思っています。

ぜひ購入して読んで下さいね♪

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2016/6/13

Ruriko Kubo  

今年の日本選手権は、100回目の記念大会です

岸川朱里選手【長谷川体育施設】、大宅楓選手【大東建物管理】は、大会二日目、三日目に行われる女子800mに出場します

激戦必至の女子800mですが、一人の選手のエントリーを心待ちにしていました。その選手の名前は、久保瑠里子選手。日本歴代2位・2分01秒90のタイムを持つ、現役最速ランナーです。

2014年の所属企業退社後、アメリカ有数のクラブチーム・Bay Area Track Club所属で、アメリカのレースを走っていました。

最強で最高のライバル。岸川選手を最後に、800mに特化した指導に区切りをつける私にとって、最も戦いたい選手です。

私が久保選手を生で見たのは、2006年の神戸で開催された日本選手権の時。前年度のインターハイで400mを勝った久保選手が、800mに進出してきて、いきなり2分04秒44で走った姿に、脅威を感じました。「すごい選手が出てきたなぁ…」というのが率直な感想でしたね。

今年の女子800mは、大学三年生の北村夢選手(日体大)、卜部蘭選手(東京学芸大)が揃って2分04秒台を出すなど、待望の若手選手が、台頭してきていますが、久保選手は、高校三年時に、4秒台をマークしていたわけですから、その価値が、ご理解頂けるかと思います。

岸川選手を指導するようになった当初、全く久保選手に勝てませんでした。久保選手に勝てないと、日本一にはなれないと考え、レースの映像データ分析や、レースパターンの研究、どんなトレーニングをしているのかなど、情報収集していましたが、スピード、持久力どちらもハイレベルの実力を持っていることがわかり、正直なところ、お手上げ状態でした。

一緒に行ったアジア大会前の強化合宿では、できるだけ久保選手の練習は見ないようにしていました(苦笑)タイムは、とてつもなく速いし、練習量も、岸川選手の三倍以上の量だったので、コーチの私が、平常心ではいられないと思ったからです。競技に対する姿勢はストイックで、礼儀正しく、本当にリスペクトできる存在ですね。

2013年の日本選手権以来、一緒に走る機会がありませんが、久保選手とのレースは、サブトラックから、いい意味でピリピリしていましたね。彼女の指導者である慶楽良隆先生とは、何回かご挨拶する程度の関係でしたが、本当に素晴らしい方で、とても大きな存在でした。

今日は、朝から雨ですが、雨になると久保選手の事を思い出します。以前は、西の空を見ながら、神奈川は雨でも、彼女が拠点としている広島は晴れているかもしれない、と気持ちを奮い立たせていました。

今回、一緒に走ることができないのは、残念ですが、またどこかでバッタリ会えるのを楽しみにしています。前回は、シアトルでしたかねGood luck!Ruriko Kubo!!

一緒に日本代表として戦った広州アジア大会
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アジア大会前の陸連合宿メンバー
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ヤクルトの奥山監督と久保選手のツーショット
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