昨日は、珍しく庭の手入れをした。この春、初めての作業である。
意図的に導入した園芸植物と、自ら進んでエントリーしてきた野生植物たちが、混然一体となっている我が家の庭。
他所様の目には、どう見ても草ぼうぼうの「とほほ」な庭に違いない。が、私はこの状態が好きである。
庭に立った時の、風の香りが格別である。野原の風だ、と思う。風に、緑やピンクなど、その時々に「色」がついているように感じることもある。
この季節、私はほぼ毎年、同じことを書いている。でも、ほんとうにそう思うのだから仕方がない。
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以下は覚え書き。
我が家の庭で、野の草たちに混じっても堂々と生きている園芸植物は、草本では大好きなレンテンローズのほかに、ホスタ、アルケミラ、アカンサス、アストランティア、アスチルベ、ヒューケラ、ラミウム、モナルダ、フェンネル、クレマチス、シャクヤク、ベロニカ、ホリホック、ルピナス、ごく原種に近いアリウムなどである。
●参考『別冊 NHK趣味の園芸 毎年花咲く 宿根草花』(NHK出版)
私の持っている数少ない園芸書のひとつ。
その他、山野草好きな父が植えたシラネアオイ、カタクリ、シュンラン、ワレモコウ、オミナエシ、サクラソウなども元気である。
また、子どもたちが折に触れて(母の日などに)裏山から掘ってきてくれた(近所の人から許可をいただいている。裏山は数年前に山火事を経験しており、さまざまな草が生えている)キバナイカリソウ、ラショウモンカズラ、マムシグサ、いく種類かのシダも健在だ。
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園芸植物については、あまり雑草を目の敵にしたくない方には、少しは参考になるのではないかと思う。
丈夫であれば、それでいいかと言うとそうでもなく、たとえばミントの仲間やクレソンのように、繁殖力旺盛で庭から逃げ出してしまう恐れのあるものは避けている。
その点、ギボウシの仲間のホスタは素晴らしく丈夫だが庭から逃げ出すことはなく、品種も多い。おすすめである。
ちなみに私がホスタの美しさに目覚めたのは、盛岡八幡宮で開催されていた植木市がきっかけである。葉の大部分に白い斑の入ったホスタが、「アイアン・アイ」という名前で売られていた。
後で本を調べると、正式な品種名は「ファイアー・アンド・アイス」であった。
植木市の売り子をしていたお婆ちゃんたちのあいだで、
「これ、何だっけ?」「ファイアー・アンド・アイスだと」「はあ、アイアンド・アイスだなっす?」
……などというやりとりがあり、「アイアン・アイ」という名前に落ち着いたのだろうと想像すると、何やらそれだけで微笑ましかった。
今でも庭のファイアー・アンド・アイスを見ると、その時のことを思い出して、ひとりでにやりとする。
実際、私も植えてしまえば品種名などどうでもよくなる。
我が家のホスタは十ほどの品種があるのだが、名前を思い出せるのは「ハルシオン」「ダイアモンド・ティアラ」ぐらいなものである。確か「ゴールデン・ティアラ」、それから「ブルー何とか……カーペットだったかな?」というのもあったはず……。
それでも今年は、ホスタの新しい品種をいくつか仕入れて、バラエティーを増やそうと企んでいる。
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さて、昨日の作業は、主にヨモギとギシギシ、ヤブガラシ、ガガイモの間引きであった。
あ、そうそう、同じく勝手にエントリーしてきたワラビ(植物学的にはワラビは「シダ」であり、「草」とは言わないそうだ)も。ワラビだけは、今年すでに三回の間引きを実施している(つまり収穫)。
ワラビは、父が畑で栽培している「ウルイ」と一緒に、醤油味の炒め煮にした。
ウルイとは岩手における山菜としての呼び名で、正式和名はオオバギボウシ。ギボウシ、つまり山菜のウルイも、れっきとしたホスタである。
もちろん私の庭にも、父の畑からこっそり失敬してきたウルイが、ダイアモンド・ティアラと並んで葉を広げている。
ハイカラな名前のついたホスタたちのなかで、ウルイはじつに伸びやかだ。
いくつもの園芸品種を集めていながら言うのも何なのだが、私が「自分もかくあるべし」と思うのは、やはり野性味のあるウルイのほうなのである。