2009/10/26

思考する営業  

・「思考する営業 BCG流営業戦略」
著者:杉田浩章
出版:ダイヤモンド社

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以前、お付き合いのあったお客さんから、こんなことを言われたことがある。

「御社の営業も大変ですねえ。担当によって全然提供できるサービスのレベルが違うんですから。
例えて言えば、この間まで『ロールスロイス』ができてきてたのに、担当が変わったとたん『自転車』が届けられるようなもの。
その上、『自転車』を届けた社員について、
『御社で鍛えていただければ、いずれはカローラを』
と上司が言ってこられる」

このかたはズッと製造のラインにおられて、ラインオフしてから営業関係に出てこられた方。
発言は皮肉半分、営業の難しさに対する愚痴半分って感じだったんだが、僕は顔を伏せるしかなかった。

営業そのものが論理的に整理しづらい側面を持っているというのは重々承知している。
その中で関わる個々人が、個人的な努力と経験で培っていく、
そういうものが「営業」だという思いもある。
ただそういう考え方に逃げてないか。
最近、強くそう思うようになっているのも事実だ。

<高度成長期に強さを誇った日本の営業組織では、(中略)優秀な上司が部下を背中で鍛えるという「徒弟制」のようなかたちで、営業として必要な技の伝承が行われてきた。しかし、いまは残念ながら、同じようなやり方でマネジャーが現場で部下を育てられるような環境にはない。>(P.199)

この認識は僕自身、強く持っている。
営業に科学的な手法を持ち込む。
「そんなことができるのか」という思いはあるのだが、「そうでなければ、どうしようもない」とも感じているのだ。
営業の生産性を上げる。
これは僕の重要な課題だ。
その観点に、本書が指し示す方向性は合致しているのは間違いないだろう。

ただまあ、不満もある。
一つは具体例。
例えば重要なポイントの一つに「行動KPI」の設定があると思うが、この例がもっと豊富に示してほしかった。
勿論、それを探し出すことそのものが重要なポイントだというのは分かるが、本書で挙げられている3社の例では、ちょっと物足りない。
もっと多くのバリエーションを示してくれた方が、実行に移す上での参考にすることができたと思う。

あとは中間管理職から実行できる改革のあり方みたいなものを示して欲しかったかな。
なんせ、僕が「中間管理職」なんで(笑)。
改革にトップの不退転の決意が必要
それは分かるんだけど、そのトップを動かすために、中間管理職が何らかの「実例」を作るために動けるエリアもあるんじゃないかと。
ま、ここら辺はないものねだり?
「自分でやれよ」
おしゃるとおり。

いや、本当に刺激になった本だったよ。
自分自身の今後の行動を考える上においても、重要な意味を持つ本になるかもな・・・なんて予感もある一冊だった。





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