2009/6/25
グリーン・ニューディール 本
・「グリーン・ニューディール 環境投資は世界経済を救えるか」
著者:寺島実郎、飯田哲也、NHK取材班
出版:NHK出版生活人新書

「グリーン・ニューディールとは何か?」
について、アメリカの現状、オバマ政権が取り組もうとしている施策の内容、その先に見える社会の方向性について論じるとともに、日本の現状と方向性についてまとめた一冊。
NHKらしく、キッチリとまとめた内容になっていて、頭の整理をするのにはカッコウの一冊といってもいいと思う
「グリーン・ニューディール」を考えるとき陥りがちなのは、それを単なる「環境対策」「温暖化対応策」と考えてしまうことだろう。
そういう視点にとらわれると、「CO2は温暖化の主因ではない」とか「日本は環境対策を先んじて行っているから、同じ土俵にのるべきではない」とか言った議論に振り回されることになる。
「グリーン・ニューディール」が「環境問題」と密接に関係していることは間違いない。
ただ一時期の「環境ブーム」と違うのは、そこに「経済対策」「国際戦略」の視点が加わっていることだ。
新しいインフラの構築を行うとともに(ココは「公共投資」による経済刺激策になる)、技術革新をベースとし、新たな技術革新を導く新しい産業を創出するという「経済対策」。
化石燃料の依存度が高いことは、中東やロシア・中南米への依存度を高めることなるが、グリーンエネルギーの比率を高めれば、その分だけそうしたジレンマから解き放たれるという「国際戦略」。
非常にリアリスティックな戦略に裏打ちされていることが、「グリーン・ニューディール」の特徴だと思う。
そして「輸出産業頼り」の産業構造を持ち、「中東の石油依存度」が極めて高い我が国にとってこそ、こういう戦略は重要だといえるのじゃないだろうか。
(「にもかかわらず」・・・ってのが本書の後半なんだけどね)色々考えさせられる作品だし、(先日読んだ「脱『ひとり勝ち』文明論」と同様)未来に対する希望も感じ取れる一冊ではある。
ところで先日、麻生首相が「地球温暖化対策」の中期目標を「マイナス15%」と発表した。
これが具体的にどういうものかが本書には書かれている。
<・太陽光発電は現状の40倍に導入拡大。これを実現するには、建築基準法を改正しすべての新築住宅に太陽光パネルの設置を義務化。一部の既設住宅にも義務化が必要。
・次世代自動車は新車販売台数の100%、保有台数の40%に普及拡大。これを実現するには、従来自動車の販売禁止(中古車含む)や車検時に適用不可とするといった政策が必要。>(P.171)
・・・こりゃハードル高いね。
ただ一般的には「マイナス15%」でも目標が低いという評価。
となると真面目に目標達成するためには、日本の社会や産業構造のあり方そのものを変革していかなければならない。
本気かな?
著者:寺島実郎、飯田哲也、NHK取材班
出版:NHK出版生活人新書

「グリーン・ニューディールとは何か?」
について、アメリカの現状、オバマ政権が取り組もうとしている施策の内容、その先に見える社会の方向性について論じるとともに、日本の現状と方向性についてまとめた一冊。
NHKらしく、キッチリとまとめた内容になっていて、頭の整理をするのにはカッコウの一冊といってもいいと思う
「グリーン・ニューディール」を考えるとき陥りがちなのは、それを単なる「環境対策」「温暖化対応策」と考えてしまうことだろう。
そういう視点にとらわれると、「CO2は温暖化の主因ではない」とか「日本は環境対策を先んじて行っているから、同じ土俵にのるべきではない」とか言った議論に振り回されることになる。
「グリーン・ニューディール」が「環境問題」と密接に関係していることは間違いない。
ただ一時期の「環境ブーム」と違うのは、そこに「経済対策」「国際戦略」の視点が加わっていることだ。
新しいインフラの構築を行うとともに(ココは「公共投資」による経済刺激策になる)、技術革新をベースとし、新たな技術革新を導く新しい産業を創出するという「経済対策」。
化石燃料の依存度が高いことは、中東やロシア・中南米への依存度を高めることなるが、グリーンエネルギーの比率を高めれば、その分だけそうしたジレンマから解き放たれるという「国際戦略」。
非常にリアリスティックな戦略に裏打ちされていることが、「グリーン・ニューディール」の特徴だと思う。
そして「輸出産業頼り」の産業構造を持ち、「中東の石油依存度」が極めて高い我が国にとってこそ、こういう戦略は重要だといえるのじゃないだろうか。
(「にもかかわらず」・・・ってのが本書の後半なんだけどね)色々考えさせられる作品だし、(先日読んだ「脱『ひとり勝ち』文明論」と同様)未来に対する希望も感じ取れる一冊ではある。
ところで先日、麻生首相が「地球温暖化対策」の中期目標を「マイナス15%」と発表した。
これが具体的にどういうものかが本書には書かれている。
<・太陽光発電は現状の40倍に導入拡大。これを実現するには、建築基準法を改正しすべての新築住宅に太陽光パネルの設置を義務化。一部の既設住宅にも義務化が必要。
・次世代自動車は新車販売台数の100%、保有台数の40%に普及拡大。これを実現するには、従来自動車の販売禁止(中古車含む)や車検時に適用不可とするといった政策が必要。>(P.171)
・・・こりゃハードル高いね。
ただ一般的には「マイナス15%」でも目標が低いという評価。
となると真面目に目標達成するためには、日本の社会や産業構造のあり方そのものを変革していかなければならない。
本気かな?