おかんからは「今日明日が山かもしれない、と自分で言ってる」と聞いて「バカ言うな、ふざけんなバカ親父が。とっちめてやる」と思っていたものの。
何しろ、おかんが行かなかった金曜日、酸素がうまくカラダに入ってなくて酸素吸入始まってるし。
仕事帰りに行ってみなきゃと、寄ってみた。
おかんは俺が行くから一緒に帰ろうと待っていた。
想像では、酸素マスクを想像してしまってたけど、そりゃそうか、鼻からだよなーなんて思いつつ。
「どんな?」
「仕事、忙しいか?」
「ん、まぁ、ぼちぼち。それより」
「ワシのこと心配して、車運転したりすなよ。運転中は心配事しちゃいけん・・・」
「そりゃ大丈夫よー。どうなん?」
「うん、がんばるけん」
「ホンマにー?よし、まぁ、死のう思うたって、死にゃせんのじゃけ、ちゃんと頑張りんさいよ。◯◯(孫。俺の甥)も待っとるんじゃけーね!」
「うん・・・仕事帰りで疲れとるじゃろうし、◯◯も待っとるけん、帰りんさい」
「ほう?大丈夫?」
「うん・・・」
「じゃ、帰るね」
前回会った時とは全く別の痛々しい姿に、正直泣きそうになったけれど、俺は長男だし。男なんだからまだ泣けないと思いながら病院を後にした。

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