「太陽の季節」など多くの映画やテレビ番組で活躍し、夫の長門裕之氏(75)とおしどり夫婦として親しまれた女優の南田洋子さんが、21日くも膜下出血のため東京都内の病院で死去した。76歳だった、と言う。南田さんは、数年前から認知症を患っていたが、17日に、体調が悪化して入院していた。長門氏はこの日、公演中の東京・浜町の明治座に直行し、南田さんの最期はみとれなかったそうな。
20日夜には、南田さんが、くも膜下出血によって「植物状態に陥った」と長門氏は、会見で報告している。そのわずか14時間余りで、南田さんは21日朝、静かに旅立ったと言う。明治座で川中美幸主演の舞台「幸せの行方 お鳥見女房」に出演中の長門氏は、この日も昼夜に公演があり、最期をみとることはなかった。

若き日の長門氏と南田さん
(インターネットより借用)
芸能界の「おしどり夫婦」は多い。(高島忠夫・寿美花代)(大島渚・小山明子)(渡辺徹・榊原郁恵)(三船美佳・高橋ジョージ)(水谷豊・伊藤蘭)(村井国夫・音無美紀子)(大和田獏・岡江久美子)挙げていけば、枚挙に暇が無い。しかし、何と言っても夫婦での映画共演やら、コマーシャルでの共演で、多くの人に仲の良さで知られていたのは(長門裕之・南田洋子)のカップルだろう。
2人の間には子供が無い。だから何時までも新婚気分が抜けなかったのかも知れない。おまけに南田さんの方が1歳年長と言うこともあり、長門氏は甘えているようにも見えた。長門氏は、浮気もし、借金もして、随分、南田さんに苦労をかけたらしい。また、南田さんは、長門氏の父親が脳卒中で倒れてから、14年に亘って介護したとか。それだけに、南田さんの病気には、献身的な介護を続けたと言う。認知症は、自分が分からなくなる病気であり、その介護は、並み一通りではなかったらしい。その挙句、南田さんは、くも膜下出血で倒れ、都内の病院で緊急手術。人工呼吸器をつけての植物状態が続いていた、と言う。
長門氏は、明治座の稽古場で連日会見していた。公演後、憔悴しきった表情で「僕を信じて待っていてくれた、ただ一人の女性。この4年間本当に楽しかった」と号泣した。愛妻が亡くなったのは、舞台の開演4分前。悲報は昼の部終演後に届いたが、午後4時からの夜の部も悲しみをこらえ、ステージに立った。22日は、つかの間の休演日。「当日は、ゆっくりお別れできると思うんで、うれしい」と2人だけの時間をゆっくりと過ごしたとか。
役者の一番辛い事は、「親の死に目に会えない」事だと言う。お客様あっての芝居だから、個人の事情で放り出す事はできないのだ。代役と言う事もあろう。それが出来たらそうしたのではないか。辛さを堪え、最愛の妻が間も無く死ぬであろう事を覚悟しながらの、演劇公演、げに俳優稼業は、「お芝居のような」悲痛な別れがあるものだなあ、と感じ入った。

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