エジプトと隣り合い、イスラエル国内で、パレスチナ人が自治区としているガザ地方で、連日死闘が続いている。ガザ地区からのロケット攻撃でイスラエル人の生命が脅かされると言う口実から、昨年12月27日の空爆で始まったガザ大規模攻撃によるパレスチナ人の死者は550人以上に上ったと言う。仲介に乗り出したフランスのサルコジ大統領はアッバス・パレスチナ自治政府議長と会談後の会見で、ハマスが「無責任な」行動をしていると批判したが、アッバス議長は「即時、無条件の攻撃停止」がまず必要とし、ガザ封鎖解除など停戦の条件は、その後協議すればよいと述べた。
イスラエル軍は3日夜、パレスチナ自治区ガザへの地上部隊投入に踏み切った。イスラエル領内へのロケット弾攻撃を続けるイスラム原理主義組織ハマスの弱体化を狙うガザ攻撃は、さらに深刻な局面を迎えた。侵攻は4日に本格化し、巻き添えの民間人を含む犠牲者が急増、150万人のガザ住民の生活状況が一層悪化することが懸念される。ガザ地区内の国連関係の学校にも砲撃が加えられて、多数の死傷者が出ているとか。ガザ地区の住民達は「天井のない監獄」に入れられているようなものだ、と言う表現もされている。
「憎悪」と「復讐」が「殺し合い」を繰り返している。もう、何回か調停があり、休戦があり、一時的平和があったが、結局は元の木阿弥になっているのだ。ハマスのロケット攻撃にしろ、イスラエルの空爆にしろ、一体何処から武器を仕入れてくるのだろうか。そこには恐るべき「死の商人」の影が見え隠れする。こうした人種的、宗教的争いに付け込み、武器や弾薬を売り込んで莫大な資金を調達する国や軍需産業が存在するのだ。「コブラとマングースの決闘」などと言う見世物があったが、人間同士戦わせてそれを傍観するのは忍びない。
エジプトの大統領の仲介で、どうやら、一日3時間の停戦が成立し、その間、市民達の生活物資などの搬入があると言う。エジプトとの間に僅かな出入りの関門が存在するらしい。しかし、その関門をすり抜ける武器弾薬はないのだろうか。ハマスは、パレスチナ難民達の救世主だろうが、一方では、難民達に犠牲者になることを強いているようにも見える。
と言うのも、旧日本軍の事を連想したからだ。沖縄は四方を海に囲まれ脱出が出来ない「監獄」のような存在だった。そこに駐在した日本の軍隊は、沖縄を守る筈だったが、結果として住民達を多数道連れにした。東京でも「大空襲」の際にはアメリカ空軍は四方に焼夷弾を投下して、市民の脱出を不可能にしてから、十万人以上を殺傷した。旧日本軍の誤まった指導が生んだ悲劇だった。パレスチナの悲劇は、結局、過激派指導者達の誤まった愛国心や民族意識の結果である。
先日読んだ「独特老人」の中で、「冒険べんちゃん」で知られる漫画家の杉浦茂氏が「海岸防備。米軍が上陸したらね、火薬の箱をね、首から吊って、両手で抱えてまっしぐらに走ってどーんと向こうの戦車にぶつかるの。その稽古をやった。あれにはまいったさ。だから戦争が終わってほっとした」と書いている。パレスチナ人の自爆テロを思わせたことだった。私は勿論パレスチナ過激派のみを批判しているのではない。強大な軍事力を背景に殺戮を加えているイスラエルをこそ、非難したいのだが・・。

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