象戯手段草 第10番
誰が付けたか、本局には「空中楼閣」という風流な題が付いている。全然基礎(手掛かり)のない所に楼閣を建てる(玉を詰める)という意味であろう。
本局は江戸時代の代表的な無仕掛作品である。無仕掛図式は慣れない人には非常に難しいものと思われるようだが、実際はそう難解なものではない。飛車とか桂馬で手掛かりをつける場合が多く、手掛かりがついた後は一般に手順は平易だからである。
本局は飛車で手掛かりをつける。2二金から3四桂、同金と工作してから6二飛と手掛かりをつけ、3二金合(金合以外だと3一角から4二金がある)に1二金、3三玉、3二飛成と切り、同玉、2一角で詰み形である。収束は5二金捨て以下駒が捌け、綺麗な詰上りとなる。