将棋妙案第55番
「飛先飛香の図」である。「飛先飛歩」などと同様飛と香の持駒を持ち、一方を先に捨てて他方を残す局面で、強い方の飛車を捨てて弱い方の香車を残し、後で生じる打歩詰の局面を未然に回避するのである。
問題の手は3手目の「7三飛」。この手で「7三香」と節約を図ると残った「飛車」が強すぎてっかえって詰まなくなるのが狙いである。即ち『「7三香」、72歩(81玉は71飛以下詰み)、同香成、同玉、73桂成、同玉、74金、72玉、「7三飛」、81玉、71金、92玉』で、このとき「73飛」の利きが強くて9三歩が打歩詰になってしまう。
この筋を未然に避けて、3手目「7三飛」と強い駒を先に消費して弱い香車を温存するのが主眼。さらに13手目の金打ちも72金とせず「7一金」と力を弱めて使う。
これにより15手目の「9三歩」および21手目の「9三歩」が可能となり、詰みになる。