2015/10/18

労災隠し  労災

 労災保険の療養補償給付、休業補償給付の時効は2年です。今年の6月ということは時効の問題ありません。また、これはあなたの言う通り労災です

 小さな事故の場合は医療費全額を事業主が負担することで労災を使わせないことが行われることがあります。

 そして、私用中のケガを装って健康保険の保険証を使わせることもよくある労災かくしの手法です。

 健康保険(社会保険)は、業務中の事故や災害については使えないため、ケガの発生原因をいつわって不正にけんぽ協会や健康保険組合の健康保険を使わせているのです。

「労災かくし」とは、労働災害の発生を隠匿するため、
1.故意に労働安全衛生法に基づく労働者死傷報告を所轄労働基準監督署に提出しないも
 の。
2.虚偽の内容を記載した労働者死傷病報告を所轄労働基準監督署に提出するものをいいます。

 労働者が業務中に負傷、または業務に従事したことが原因で疾病に罹ったときは、その治療に要する費用や休業に伴う損害等について、事業主が負担の義務を負うこと労働基準法75条で定められています。

 しかし、財政的基盤が充実している大企業であればその補償の履行が可能ですが、中小企業や個人企業では、事故の規模によってはその補償に耐えられず、事業の継続そのものが危機的な状況になってしまうこともあります。そこで、企業の規模を問わずすべての事業所(一部除外あり)を対象として保険制度を導入し、すべての労働者が業務災害(または通勤災害)による補償を平等に受けることができるようになっています。これが労災保険制度の主旨です。

 労働災害の少ない事業主に対して労災保険の料率を低減させる制度が導入されています。これが労災保険の「メリット制」といわれるものです。

 以上の経緯から次のような事由から労災かくしが横行していると考えられます。

 @労災保険料率の上昇を防止したい事業主の意向がある。
 A事故が発生すると労働基準監督署の監督指導が強化される。
 B下請業者の労働者が負傷した場合に労災隠しを押し付けられやすい。
 C無事故記録を過大視過ぎている。
 D健康保険を使って治療してもペナルティが軽い。


2015/10/17

研修賃金未払い・虚偽の労働条件  未払い残業代

労働時間は、労働者が使用者の指揮命令の下におかれている時間と位置づけられています。

2日間(実働8.5時間)の研修についてですが、使用者の支配拘束下にあって指揮命令に服している場合には、労働時間とされます。労働時間は賃金を支払わなければなりません。その判断は次のどれかに該当するかどうかによります。

  1.業務命令で命ぜられた場合。
  2.職務内容に関するもの。
  3.職場環境や規律の維持向上に関すること。
  4.安全衛生や労動基準法等職場環境の保持に関すること。
  5.参加が労働者の自由任意でないこと。
  よって上記条件に合う場合、研修期間の無報酬というのは、労働基準法24条(賃金の全額払 い)違反になります。(福岡県のその当時の最低賃金は1時間724円です。)

 労働契約を結ぶときは、派遣会社は契約内容をはっきりさせるため、契約期間や賃金、労働時間その他の労働条件について書面で明示し、交付しなければなりません。(労働基準法15条第1項)

派遣会社が、労働契約を締結するときに労働条件を明示しなければならない内容
(労働条件通知書)

 1.労条契約の期間
 2.就業場所
 3.業務内容
 4.就業時間(残業の有無)
 5.休日、休暇
 6.賃金
 7.退職に関する事項(解雇の事由を含む)
 派遣労働者が派遣就業を始める前に、派遣元は派遣先での就業条件や派遣料金を書面等で明示 しなければなりません。(派遣法34条、派遣法34条の2)

 就業を開始するときに就業条件等を明示しなければならない内容
 (就業条件明示書)

 1.業務内容(どのような業務を行うのか)
 2.就業場所(どこで働くのか)
 3.指揮命令者(派遣先で誰から指揮命令を受けるのか)
 4.派遣期間(派遣先で働く期間はいつか)
 5.就業日・時間(派遣期間のうち就業するのはいつか)
 6.苦情の処理の申出先(苦情は誰に言えばいいのか)
             派遣会社と派遣先のそれぞれ
 7.期間制限抵触日
 *明示内容と実際が異なる場合は、派遣会社と派遣先は労働者派遣法違反になります。

 労働条件通知書・労働条件通知書等の労働条件と違う場合は、違う労働条件に従う義務はありません。


2015/9/21

労災保険を使うか自動車保険どっちがとく  交通事故

勤務時間中に従業員が仕事をしていて起こった交通事故は事業主の責任となります。こうした事故を業務災害といいます。

「多くの従業員はマイカ-での業務を指示されている。」そして「マイカ-の車両報告書と自動車保険証書コピ-の提出は定期的に義務付けられてる。」等からあなた自身も同じようでしたら、従業員個人の車を社用車として使用するように指示されていると判断できると思います。

この場合、交通事故を起こした場合は、使用者責任(民法715条)、運行供用者責任(自動車賠償損害補償保険法3条)の責任も事業主は負うことになります。

交通費はマイカ-を前提としない電車バス代で支給され「事故っても自己責任」「会社の名前は絶対出すな」が暗黙の了解で、業務中の事故が自己負担を強いられてきたということですが、これは悪質だと思います。

「今回は10:0の事故の為、労災は使わず相手方保険で対応しております。」ということですが、加害者が限度額無制限の任意保険に加入していれば、それでいいと思います。

 「労災を使った事例は無い会社です。」これは問題があると思います。ケースによっては労災保険を使わないと個人の負担が増える場合があります。

 車は全損ということですが(過失割合は相手10:0自分)相手方の保険で何とかならないのでしょうか。ならない場合は会社に交渉すべきだと思います。

 「会社に何かしらの責任を問うことは出来るでしょうか?」につては、業務災害ですから使用者責任があります。

 それとあなたが自賠責保険を使って休業損害補償を受けていたとしても、労災保険の休業特別支給金(平均賃金の2割)がもらえる可能性がありますので、労働基準監督署に確認してみてください。

ご相談は社会保険労務士へどうぞ

2015/9/8

損害賠償で給料ゼロ  損害賠償

仕事上のミスで会社に損害を与えたとして、損害賠償を請求され場合、労働者は賠償する義務があるか。仮に賠償義務を負うとして、どこまでの賠償をすべきか、という問題が生じます。

そのようなときに、どのような場合に、賠償義務を負うかといいますと
@ミスといえない場合
 労働過程で通常求められる注意義務を尽くしている場合は、損害賠償は生じません。(損害賠償の基礎となる「過失」がないため)

A些細な不注意(軽過失)がある場合
 損害の発生が日常的に(一定確率)発生するような性質のものである場合には、損害賠償義務は発生しないと考えます。

B重大な過失、故意がある場合
 原則として損害賠償義務を負います。

労働者はどの程度の額を負担するのかといいますと
@全額負担の義務はないのが原則です。
 労働者が賠償義務を負う場合でも、損害の全額について賠償義務を負わないのが原則です。「諸般の事情を考慮し、損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度において」のみ賠償義務を負うことになる。(茨城石炭商事事件・最高裁判決昭51.7.8判時827号)

 どの程度の賠償義務が認められるかは、ケースバイケースで判断されますが、その際のメルマークとなるのは、以下のようなものです。
 ・使用者の事業の性格、規模、施設の状況
 ・労働者の業務の内容、労働条件(労働条件の列悪さ)、勤務態度
 ・加害行為の態様(労働者の過失の程度)
 ・加害者の予防もしくは損失の分散についての使用者の配慮の程度(労働者に対する教育・訓練、業務命令の周知徹底の度合い、損害保険を掛けなかった等)
 ・労働者のおかれた状況(労働者の資力)

A全額の賠償義務を負う場合
 ミスといえないような窃盗、業務上横領等の犯罪的行為については、基本的に全額の賠償義務を免れないと考えられています。

また、給料天引きはできません。
 仮に会社が労働者に対して、損害賠償請求権や求償権を持っていても、一方的に賃金と相殺することはできません。(労働基準法24条・全額払いの原則)従って、賃金から損害賠償額(の一部)を天引きすることは違法になります。(使用者は賃金を全額支払ったうえで、別途労働者に対して損害賠償請求をすることになります)

B自由な意思による同意があるとき
 但し、労働者が自由な意思に基づいて、使用者に対して負担する債務と賃金債権とを相殺することに同意した場合には、この同意が「労働者の自由な意思」に基づくものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときには、有効と解されている。(退職時の相殺に関するものであるが、日新製鋼事件・最高裁判決平2.11.26労判584号)
 労働者の合意がなければ、相殺することはできないし、使用者から半ば強制的に相殺を求められてやむなく同意する場合も、「自由な意思」に基づくものではないので相殺は許されない。

 以上の点から1つは自由な意思による同意がなく給料から天引きされとしたら労働基準法違反になり、会社の住所地を管轄する労働基準監督署の労働基準監督官に申告することになります。また、もう1つは全額の賠償義務はないと思います。

社会保険労務士に相談しましょう。

2015/9/3

労働者の味方修正前の顔  日記

こんにちわ。

いつかブログに写真を載せようと山田電気で安いカメラを買っていましたが。

やっと修正前の顔を載せます。

名刺ように撮影したのですが、イマイチですかね。^o^


労働者側支援専門の社労士の顔です。

妻には、品が無いと言われてしまいました。


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2015/9/1

メンタル不全は早めに手を打ちましょう  メンタル

 異動してまだ1週間とわずかで、既に抑うつ症状が現れており、不安感、落ち着きがない、動悸、無気力、泣けてくる(勤務時 トイレで泣いています)といった症状が続いているということは、このままの状態が続くともっと症状が悪化する可能性か高いと思います。

 また、残業も当たり前で、21時頃帰ろうとしていても、所内にはまだ半分くらい職員が残っているような状況で、「退社時間が22〜23時は当たり前、24時頃もある」とのこと。家には、92歳の要介護認定を受けている祖母が1人でおり、最近容態が悪化してきた ため、なるべく残業は控えたいが、難しい状況とのことですね。

 そのような状況ではなおさら、精神的肉体的に参ってしまう前に早急に手を打たなければならないと思います。そこでまず、病院の精神科に行って診察を受けてはいかがでしょうか。そこで弱音を吐いてください。

 その結果、必ず病名がつきます。そうしましたら、上司に相談し、そして産業医に相談して、勇気をだして体調不良・家庭の事情を説明し、これ以上業務を続けられないと訴えてはいかがでしょうか。

そうすると産業医は、上司または人事課の方に相談すると思います。

 また、就業規則等を確認して、休職について確認することをお勧めします。上司または人事との交渉がうまくいかない場合、体調が悪化する前に、早めに年次有給休暇を取得して身体をいたわってはいかがでしょうか。

 精神的な不調は、考えているよりダメージ大きいですよ。地方公務員ということですので労働組合があると思います。労働組合に相談して解決するのが一番いいと思います。早めに行動した方が良いと思います。


2015/8/13

会社が勝手に夏休みに有給休暇を使っていいの?  年次有給休暇

 「会社が、夏休みなど社員の了解なく、有給休暇を使用しても良いのですか?」ということですが、原則的にはできません。

 年次有給休暇の取得時季を指定する権利は労働者のみであり、使用者には、指定された時季に年次有給休暇を与えると事業の正常な運営が妨げられる場合に限り、その取得時季を変更する権利が認められているだけです。(労働基準法39条5項)

 したがって、使用者に年次有給休暇の取得時季を決める権利はなく、会社が、その労働者の年次有給休暇を取得したものと取り扱うことはできません。

 ところで、労働基準法39条6項で、それぞれの労働者が有する年次有給休暇のうち、5日を超える日数に限り、会社が過半数労働組合(ない場合は労働者の過半数代表者)と書面による労使協定を締結して、その労使協定で年次有給休暇の取得日を決めることができる制度があります。(計画的付与制度)労使協定があるかどうかの確認は必要だと思います。
 








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