桜薫る 33.鬼の霍乱?

2010/9/21  23:45 | 投稿者: おるん

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注)本文中にある名称は実在の物・人・団体とはなんら関係ありません。
 ウェブカレはリンクシンク社のSNSサービス名です。
 小説内には一部ウェブカレのイベントに近い箇所があります。
 小説内には一部ウェブカレのイベントの内容を引用した箇所があります。(ネタバレ注意)
 小説内の設定は必ずしもウェブカレ公式設定と同じではありません。
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◇◆◇33.鬼の霍乱?


珍しく彼が風邪をひいて学校を休んだ。少なくとも、学校を休んだところを私は見たことが無かった。
放課後すぐに学校を飛び出して、電車を乗り継いで彼の家へお見舞いに行った。初めてだけど、何とか地図を見ながら辿り着いた。
表札を見て思った。ホントにすぐお隣が結城さんのお家なんだ…。
インターホンを鳴らすと、弟君が出て、ドアを開けて出迎えてくれた。ご両親は不在みたい。
「こんにちは。谷本といいます。薫君が寝込んでるって聞いたからお見舞いに…。」
「薫兄に?どうぞ。」
彼に似た弟が家に上げてくれた。
弟君、ホントにそっくりだ。背がもうちょっと低くて、さらに少年らしい華奢さ加減。眼鏡じゃないけど。
「薫兄の部屋は、二階の一番端…ちょうどこの真上です。多分、寝てると思うけど…。」
「お邪魔します…。」
「あの、俺、今から塾なんで出かけます。しばらく誰も帰ってこないから、帰るときは戸締りを薫兄に…。」
「あ、はい。忙しい時間にごめんね。」
「いえ、では。」

二階の彼の部屋らしきドアをそっと開ける。
覗いてみると、確かに彼は寝ているようだったので、そのままノックせずに部屋に入る。

彼の布団の傍らにそっと座る。
眼鏡掛けてない。寝てるんだから当たり前か。案外コドモっぽい寝顔でかわいい。
汗かいてる。拭いてあげようかな?
布団の脇にあったタオルを手にとって、彼の額や首筋の汗を吸い取る。
「ん、んん…。」
彼が身じろぐ。
「さくら…、すきだ…。」
ドキッとした。寝言だ。こんなに無防備な薫君。か、かわいすぎる!!
彼の寝顔を覗き込む。頬にチュッとキスをする。
「ん??」
彼が目覚めたようだった。
その瞬間、ガバっと彼に抱きつかれた。
きゃ。小さい悲鳴が声にならない。
思い切り耳の下辺りにキスされた。くすぐったさに思わず声が出る。
「あ、んっ…。」
彼の手が私の身体をまさぐって制服越しに胸を掴む。
「あっ。いやっ、だめっ。」
「!!」
そこで彼の動きが止まった。目を見開いて驚いている。
「え!?あ!?なんで!?」
「ご、ごめん。起こしちゃって。お見舞いに来たんだけど…。」
なんとも説得力のない体勢。今、私、彼に覆いかぶさってる。
「す、すまないっ。」
真っ赤になった彼は、目を瞑って顔を逸らした。
彼の上から退いた私。流石に私も顔が赤いと思う。
「ううん。こっちこそごめん。」
びっくりした…。結構、力、強いんだから…。


◇◆◇


熱に浮かされた夢の中で桜を抱く夢を見た。
正月のアレ以来、しょっちゅう見る。俺もやっぱり健全な男子高校生な訳で。
目覚めて、本物が居たから驚いた。
どこからが現実だったんだろうか?自分でもイヤラシイと思う。自己嫌悪。
手に残った柔らかい感触。痛くなかっただろうか?ごめん、桜。

「起きて大丈夫なの?」
「あぁ。寝たからか、大分楽になった。熱が下がったんだろう。」
とは言うものの、これ以上動けない。生理現象。寝起きの上にあんな夢まで見て。
「…喉が渇いた。何か飲みたい…。」
「あ、じゃあ、お水汲んでこようか?」
「頼む。下に穂が居ると思うから言うといい。」
「穂君?さっき塾に行くって出かけたよ?」
「そうか。じゃあ今、誰も居ないんだな…。下の台所、冷蔵庫に麦茶があると思うから。コップは適当に水切りから取って。」
「うん、待っててね。」
桜が立ち上がって部屋を出た。ドアがパタンと閉まった。
「ふぅ。」
早く治まれ…。
生理現象だから仕方ない、開き直ってしまえと言われればそれまでだが、彼女は一人っ子…。きっと見たことないよなぁ。見たらきっとその気なんだって言うだろう。これはまずい。
素数だ、素数を数えよう。2,3,5,7,11,13,17,19,23,29,31,37,41,43,47,53,59,61,67,71,73,79,83,89,97…。

カチャとドアが開いて、彼女が戻ってきた。
「はい。お茶持ってきたよ。」
「ありがとう。」
冷たい麦茶が喉を潤す。
「薫君、汗ぐっしょりだよ?着替えないと体、冷えちゃうよ?」
「そうだな…。」
「あ、棚の上に着替えが置いてあるよ?」
「あぁ、母さんかな?」
じゃあ、と彼女は立ち上がって着替えを持ってくる。
「ほら、脱いで。」
「え?」
彼女が俺のパジャマのボタンに手を掛けた。
なに?って顔で俺を見る。
「…。」
「下着まで脱がしたりしないからっ!もう!」
「自分でできるし、下着も替えたいから、やっぱり向こう向いててくれないか?」
たははと苦笑いして言ってみる。
「そだね。コップ、下に置いてくるね。」
彼女は空になったコップを持って部屋から出て行った。

洗いざらしのパジャマが気持ちいい。枕元の眼鏡を取って掛ける。
脱いだ服を持って立ち上がる。まだふらふらする。熱が下がりきっていないのか。
…ダメだな。隅に畳んで置いておこう。夜、誰かに持っていかせればいい。
そしてまた布団に横になる。
生徒会、どうなったかな。比較的何もない時期だが、もうすぐ選挙。少なくとも二名は入れ替わる訳で、引継ぎ資料を作らないといけないのに。

コンコンとドアがノックされた。桜だ。
「もういいぞ。」
カチャとドアが開いて、彼女が入ってくる。
「薫君、大丈夫?」
「あぁ。立ち上がったら、まだふらつくんで横に。」
「熱が上がってきたのかな?」
彼女が俺の額を触る。
「ちょっと熱いかな?」
「あぁ…そうかもな。ところで桜、役員達、何か言っていなかったか?」
「うーん、会わなかったから…。」
「そうか。桜、次の選挙出る?」
「薫君は三選目指すの?」
「まぁ。受験があるから四選のつもりはないけど。」
「そっか、そう思えば榎本さんと結城さん、すごいね。」
「彼らは推薦で進学するからな。」
「…私は選挙に出ないよ。」
「なんで?君なら仕事も分かっているし、と思ったのだが。」
「だって、薫君の彼女だし、公私混同って言われたくないもん。お手伝いなら役員じゃなくても出来るし。大体私に生徒会役員だなんて似合わないよ。」
「そうか…。」
「そろそろ帰ろうかな?また熱が出るといけないし。」
「大丈…、…そうだな。何より君に感染るといけないな。送れなくてごめん。明日は学校で。」
「うん。…あんまりエッチな夢見ちゃ嫌だよ?お大事に。」
「う…。ありがとう。」
最後の最後に爆弾落としていかなくてもいいのに。俺が悪いんだが。

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1.出会い
<32.カカオに罪はない 34.ホワイトデー>
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2010/9/25  1:43

投稿者:おるん

>紫さん
ありがとうございます。

す、すみません。下ネタでっ(汗
いや、本家のイベントはまだ見ていないですが、
ヒロインちゃんは登場しないし、生徒会役員と電話するイベントなのです。

でまぁ、付き合っている彼氏が寝込んだら、お見舞いくらいしそうだなと。
よくあるお約束パターンなのですが。

ちなみに桜ちゃんは気付いてません。www
気付いたら逃げそうな気がします。w
私自身一人っ子だったのでそうなんですが、
彼氏ができるまで、この生理現象のことを知らなかった!!!
最初、ものすごく驚きましたよ。www

2010/9/24  19:04

投稿者:紫

生理現象を抑えようと必死に素数を数える会長が、なんとも可愛くて、思わずニヤニヤしてしまいました。www

桜ちゃんは、気付いてたのかなぁ?
これは、本家の会長の寝込みイベを踏襲してるんですか?
(いや、本家にそんな下ネタはないはずだwww)
わたしは、会長の寝込みイベはまだ見てないので、わからないんですよー。

2010/9/21  23:52

投稿者:おるん

いやーん、すみません。下ネタで。^^;

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