アールグレイケーキ・エピソード0 ある日の午後に<完結>

2010/8/1  2:51 | 投稿者: おるん

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注)本文中にある名称は実在の物・人・団体とはなんら関係ありません。
 ウェブカレはリンクシンク社のSNSサービス名です。
 小説内には一部ウェブカレのイベントに近い箇所があります。
 小説内には一部ウェブカレのイベントの内容を引用した箇所があります。(ネタバレ注意)
 小説内の設定は必ずしもウェブカレ公式設定と同じではありません。
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ある春の日曜の昼下がり。久々に外出した。
行き先はターミナル駅の近くの書店。そして、そこから少し歩いたところにある、小さなケーキ屋。
書店での買い物を終え、坂を上る。10分ほど歩くと閑静な住宅地になる。

狭い一方通行の道の歩道を歩いていると、1台のトラックが停車していた。
邪魔だな…、そう思いながら車に近づいていく。
作業服姿の男が3人と中年の男性が荷下ろしをしている。
どうやら引越しのようだ。
桜も散った、こんな時期に引越しか。タイミングがずれていると思うんだが…。

「かおるー!雑巾持ってこいー!」
「はーい!」
女の子の声がする。家の中からピョコンと女の子が出てきた。
「お父さん、これでいい?」
「ここ拭いとけ。」
「はーい。」
彼女は熱心に家具の埃を取っていた。

見たところ、自分と同い年か1つ2つ年下のようだ。
ほんの一瞬なのに、表情はくるくる変わって、見ていて飽きなさそう。
ちょっと茶色がかった髪の毛はふわふわして柔らかそうだ。
ちょっとカワイイな。そう思った自分が意外だった。

そのままケーキ屋に向かって、お気に入りのケーキを買う。
帰りにもう一度さっきの家の前を通ると、引越しトラックは居なくなっていた。
「おかーさーん、この荷物、どこに置くのー??」
さっきの女の子の声だ。
「あなた、明日から新しい学校なのよ!?自分の荷物を先に探しなさい!」
「えーっとっ、どこだっけー?」
ふふ。窓が開いてるから、家の中の会話が丸聞こえだ。
思わず出た笑いを必死でこらえる。
窓から外を見た彼女と目が合った。
「あっ。」

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女の子が恥ずかしそうにして、窓を閉めた。
恥ずかしそうにした表情もかわいかった。
表札が掛かっていた。―奥崎。
そうか、彼女の名前は「奥崎かおる」というんだ。覚えておこう。


翌日、自分のクラスに転校生がやってきた。

「奥崎かおるです。…よろしくお願いします。」

先日から女子が1名転入してくるから面倒を見るようにと言われていた。
ドキドキする。高鳴る鼓動を抑えるのに必死だった。

「奥崎サン、瀬川篤です。よろしく。」

こんな運命の出会いがあるなんて。

−終−


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エピソード1
<エピソード2
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