IF 2.接近

2015/8/9  23:02 | 投稿者: おるん

------------------------------------------------------------
#この物語はフィクションであり、
登場する人物・施設・団体は実在のものとは何ら関係ありません。
------------------------------------------------------------

◆◇◆2.接近◆◇◆

中学3年間で一番ビッグなイベント、修学旅行。
クラスが違うから、一緒に行動できるわけでもないけど、やっぱりちょっとウキウキする。
学ラン姿も好きだけど、私服姿もちょっと気になる。

新幹線で東京まで移動。
私が1組であっちゃんが2組。2クラスで1車両ということで、あっちゃんと同じ車両になった。

(ラッキー!!)

私の座席から、あっちゃんの座席は2列向こう。結構近い。
立ち上がって、背もたれ越しに覗き込んでみる。

(きゃーん。あっちゃん、メガネ姿もかっこいいなぁ〜///
これは写真に収めねば!!!)

堂々と隠し撮り?してたりでかなりの不審人物。

「どうせなら二人で一緒に撮れたらいいのなー…」

心の中でつぶやいたつもりが、思いっきり独り言になっていたらしく、
私の横の通路を通りかかった同じクラスの女子に腕を掴まれた。

「じゃあ、撮ればいいやん。行こう行こう!」
「えぇ?あっ、あれっ??」

あっという間にあっちゃんの席に連れてこられた。

「津川、むんちゃんが一緒に写真撮りたいって。」

その一言で辺りがわぁっと沸いた。
あっちゃんのとなりに座っていた男子が立ち上がり、私に席を譲ってくれる。
断ろうにも周りが既にそれを許してくれない。
皆の好奇の眼差しの中、彼の隣に座った。

(あっちゃん…。)

恐る恐る彼の顔色を伺う。
でも、あっちゃんは頬杖をついて窓の外を眺めたまま、こちらを向いてはくれなかった。

「ほら!津川、こっち向いて!!」

カメラを構えた女子がそう言ってシャッターを押した。

私は怖くてあっちゃんの顔を見れなかった。
お礼もそこそこにカメラを受け取ると自分の席に戻った。

◆◇◆

楽しかった修学旅行から戻り、撮った写真も焼き上がった。

(あ…。)

クリックすると元のサイズで表示します

ずっと窓の外を眺めていたあっちゃん。
なんだ、ちゃんと笑ってるじゃない。


-続く-

---
1.序章
3.告白
0



コメントを書く

名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL





AutoPage最新お知らせ