僕らが結婚してからしばらくしてのこと・・
さいもんの中学時代の同窓生「ぴいちゃん」が働いていた
「木馬」という喫茶店が近所にあった。
猫好きの彼女は、木馬にやってくる野良猫の面倒をみていた。
その中の一匹・・ひょろひょろの地味な彩の野良がおり・・
「このコ、誰か貰い手いないかなあ〜」っと、つぶやいたぴ〜ちゃん。
偶然にも、その日そこに居合わせたみゅうが
「かわいい〜☆」と、思い切りシンパシー通わせてもらってきた。
でも、当時僕らは、木造の貧しいアパートに住んでおり、
僕らの部屋の二階には大家さん一家が住んでおり・・
やはり、そこで飼うのは無理だろうと・・
翌日に、実家に土下座して(^^)
里子に引き取ってもらい、
優しいさいもんの両親と共に暮らしてくれた
猫の「ぱっちん」が、21歳の生涯を閉じました。
12月5日月曜日の昼下がりのことでした。
亡くなる9日前から、ぱったりと食事を取らなくなり
水だけは飲んでいたけれど、やがてそれも止めて・・
でも、自分の足でふんらふんらとお風呂場にあるトイレに行き用を足し、
水のみ場である洗面器まで行って、水分補給をし、
ふんらふんらと所在なさげに、うろうろし、時折
「外に出させて〜」と、玄関のドアの前に座り込み。
父と母の声かけに「にゃあん」と返事をして。
そうやって、「もうお別れだからね」って、
僕らにきちんとさよならの心の準備期間をくれる
大きな思いやりを用意してくれて。
世界中で一番心を通わせていたさいもんの母と
ふたりで話をする時間を作り、
たずねたみゅうを庭先に連れ出してふたりで最後の散歩をして、
さいもんには抱かせてくれ、
父親に最後のお別れの声を贈って・・
そして、優しく、気高く、静かに、息を引き取っていったそうです。
さいもんもみゅうもお仕事で間に合わなかったけれど。
さいもんとみゅうの結婚記念日は12月6日で、
その前日に旅立った。
そして、今日、12月7日に、空に上っていって空猫になったのです。
なんていうことだろうと・・本当に思ったよ。
ぼくらに気を使って、日付を重ねなかったのだろうかねえ。
そして、「あたしを忘れないでね」って、
この日付を選んでお別れしてくれた・・偶然だとしても・・
そんな気がしてしかたないのです。
ぼくらの記念日の昨日は、冷たい寒い雨の一日だった。
今日は、温かな良い日和。
タオルを敷いた紙の箱の中で綺麗に眠ったぱっちん。
箱の隅に小さな黄色いジュリアンの鉢植えをふたつ。
夕べは寒いお風呂場に安置していたけど、
今日はもう最後のお別れだからと、
家の外の小さな物置小屋の屋根に箱ごとのせて
最後の日向ぼっこをしてもらったのです。
本当に可愛くてねえ、
冷たく固まった身体だったけど・・
撫でていると日差しでその毛が温かくぬくもってくるので、
涙と鼻水がぽろぽろとこぼれてしかたなかったのです。
しばらくしてお迎えの車に乗せていただいて。
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ぱっちんの想い出はいっぱいいっぱい。
両親は寂しいだろうな。
みゅうも泣くだろうな。
ありがとうね、ぱっちん。
もう触れないかと思うと苦しくなるけれど。
本当の本当に大往生。悲しいことはなにもない。
ただ寂しいだけです。
優しくて可愛くて立派な猫だった。
みゅうが心を通わせて連れてきてくれたあの日から
長い間、ともに生きてくれた彼女に心からのありがとうなのです。
そうそう、
ワントリックポニーのアルバム「つぼみ」に収録してある
「バイヤルララ」という歌の一番の途中の「にゃあん」って猫の声は
若い頃のぱっちんの一声なのです。
もしも聴ける方は、聴いたときに思い出してもらえたら
嬉しいです。
写真@A・・ぱっちんは、家の外にも出歩くコでした。
帰ってくると、玄関のドア下方隅に取り付けた鈴を鳴らすように
教えてあげたら、すぐに上手に覚えて右手?を使って
「チリンチリン☆帰ったよ〜入れて〜!」の合図の呼び鈴を
鳴らしていました。亡くなるちょっと前までそれは
止めることがありませんでした。
写真B2008年のぱっちん
写真C旅立つ1週間前のぱっちんとワントリ





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