2007/3/13

思い出のライン2 親指君(初段)笠置  おきよの思い出のライン

2006年12月末
その日は鼻先が砕けそうな程寒い日だった。
けれど、私の頭と心は前夜からずっとホテっていた。親指君のムーブをイメージしてはドキドキドキドキしていたからだ。まるで誰かに恋しているみたいに。
親指君、また会いに来ました。
親指君にトライするのはこれで三回目。前回はリップ手前まで確実にムーブを固めていたが、途中雨に降られて断念、、。
今日こそは!
胸の高鳴りを押さえながらトライ開始。リップ手前のカチまで問題無くこなせたが、次の一手がなかなか止まらない。マーシーにアドバイスをもらい、スタンスを変えてみる。すると、バシっ!不思議と決まった。左手と右手をしっかり保持して全身に力を込めてガッツリ挟み込み、足をソロリと上げリップ目指して飛び出した。
ペシっ!
スルリ、、、
手の平がリップを舐める様に滑り、体が地面に着地。失敗。
あぁ、、
何とも言えない悔しさが込み上げてきた。お預けを食らった犬の様に、親指君の頂を取り上げられた。
ビューーーー
チラチラチラ・・・
パラ、パラパラ、、
落ちる気持ちに追い討ちをかけるように乾いた風が体の周りを旋回した。そしてドライアイスの様に痛く冷たいアラレが吹き乱れ、やがてミゾレへと変わっていった。
みるみるリップの色が黒色に変わっていく。
しかし一度頂を覗いてしまったからには、雪だの槍だの関係ない。落ち込んでる暇はないのだ。再トライ!
よし!さっきより完璧。
バシっ。リップがとまった!!勢いよく右手もリップへ。あとはあのガバを。。。
ドスっ、、、
何故か地面に着地している。しばらく訳が分からなかったが、親指君を見上げて直ぐに気付いた。乗り込んだ棚がびしょ濡れだ。ああ、、、
あまりにもショックで、しばらく、子供がべそをかいたように丸くうずくまっていた。
長い休憩の後、気持ちを入れ替え、親指君の頂を睨みつけ再度取り付いた。
左、右、と親指を突き上げ棚を取り、リップへ。確実に決まっている。さっきよりも慎重に棚に足を上げグイと乗り込む。左手をロックして、あとは奥の、、、
つかんだ!!
マントルを返し頂点に立ち上がった。
親指君と両思いになれた瞬間。
涙が出るほど嬉しかった。
岩から下りると、マーシーが満面の笑みで迎えてくれた。
「ありがとう」
その晩、二人で乾杯した。

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2014/8/31  14:14

投稿者:北山真

親指君の写真を、「日本ボルダリングエリア下」に使用させていただいて良
いでしょうか? OKならお名前のフルネームを教えてください。

2007/3/17  16:33

投稿者:メロン男

ここ登りましたか・・・すごいな〜!
写真を拡大してよーく見ると
ヤルヤルTシャツ着てくれてたんですね・・・
うれしいな〜!

http://katogorogu.exblog.jp/

2007/3/16  15:59

投稿者:あくび

祝開設♪
これからもワクワクする登りをして下さいね。

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