ミミは、それから2回にわたる背中の大手術を受けた。
「・・・もう 歩けないかもしれない・・・」
医師の言葉に反抗するかのように、ルーは、ミミのリハビリをせっせとした。
すると、なんと 奇跡的にミミは歩けるようになったのである・・・!
だが、時は容赦なく 流れる・・・・・。
ミミがリハビリをしていた間、今までは自転車を追いかけて走っていた ペンが、5歳で生まれつきの心臓の欠陥のために、普通の散歩しかできなくなった。
やっと 歩けるようになったミミは、今度は子宮筋腫になり、卵巣と子宮の全摘出手術を受けなければならなかった。
ルーの、「子犬を一度 産ませてから、避妊手術をさせる」計画は、もろくも崩れたのである。
医大の一般教養で苦しんでいた 達也は、現在は医師として病院に勤務しており、一度 福岡に行った2人は、今度は初めて日本に来た 九州の田舎の県のO市で生活していた。
ミミは7歳、ペンは6歳になっており、2匹の間に子犬を望むことはできなかった。
ルーは、O市で好きな料理や英語・フランス語を教えていた。
2000年のある日、フランス語の生徒の女性から、電話がかかってきた。
「県の国際交流センターに、日本語とフランス語の交換授業を望むという、貼り紙がしてあったんです。その貼り紙の女性は、フランスに2度 留学されて、今年 帰国されたばかりなんです。
先生のことを教えても、よろしいでしょうか?」
「・・・別に構わないわ。」
数日後、「貼り紙の女性」から、電話がかかってきた。「なお」と、自分の名前を名乗ってから、無料で日本語とフランス語の交換授業をしたいこと、今年 フランスのボルドーから帰国したばかりだということをフランス語で話した。
「・・・あの・・・私のフランス語・・・わかりますか・・・・?」
自信なさげに聞いた女性に、ルーは言った。
「・・・わかるわ。日常会話には、なんとかなるくらいね。」

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