2018/5/20 | 投稿者: pdo

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先日、うちの職場の近くで行われた、斎藤慎太郎七段による『詰将棋講座』というものを受講する機会に恵まれた。

詰将棋の解き方や、鑑賞の仕方まで、とても濃密な話が聞けて、大いに感銘を受け、堪能したのだが、会場の都合で用意した教材が最後まで説明できなかったため、斎藤七段の好意により、受講者のための特別な動画による補講まで用意され、まさに感謝感激であった。

五〇名の定員オーバーにより抽選により選ばれて、行ってみて驚いたのが、受講者のほとんどを若い女性が占めていたことだ。

それもそのはず、斎藤七段は若手イケメン棋士として、女性ファンの絶大な支持を得ているのである。藤井聡太ブームの効果もあるのかもしれないが、ともあれ、将棋人口の増加は喜ばしい限りだ。

実物も、評判通りの爽やかな好青年で、知的で柔らかい語り口、将棋と将棋愛好者に対する誠実な姿勢、もちろんレベルの高い若手の中でも傑出した棋力の高さ(昨年、棋聖戦で挑戦者として羽生棋聖とタイトル戦を戦ったことは記憶に新しい)など、まったく非の打ちどころがなく、いっぺんに大ファンになってしまった。

詰将棋選手権でも過去に二連覇しており、「詰将棋を愛している」と公言して憚らない。詰将棋講座でも隠しきれない詰将棋愛が溢れていた。

昨年のいくつかの将棋では、中終盤での捩じり合いの中でミスが出て惜敗というものがあったようだが、ここ最近の将棋は目立って力強さが感じられ、再びタイトル挑戦、奪取の日も近いだろう。

今日放送されたNHK杯トーナメントでも、218手に及ぶ激戦を見事に制した。

職場には、斎藤七段に揮毫してもらった「開雲見日」の色紙が飾ってある。

自分にとって特別な棋士の一人である。

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2018/5/15 | 投稿者: pdo

メルマガに書いた記事をこちらにも載せます。

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改めて「のん」について考える

所属事務所との契約を解除してから(事務所側ではまだ解除を認めていないようで陰日向に圧力が続いているようだが)、自分の事務所を作り(会社の社長になった)、『この世界の片隅に』で声優として数々の賞を受賞し、自らのバンドを結成し、自らのレーベルを作り、レコードデビューを果たし、精力的にライブを行い、美術作品の個展まで開いている、「創作あーちすと」のん(本名能年玲奈)。

彼女の特異な才能と存在感には、MUGAも注目して、過去に何度か取り上げてきた。

テレビやメジャーなメディアしか見ない平均的な視聴者からすれば、一見すると表舞台からは姿を消してしまったかのようにも思われるが、今でも彼女を支持する業界関係者は多く、特に音楽関係者は、矢野顕子、高橋幸宏、大友良英をはじめ、強力なアーティスト達が彼女の活動を支援している。

これまでの彼女の活動は、いくつかの点で非常にユニークであり、日本の芸能史上前例がないものといっていいのではないか。

まず、元々国民的ヒロイン(言わずと知れたNHK朝ドラの金字塔『あまちゃん』の天野アキ)としてブレイクしながら、その直後に事務所とトラブルになり、事務所を辞めてしまったこと。

次に、辞めた後に芸能活動を休止するのではなく、むしろ自分のやりたいことを、のびのび生き生きとマイペースで行っていること。

そして、そのマイペースな活動が、業界内外の多くの人々から熱く支持されていること。

のんは、事務所独立後、自らのホームページ、ブログ、インスタグラム、LINEライブによる動画配信などのSNSを駆使して、リアルタイムに自分の活動状況をファンに報告し続けていて、テレビには出(れ)なくとも、SNSを活用して、固定ファンをがっちりとつなぎとめている。

これまでエンターテイメントの王道であったテレビの圧倒的な力が、インターネット・メディアの台頭によって揺らぎ始めている状況にあって、彼女の方向性は時代の流れにもマッチした新鮮なものに感じられる。

自分は基本的に、SNSというものは自我(エゴ)表現を促進するだけのツールであるとして否定的な見方をしていたが、「のん」の活動を見ていると、表現主体の姿勢と使いようによってはSNSも無我表現の有力なツール足りえるのだと認識を新たにしつつある。

子供たちが将来なりたい職業の上位に「ユーチューバー」がランキングされたというニュースが注目されたのは記憶に新しい。多数の、それも子供や若い世代が憧れを持つ存在というのは、時代が無意識のうちに必要とし、求めている新たな価値観を何らかの形で提示しているものだろう。

話は脱線するが、自分が最近ずっとハマっている将棋の分野においても、ユーチューブなどによる動画配信が、これまでになかった表現形式を生み出している。

プロ棋士になるには、「奨励会」という養成機関で激烈な競争に打ち勝つことが必要とされる。アマチュアのトップクラスが、やっと奨励会の最低級位で入会されることを許されるが、いつまでも会員でいられるわけではなく、年齢制限があり、26歳までにプロ(四段)になれなければ退会を余儀なくされる。

特に、四段への昇進をかけて争う「三段リーグ」の厳しさ、過酷さ、そこから脱落した若者たちの人生については、大崎善生氏のノンフィクション『将棋の子』にリアルに描かれている。

奨励会を去った者たちは、その後の人生を、一種の落伍者として、敗北感を引きずりながら生きていく、というのが現実であった。中には、61年ぶりにプロ編入試験が認められ、いったん奨励会を退会しながらもアマチュアからプロ入りを果たした瀬川晶司氏のような存在もいるが、それとて、プロ棋士になるのが最終目標であるという事実には変わりがない。

しかし、最近になって、元奨励会員が、自ら動画配信サイトを立ち上げ、プロの棋譜を解説したり、自分のネット将棋リアルタイム棋譜を紹介する等の動きが出てきている。彼らは、ネット配信という新たな表現方法を得て、自らの存在価値を否定することなく、将棋普及に努め、それを生きがいにするという人生の選択肢を得たといえる。

「のん」の話から脱線してしまった。

彼女が何よりも注目を浴びたのは、女優としてのユニークな存在感であったことは疑いない。しかし、独立後の彼女は、事情により女優としての活動を封印せざるを得なかったということもあり、冒頭で述べたように、音楽、美術などの分野で積極的に表現活動を行っている(映画評論や書評などの文筆活動も行っている)。

これらの活動はすべて彼女自身の発案、イニシアチブで行われており、事務所が用意したお仕着せのタレント活動とは対極に位置するものだ。

地上波テレビで活躍するタレントたちが日々、さまざまなスキャンダル攻撃に晒され、ちょっとした発言がネットで炎上し、一斉攻撃の的となってしまい、自由な発言が許されないような息苦しい様子を見るにつけ、「のん」のゲリラ的で自由奔放な活動ぶりは痛快だし、彼女自身の資質にも合っている気がする。

何よりも嬉しいのは、日々発信される彼女の表情が、以前の純粋さと無垢さを保ち続け、いささかの曇りも感じさせないことだ。

以前、MUGAの記事の中で、「能年玲奈の<無垢>がいつまで続くのかなんて考えても仕方がない。今は彼女の<無垢表現>を毎朝見ることができればそれでいい」(MUGA第25号、2013年8月)と書いたが、いろいろあった5年後の今も、彼女の<無垢表現>は健在である。しかも、よりパワーアップしながら。

これからも「のん」の動きに注目していきたい。






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2018/5/14 | 投稿者: pdo



村山聖の伝記の作者大崎善生による小池重明の伝記の作者団鬼六の伝記。

将棋に関する記述は「小池重明伝」の引き写しが多く、新たな発見はあまりなかった。

生前に読みたいという団鬼六側の希望もあり、時間的な制約の中で仕方がなかったのかもしれないが、もっと取材すれば、底知れない凄味のあるエピソードはいくらでも盛りこめただろう。

たとえば、彼が三崎で中学校教師をしていた頃のエピソードなど、当時の生徒や教師に聞ければとても興味深かったろうと思うのは、ウィトゲンシュタインの伝記で地方の学校教師をしていた頃のエピソードがとても面白かったからだと思う。

ちょっと批判的な感想から入ってしまったが、大崎善生の作家としての団鬼六とのかかわりや愛情に満ちた視点など、全体的には読んでいて癒される感じで、読後感はとてもよかった。

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2018/5/3 | 投稿者: pdo



今年の秋に松田龍平主演で映画化が決定している、瀬川晶司五段の自伝を読んだ。

解説を書いている大崎善生氏の『将棋の子』も奨励会員の壮絶な人生を追った素晴らしいノンフィクションだが、これは自身が奨励会員として三段リーグの残酷さを身を持って体験し、いったんは挫折し、「これで本当に僕は死んだ」という心底からの絶望を味わった青年が、将棋界の歴史であり得ない奇跡を起こして35歳のプロ棋士となる軌跡を綴った、超一級のノンフィクションであった。

なぜこんなにも感動的なのか。それは決してフィクションではない、生身の人間の人生がそこにあるからだ。

藤井聡太の29連勝の奇跡に日本中があれほど沸いたのは、それがマンガや小説の世界ではなく、実人生の中で起こった出来事だからだろう。

羽生善治や藤井聡太のような天才とはある意味で対極にあるといってよい瀬川晶司の棋士としての歩み(瀬川は羽生と同い年である)、その懊悩と絶望と希望と勇気に、読者は深く感情移入せずにおれない。

最近映画化された『聖の青春』に続いて、この映画も成功してほしい。

そして将棋界がますます盛り上がればよいと思う。

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2018/4/22 | 投稿者: pdo

ホームグラウンド新宿御苑で総理大臣と握手したのん
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のん、地上波に出(れ)なくて大正解と思う。

今は、SNSやネットメディアが発達しているので、テレビ見れずとも何の問題もなし。

反人権団体レフ0口エンタテイメントのHPからも漸くプロフィールが削除されたようだし、もはやのんの「やりたいこと」を阻むものなんて何もない。

テレビというちっちゃな箱の中で御人形さんでいることを強いられているタレントたちのなんと窮屈に見えることか。


どんどん牙をむいてくれ。
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キヨシローがあの世に旅立った日にファーストアルバムを出すなんて

のんにしかできない芸当だよ。




天国の忌野さん、こっちは相変わらずこんなゴミ溜めのようなどうしようもない世の中だけど、

あんたのソウル・ブラザー、のんちゃんがいてくれるおかげで、

ちったあ救われたような気分になれるよ。


今まで、ふざけ半分で生きてきた。

今だって、そうさ。これからもね。

「人生」なんてコトバに、ふり回されたくないんだ。


(忌野清志郎の高校生時代のノートより)


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私は、話すのもゆっくりですし、考えこんでしまうので、どうしたらいいんだろう……と悩んでいたのですが、まわりの人も、「私がうまく喋れる」とは思っていませんよね。それじゃあ、まぁいっか!って、あきらめたんです(笑)。

 「ヘタクソだからやっちゃダメ」って、誰が決めるんだろう……。結局、何が正しいのか、正しくないのかに行き着いてしまう。「どれが正しいのかを探す」ということですよね。

 でも本当は、それを見た人、聴いた人の感情がどう動いたのかのほうが大事なはず。だから、もしそれが幸せだったり、楽しかったりするような感情だったら、ステキなことなんじゃないかと思うんです。

(のん「朝日新聞TELLINGインタビュー」より)





のんに刺激されて、誰もが、「やりたいことを、やりたいだけ、やろう!」と思えばいい。

僕もそう思います。


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