2018/6/15 | 投稿者: pdo

インターネットでオンライン将棋の自分の対局を動画配信している人たちがいて、見ていると参考になる。

レベルは様々だが、中でも抜群に強いのが、アゲアゲさんというYOUTUBER

信じられないほど強く、見ていて唖然とするほど。

元奨励会三段ということで、納得の実力である。

しかしそのアゲアゲさんでも、奨励会三段リーグは年齢制限で突破ならず、というのだから、プロのレベルがどれだけ物凄いかが分かる。

そんなプロ棋士たちが、持ち時間の極端に短い早指し戦で競い合う番組が放送される。

こいつぁ必見だ。




将棋界に、新たな超早指し対決の幕が開く。AbemaTVは、将棋界初の「永世七冠」を達成した羽生善治竜王の着想から独自のルールで行う「AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治」の開催を5月22日、発表した。持ち時間は各5分、1手指すごとに5秒が加算されるというもので、羽生竜王も趣味として行うチェスの「フィッシャールール」がベースになっている。1局20〜30分ほどで決着がつく超早指しの「最速・最強」棋士決定戦が、梅雨を吹き飛ばし、夏を暑くする。

 AbemaTVトーナメントは、A組からC組の予選に各4人の棋士が参加。1回の顔合わせで三番勝負を行い、先に2勝した棋士が勝利となる。リーグ戦ではこの三番勝負を2度制した棋士が各組2人ずつ勝ち上がり、計6人が決勝トーナメントに進出する。予選に参加する12人は、先日最年少で七段に昇段したばかりの藤井聡太七段をはじめ、順位戦A級で活躍する阿久津主税八段、叡王戦七番勝負で初タイトルに挑戦中の高見泰地六段ら、中堅から若手まで勢いのある棋士がそろっている。

 決勝トーナメントには、羽生竜王のほか久保利明王将がシード棋士として登場。「早指しは若手有利」と言われる中で、将棋界の第一人者とタイトルホルダーが迎え撃つ格好だ。羽生竜王自身も「初めての試みというところもありますし、どういった反響というか、反応が返ってくるのか楽しみです」と意気込んでいる。

 いきなり藤井七段が登場する予選A組の放送は6月17日(日)午後8時から。以降、毎週日曜日の午後8時に予選を計6回、決勝トーナメントは計7回、放送の予定。超早指しながら、勝負どころのために素早く指して時間を貯め込む戦術も見られそうな今回の対局企画。1手1分も見逃すところはなさそうだ。

◆羽生善治竜王(永世七冠)のコメント 「早指しの『棋戦』というのは公式戦でもあるんですけど、それをもっと速くというのは、なかったというのもあります。10代の頃だと、一手10秒とかで対局したり、あるいは5分切れ負けでやったりとか、あるといえばあるんですけど、切れ負けにしてしまうと、単なる時計の叩きあいになってしまうので、将棋の要素を最後まで残しながら早く指して、それがファンのみなさんに楽しんでもらえるようになってくれれば。初めての試みというところもありますし、どういった反響というか、反応が返ってくるのか楽しみです」

◆予選A組 橋本崇載八段、藤井聡太七段、三枚堂達也六段、近藤誠也五段

◆予選B組 山崎隆之八段、増田康宏五段、佐々木大地四段、大橋貴洸四段

◆予選C組 阿久津主税八段、永瀬拓矢七段、佐々木勇気六段、高見泰地六段

◆シード棋士 羽生善治竜王、久保利明王将
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2018/6/8 | 投稿者: pdo

日本将棋連盟は8日、東京都内で通常総会を開き、東京都と大阪市にある将棋会館が老朽化してきたため、「会館建設準備委員会」の発足を決め、委員長に第一人者の羽生善治二冠(47)が就任したと発表した。

 同委員会のメンバーには将棋連盟専務理事の森内俊之九段(47)、中村太地王座(30)、久保利明王将(42)らが入った。東西の会館は建設後、共に約40年が経過。建て直すか、賃貸にするかなど白紙の状態で今後、話し合いを重ねていくという。





将棋会館建て替え問題については、羽生さんには前に苦い経験がある

今この役割を引き受けたということには、いろいろと思うところがあったのだろう。

自分の父は、大山康晴名人による、現在の将棋会館設立の資金作りに協力して、高級(?)将棋盤を購入したらしい。

ならば、自分も、羽生さんと素晴らしい棋士たちのために、できる限りのことをしなければなるまい。

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東京将棋会館が建ってから20年以上が経ち、あちこちが傷み出した。そこで、大掛かりな修理をするか、いっそ建て直すか、という話が出た。

大問題であるから、例によって審議委員会がつくられた。中原誠が委員長で、羽生など上位棋士が委員として加わった。

このとき羽生は、将棋界の実質的な代表者になったのだから、運営面にも関わらねばならぬ、との使命感を強く持った。そして、この問題を真剣に考えたらしい。

建築について勉強し、一級建築士や会計士などにも助言を求めたと聞く。そして、建て直すべきとの結論を得て、試案をまとめた。それを見た先崎学によると、考えられぬほど完璧なものだったという。

委員会も羽生案を答申しようという空気だった。自信を得た羽生は、東京だけでなく関西でも、若手棋士たちとの集会を開き、試案を説明し、賛成を得た。

そうして、棋士総会で羽生案が採決されることになった。念を入れて、総会当日の午前中に、鳩森神社で羽生案支持の若手棋士たちを集めて、意思を確認した。

午後から棋士総会が開かれ、いよいよ「将棋会館建設」についての採決が始まった。

理事会が示したのは、(1)新将棋会館を建てる、(2)5年様子を見る、(3)10年様子を見る、の三つからどれかを選ぶ、という投票方法だった。建て直すか、やめるか、白か黒かとは言わないで、三者択一にしたあたりが将棋指しらしいやり方である。

投票結果は大差で、(3)10年様子を見る、だった。

その結果は仕方ないとして、驚いたのは、羽生案に対する支持が、予想をはるかに下回ったことで、感じとしては、支持すると確約した棋士の半数が裏切っていた。…

羽生には大ショックだっただろう。これ以後、運営面に関わろうとはせず、若手棋士たちともつき合わなくなった。棋士総会には顔を出すが、それも中途に来て、すぐ帰ってしまったこともあった。

ともあれ、将棋界はあのとき、いちばん大切な人のやる気をなくさせることをしてしまったのである。それがどれほどの損失か、反対票を投じた若手棋士たちはわかっていない。

私の若手の将棋を見る眼は、このときから変わった。

(『盤上の人生、盤外の勝負』河口俊彦 による)
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2018/5/20 | 投稿者: pdo

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先日、うちの職場の近くで行われた、斎藤慎太郎七段による『詰将棋講座』というものを受講する機会に恵まれた。

詰将棋の解き方や、鑑賞の仕方まで、とても濃密な話が聞けて、大いに感銘を受け、堪能したのだが、会場の都合で用意した教材が最後まで説明できなかったため、斎藤七段の好意により、受講者のための特別な動画による補講まで用意され、まさに感謝感激であった。

五〇名の定員オーバーにより抽選により選ばれて、行ってみて驚いたのが、受講者のほとんどを若い女性が占めていたことだ。

それもそのはず、斎藤七段は若手イケメン棋士として、女性ファンの絶大な支持を得ているのである。藤井聡太ブームの効果もあるのかもしれないが、ともあれ、将棋人口の増加は喜ばしい限りだ。

実物も、評判通りの爽やかな好青年で、知的で柔らかい語り口、将棋と将棋愛好者に対する誠実な姿勢、もちろんレベルの高い若手の中でも傑出した棋力の高さ(昨年、棋聖戦で挑戦者として羽生棋聖とタイトル戦を戦ったことは記憶に新しい)など、まったく非の打ちどころがなく、いっぺんに大ファンになってしまった。

詰将棋選手権でも過去に二連覇しており、「詰将棋を愛している」と公言して憚らない。詰将棋講座でも隠しきれない詰将棋愛が溢れていた。

昨年のいくつかの将棋では、中終盤での捩じり合いの中でミスが出て惜敗というものがあったようだが、ここ最近の将棋は目立って力強さが感じられ、再びタイトル挑戦、奪取の日も近いだろう。

今日放送されたNHK杯トーナメントでも、218手に及ぶ激戦を見事に制した。

職場には、斎藤七段に揮毫してもらった「開雲見日」の色紙が飾ってある。

自分にとって特別な棋士の一人である。

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2018/5/15 | 投稿者: pdo

メルマガに書いた記事をこちらにも載せます。

         * * *

改めて「のん」について考える

所属事務所との契約を解除してから(事務所側ではまだ解除を認めていないようで陰日向に圧力が続いているようだが)、自分の事務所を作り(会社の社長になった)、『この世界の片隅に』で声優として数々の賞を受賞し、自らのバンドを結成し、自らのレーベルを作り、レコードデビューを果たし、精力的にライブを行い、美術作品の個展まで開いている、「創作あーちすと」のん(本名能年玲奈)。

彼女の特異な才能と存在感には、MUGAも注目して、過去に何度か取り上げてきた。

テレビやメジャーなメディアしか見ない平均的な視聴者からすれば、一見すると表舞台からは姿を消してしまったかのようにも思われるが、今でも彼女を支持する業界関係者は多く、特に音楽関係者は、矢野顕子、高橋幸宏、大友良英をはじめ、強力なアーティスト達が彼女の活動を支援している。

これまでの彼女の活動は、いくつかの点で非常にユニークであり、日本の芸能史上前例がないものといっていいのではないか。

まず、元々国民的ヒロイン(言わずと知れたNHK朝ドラの金字塔『あまちゃん』の天野アキ)としてブレイクしながら、その直後に事務所とトラブルになり、事務所を辞めてしまったこと。

次に、辞めた後に芸能活動を休止するのではなく、むしろ自分のやりたいことを、のびのび生き生きとマイペースで行っていること。

そして、そのマイペースな活動が、業界内外の多くの人々から熱く支持されていること。

のんは、事務所独立後、自らのホームページ、ブログ、インスタグラム、LINEライブによる動画配信などのSNSを駆使して、リアルタイムに自分の活動状況をファンに報告し続けていて、テレビには出(れ)なくとも、SNSを活用して、固定ファンをがっちりとつなぎとめている。

これまでエンターテイメントの王道であったテレビの圧倒的な力が、インターネット・メディアの台頭によって揺らぎ始めている状況にあって、彼女の方向性は時代の流れにもマッチした新鮮なものに感じられる。

自分は基本的に、SNSというものは自我(エゴ)表現を促進するだけのツールであるとして否定的な見方をしていたが、「のん」の活動を見ていると、表現主体の姿勢と使いようによってはSNSも無我表現の有力なツール足りえるのだと認識を新たにしつつある。

子供たちが将来なりたい職業の上位に「ユーチューバー」がランキングされたというニュースが注目されたのは記憶に新しい。多数の、それも子供や若い世代が憧れを持つ存在というのは、時代が無意識のうちに必要とし、求めている新たな価値観を何らかの形で提示しているものだろう。

話は脱線するが、自分が最近ずっとハマっている将棋の分野においても、ユーチューブなどによる動画配信が、これまでになかった表現形式を生み出している。

プロ棋士になるには、「奨励会」という養成機関で激烈な競争に打ち勝つことが必要とされる。アマチュアのトップクラスが、やっと奨励会の最低級位で入会されることを許されるが、いつまでも会員でいられるわけではなく、年齢制限があり、26歳までにプロ(四段)になれなければ退会を余儀なくされる。

特に、四段への昇進をかけて争う「三段リーグ」の厳しさ、過酷さ、そこから脱落した若者たちの人生については、大崎善生氏のノンフィクション『将棋の子』にリアルに描かれている。

奨励会を去った者たちは、その後の人生を、一種の落伍者として、敗北感を引きずりながら生きていく、というのが現実であった。中には、61年ぶりにプロ編入試験が認められ、いったん奨励会を退会しながらもアマチュアからプロ入りを果たした瀬川晶司氏のような存在もいるが、それとて、プロ棋士になるのが最終目標であるという事実には変わりがない。

しかし、最近になって、元奨励会員が、自ら動画配信サイトを立ち上げ、プロの棋譜を解説したり、自分のネット将棋リアルタイム棋譜を紹介する等の動きが出てきている。彼らは、ネット配信という新たな表現方法を得て、自らの存在価値を否定することなく、将棋普及に努め、それを生きがいにするという人生の選択肢を得たといえる。

「のん」の話から脱線してしまった。

彼女が何よりも注目を浴びたのは、女優としてのユニークな存在感であったことは疑いない。しかし、独立後の彼女は、事情により女優としての活動を封印せざるを得なかったということもあり、冒頭で述べたように、音楽、美術などの分野で積極的に表現活動を行っている(映画評論や書評などの文筆活動も行っている)。

これらの活動はすべて彼女自身の発案、イニシアチブで行われており、事務所が用意したお仕着せのタレント活動とは対極に位置するものだ。

地上波テレビで活躍するタレントたちが日々、さまざまなスキャンダル攻撃に晒され、ちょっとした発言がネットで炎上し、一斉攻撃の的となってしまい、自由な発言が許されないような息苦しい様子を見るにつけ、「のん」のゲリラ的で自由奔放な活動ぶりは痛快だし、彼女自身の資質にも合っている気がする。

何よりも嬉しいのは、日々発信される彼女の表情が、以前の純粋さと無垢さを保ち続け、いささかの曇りも感じさせないことだ。

以前、MUGAの記事の中で、「能年玲奈の<無垢>がいつまで続くのかなんて考えても仕方がない。今は彼女の<無垢表現>を毎朝見ることができればそれでいい」(MUGA第25号、2013年8月)と書いたが、いろいろあった5年後の今も、彼女の<無垢表現>は健在である。しかも、よりパワーアップしながら。

これからも「のん」の動きに注目していきたい。






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2018/5/14 | 投稿者: pdo



村山聖の伝記の作者大崎善生による小池重明の伝記の作者団鬼六の伝記。

将棋に関する記述は「小池重明伝」の引き写しが多く、新たな発見はあまりなかった。

生前に読みたいという団鬼六側の希望もあり、時間的な制約の中で仕方がなかったのかもしれないが、もっと取材すれば、底知れない凄味のあるエピソードはいくらでも盛りこめただろう。

たとえば、彼が三崎で中学校教師をしていた頃のエピソードなど、当時の生徒や教師に聞ければとても興味深かったろうと思うのは、ウィトゲンシュタインの伝記で地方の学校教師をしていた頃のエピソードがとても面白かったからだと思う。

ちょっと批判的な感想から入ってしまったが、大崎善生の作家としての団鬼六とのかかわりや愛情に満ちた視点など、全体的には読んでいて癒される感じで、読後感はとてもよかった。

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