この胸騒ぎ・・・
こういうのが革命の瞬間ともいうべきか。
この男はなんなんだ。天才というか未熟な子どもというか。
俺の中での最高傑作「Blind Dance」
これはもう革命の曲ではなかろうか。会場には東京フィルハーモニー、ピアノ、vocal・・・この時点で既に新しい音楽となっているが、そこにさらにシンセサイズ、ドラム音、ギター、ダンサー。これはもう音楽というジャンルを越え舞台芸術の域・・・否、それをさらに超えている。
次の「Anniversary」ではモスクワフィルハーモニーの創設者が指揮。演奏後、スタンディングオベーション。
次はアンコールの「Endless Rain」
この曲にいたっては、視聴者までもが歌いだし、演奏家と視聴者の一体、さらには照明によって会場が一体となる。すべての音楽家が追い求めている姿ではなかろうか。
その男とは・・・yoshiki
もう、何か宗教的なものを感じずにはいられない。一部yoshikiを崇拝する人たちもいるようだが、俺もこのままではのめり込んでしまうかもしれない。しかし、自分自身でその衝動を抑制しなければ。さもなくば引き込まれていきそうなぐらいだ。この圧倒的な創造性はまさに神の申し子と呼ぶべきであろう。
一応言っておくが俺はyoshiki崇拝者ではない。ただyoshikiの才能崇拝者だ。
「yoshikiなんて」とか、「クラシックをなんだと思ってるんだ」とか、思っている人もきっといるだろうが、それはそれで良いと思う。yoshikiは批判も多いと聞く。しかし、圧倒的に新しいもの、想像できないもの、予想できないもの、自分が到底及ばないもの、を目の前にした時、人は否定するものだ。歴史的に見てもcontemporaryに認められた天才は少ない。yoshikiはきっとその部類に入る人間なのだろう。
崇拝者が馬鹿だとは決して言わない。そんな人たちはきっと私たちより純粋な心を持っているのだろうと考える。圧倒的な大きさ、強さ、新しさであるにもかかわらず、決して逃げず、目の前にあるものを純粋に受け止めているからこそ、そこに入り込んでしまうのだと思う。知識人、専門家たちよりずっと素直な心で聞いているに違いない。yoshiki自体も俺は子供だからと言っている。
子供の心を持つ人に天才が多いことは今まで生きてきて皆薄々気づいてきているだろう。
これについて少しお話ししよう。
人は大人になるにつれて、知識、教養を身につけていく。しかし、その反面、本能、直感、などを失っていく。想像していただきたい。才能について、子供の心を忘れた人(大人)の最上部と最下部の差は狭く、子供の心を持った人たちの最上部と最下部の差は広い。つまり、子供の心を持った人たちには、とことん馬鹿な部分もあれば、その逆に何か一つ才能を持った部分が突出しているのである。大人になってしまった人たちには、そんな幅はないため大人になってしまった人の「天才」は子供の心を持った「天才」には到底及ばないのである。芸術、音楽においては特に直感が重要である。それを子供は持っている。
あなたは子供の直感に大人がかなうと思いますか?
あなたは子供の純粋な目をそらさず見ることができますか?
子供に見つめられた時の、あの自分の心を見透かされた感じは一体なんなのだろうか。
天才はこれをもっているのである。物事の本質を見抜く力を。まぁそれはどうやるのかなんて大人の心を持っている私たちには到底理解できないだろうが。考えれば考えるほど理屈っぽくなってしまうに違いない。脳みそがどうたらとか、周りの環境がどうたらとか、遺伝子がどうたらとか、音楽とはどうたらとか。
天才にはそんなもん一切関係ないのである。(天才という言葉はあまり好まないが)
yoshikiの音楽活動は、20世紀前半のロシア構成主義者たちの前衛的な活動と似ている。つまり、yoshikiは現代の革命家である。それまでのものをもっと良くしたりという「再現前化」ではなく、再現前化を超えた全く新しいもの「現前化」への挑戦をしているように見える。
最近、溢れ過ぎている非常につまらない音楽。何とは言わないが、こんなことが何年も続いたら音楽とはどんなものになってしまうのだろうか。やはり、この現代には革命家が必要なのである。今認められなくても、後になって認められても、認められなくても、かまわない。そういう人がいなくなることが一番恐ろしい。今研究している映画については既にこのような人はいないのである。yoshikiにはこれからも頑張ってもらいたいと思う。
日本人は量より質の人の方が多いと思ってたんだけどな〜最近の音楽はどうも、ある程度売れりゃいい、そんな曲をたくさん出せば儲かる。みたいな感じなんだよな。さっき俺が言った、人が否定する理由を考えると矛盾していて勘違いされると思うので、これは一般的な否定です。断じて才能者に対する否定のレベルでの話ではございませんので。
まぁ、音楽も今一度見直す時期なのではないだろうか。とか偉そうなことを言っている私はまったくの凡人です(笑)
俺の中では、音楽家として、KOKIA、表現者として、中島みゆき、鬼束ちひろ、革命家として、yoshiki である。これもまた時代の流れと共に変わっていくのかもしれませんがね(笑)

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