将棋舞玉第77番
本局は階段状の歩頭で馬が鋸引きする傑作である。
初手6六馬、8七玉の時、6六馬が邪魔駒。これがいなければ、8八歩以下容易に詰むので、6五馬と歩頭に捨てるが、玉方も同歩と取らず、7七玉とかわす。
5五馬、7六玉、7七歩、8七玉と攻めた時、8八歩が打歩詰なので5四馬、7七玉。このくり返しで一サイクルごとに一歩を消費しながら馬鋸を引き、31手目で2二香成と馬の利きを止め、1二成香で桂の質駒を入手するのである。
歩を連打しながら何も質駒のいない1一に馬鋸を引き、2二香成とする構成はいかにも九代宗桂らしい鮮かさである。