将棋玉図第100番
本局は『将棋玉図』の巻末を飾る大作で、桑原の作品中随一の長手数であり、玉の斜め往復を描いた本格的趣向詰である。
趣向前半は金の階段を作り、その後金の階段を一枚ずつ捨てながら、馬で玉を追い込んでいく。
左上隅まで追いこんで収束になるが、きめ細かな収束は君仲一流の手順で、特に前半活用した1八角を2九角と捨てて打歩詰を打開するのは、画龍点晴の妙手である。
本局は桑原の『玉図』と『極妙』の二百番を通じて、最も重厚な、独創的趣向作で、彼の代表作といえる。
さすがに彼が大尾を飾る巻末に選んだ作品といえよう。