将棋図巧第6番
本局の手順は「並び歩趣向」と呼ばれる。
前半、2三歩、3三歩、4三歩・・と三段に歩を並べ打ちして玉を左辺に追い、後半は一転して、前半並べ打った歩を順次成り捨てながら2枚金で玉を右辺に追い戻す美しい趣向詰である。
詰手順の難しいのは序盤だけである。
この趣向が素晴らしいことは勿論であるが、駒配りが殆んど趣向詰らしくなく、盤の右端から左端まで玉の大往復、そして並び歩が完全に消滅してしまう点など、すばらしい出来ばえに看寿の手腕を見ることができる。
本局は後世「朝霧」と命名された。この並び歩趣向に工夫を加えた作品が後人により何題か創作されているが、それらも「朝霧趣向」と呼ばれている。