今月のテーマ 

2012/3/27

恥骨痛(出産後の痛み)  毎日の手技療法

恥骨痛(出産後の痛み)

20代女性  兵庫県 尼崎市

数年前に腰痛で通院差されていた患者さんが出産直後より股(恥骨)の付近に痛みが出現したのですが、婦人科では「恥骨離開」と診断されただけで特に治療も無く困り果てて来院されました。
日常生活では恥骨付近に痛みがあるのですが、トイレなどでいきんだりくしゃみをすると特に痛みが増悪するようです。

歩く時も小股でゆっくり歩かないと響くようです。

詳しく様子を調べてみますと・・・

・脚の筋力を調べてみますと、内転筋(股を閉じる動き)が特に弱くなっており、ほとんどロック(動きを止める事)出来ない状態です。

・股関節は脱力状態では少し内旋(内股)ぎみで、回旋の動きは右に内旋(内巻き)方向に制限が、左に外旋(外巻き)方向への制限が診られます。

妊娠中は胎児をお腹の中で安定させるために、骨盤の上を広げるように形を変化させてきます。相対的に骨盤の下部は閉じたような状態になるため簡単に胎児が出て行ってしまわないようになります。(早産の防止)

いよいよ出産のときがくると、ホルモンの働きにより関節を安定させている靭帯の柔軟性が増して骨盤や股関節が動きやすくなります。最後に恥骨結合(前で左右の骨盤が合わさっている恥骨結合の部分が緩んでくることで産道が広がり胎児が骨盤から下に抜けていくことで出産の完了となります。

出産後は約48時間でホルモンの働きが弱くなり、柔らかくなった靭帯や関節が再び安定してきます。この時に良い位置関係を保っていないことで歪んだまま骨盤が安定して(歪んで固まって)しまいます。

特に今回のような恥骨の離開は、本来なら緩んで開きやすくなった恥骨結合の部分も出産が完了すると元の位置関係に戻り再び安定するはずなのですが・・・

妊娠以前や妊娠中に不調姿勢が続き、骨盤に捻じる力がかかった状態で出産の時期を迎え、出産のために骨盤が緩んだ時にため込まれた歪が最も緩んでいる恥骨結合の部分で一気に解放されることで恥骨の位置関係に大きなズレが生じたために、離開したままの状態で骨盤がバランスを再構築してしまい、症状が引き起こされていると考えられます。

この患者さんに対しては、まず恥骨結合の部分でのズレを合わせるために骨盤全体のアライメントの調整を行い、その時点で恥骨結合部の痛みが軽減することを確認しました。

次に股関節の可動制限に左右差がみられるため、骨盤の位置関係を乱している筋肉のアンバランスの調整や歩行に関する足部の動きの調整などを行うことで歩行時の痛みも軽減、内転筋にも力が少しだけ入り易くなりましたので今回の施術は終了とします。

このような患者さんは、恥骨結合が離開していたことで内転筋などの筋肉に抑制がかかり上手く筋力が出せなくなっていることが多いのですが、ただ単純にトレーニングを開始しても効果はあまり出ません。骨盤の位置関係が正しくない状態での筋肉のトレーニングはむしろより歪んだ状態を安定させることにもなりかねませんので注意が必要です。

骨盤の歪みが許容範囲になって時点でトレーニングを指導する予定です。


ありがとうございました。
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タグ: 症状 カイロ 施術



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