今月のテーマ 

2006/2/27

膝痛から腰痛へ  臨床レポート

クライアント:60歳代 女性 自営業


11月30日

娘さんから予約の電話予約が入りました。

ミシン(40kg)を2階から運び降ろす時に階段を落下し、左の大腿〜膝の上にミシンを落としたようです。整形外科での受診の後にどうしても診てほしいとのことでした。


病院では膝に関してレントゲンで調べてもらったのですが、骨折線は見つけられなかったようです。
腫れがひどいので、血腫を抜くと髄液が混じるためおそらく小さな骨折はしているでしょうと診断されます。痛みが減らなければCTをとりましょうと言われた様です。

湿布と痛み止めを処方され、金属の補強入りの膝サポーターにて固定され、様子を見ましょうと言われました。


当院には、病院の後すぐに来たのですが、足を着くだけで膝に響くので、松葉杖をついて右足だけではねるようにしないと歩けない状態でした。

階段から落下したときの状況から、足首・膝・股関節・骨盤・腰椎のすべてに捻る負荷がかかり、同時に強い打撲を数カ所に受けている様です。
病院でも関節のアライメントの調整や皮膚の癒着の状態は調べられていないので、受傷時の捻れが現在も残り、痛み腫れが減らないと考察しました。


足底アーチの可動性の不足、足首、下腿の捻れを手技により修正、大腿部の皮下の癒着を防ぐためにリリーステクニックリンパドレナージュを行いました。次に、股関節の周囲筋の左右のバランス調整を行ってから立ってもらうと、杖も使わずに左足を着いて歩けるようになりました。

施術の後で膝のサポーターをつけると膝に痛みが出てきたので、すぐにはずして再び各部の調整を行いました。

サポーターは締め付けて固定するので、癒着と循環障害の原因になりやすいため、出来れば使わない方が良いですよとアドバイスしました。


12月2日

腫れは少しましになっているが膝がほとんど曲げられないため、前回と同じように各部の調整を軽めに行いました。
Nadis(微弱磁気共鳴装置)により反応点を見つけ調整用のシールを貼ると膝を深く曲げると少し痛む程度まで軽減し、歩行は杖なしで可能になりました。


12月5日

杖なしで仕事も普通に出来るようになりましたが、正座が出来ない状態。
病院に受診に来るように言われており、仕事の取引先なので断れないし、サポーターも湿布も痛み止めも使っていないので、どうしましょうかと相談されました。


12月7日

「昨日、サポーターを軽く巻いて病院に行ったら、膝から血を抜かれました」と報告されました。
病院では、「サポーターをしっかり巻かないと治りませんよ」と言われ、先生に巻き直されましたが、直後からあれほどましになっていた膝がうずき出したので、病院を出てすぐにはずしたそうです。

施術は今日から関節周囲筋と腓骨のアライメントを中心に調整しました。
は反応点が変わってきました。


12月14日

膝を深く曲げなければ生活に支障はなくなり、病院でもCTをとらなくても良いと言われたようです。

施術は大腿の前面の癒着している部位を中心にゆるめていきNadis の反応点に調整用のシールを貼ります。範囲がかなり狭くなってきています。


12月22日

腫れ、熱感ほとんど無くなり、正座をするときに少し痛むだけになっています。

その代わりに、右の殿筋に痛みが出てきたようです。

左の膝をかばって、立ち仕事を続けたために(受傷の次の日から仕事をしていたそうです)右の腰から股関節に負担がかかっていたようで、股関節、骨盤腰椎の調整を中心に行います。


12月28日・1月4日・1月14日

膝の痛みは徐々に軽減し、正座も可能になりました。
腰は広い範囲のだるさを感じているようです。
施術は全体のバランスを調整しました。
Nadisの反応は出にくくなったので、シールは無しにしました。


2月1日

膝はすっかり良くなったが、腰の状態が思わしくないとのこと。
腰の痛みの部位が、左の仙腸関節に変わっています。

どうも様子がおかしいので問いただしてみると、

「実は、腰全体がだるかったので、2週間前に取引先の病院で腰のレントゲンをとってもらったら、腰骨がゆがんでいるから腰椎の牽引とローラーベットをするように言われました。毎日通っていたら痛みの部位が変わってきて、今日は左の腰が(仙腸関節を指さしながら)刺すように痛むのです」と話しだしました。

どうやら、牽引とローラーを同時に行うタイプのタイプのベットにより、弱っていた関節が伸ばされてしまい、軽いぎっくり腰になってしまったようです。

腰骨がゆがんでいるのが腰痛の原因なら、ローラーベットや牽引で腰骨のゆがみを治せると病院の先生は本当に考えているのでしょうか?


続きはまた今度!
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2006/2/24

知らない間にストレッチ  スポーツに役立つ

ストレッチや柔軟運動は、スポーツの前や後やフィットネスクラブで体操服に着替えてからやるもんだとは限りません。

実は、生活の中でストレッチや柔軟運動と同じ効果が出ることを知らずにいろいろな事をやっている人がたくさんいるのです。

ストレッチや柔軟運動を効果的に行うには、まず目的の筋肉や関節を十分脱力し、ゆっくりと伸ばす方向に力(負荷)を加えていきます。

可動範囲内での伸長ストレスを約90秒以上加えれば、ほとんどの場合ストレッチの効果が出ます。

可動範囲を少しでも超えて力(負荷)を加えれば、その力と伸長ストレスを加える時間に比例して柔軟運動の効果が出ます。

この条件が満たされていれば、本人が意識していようが、無意識であろうが関係なく、ストレッチや柔軟運動の効果がでてしまうのです。ついでに言えば、無意識の時やお酒で酔っている時などの方がしっかり脱力できているので、かえって効果が出やすくなるのです。

たとえば、床に正座や横座りをして食事をしている人などは毎日3回20分以上、雨の日も風の日も欠かさずに、足首の外側や膝や股関節を変な方向に一生懸命に伸ばして、歩き方が悪くなるように努力していることになります。

同様に、食後に床に横向きに寝そべり、腕枕でテレビを見ながらくつろいでいるお父さんや、洗濯物をたたんだりアイロンがけを床に座ってやっているお母さんも、知らない間に身体がゆがむようにがんばって柔軟運動をしていることになるのです。

足を組んで座っている人は、腰や膝を一生懸命捻っていますし、横向きや、うつ伏せでしか寝られない人は毎日6〜8時間、寝る間も惜しんで身体をねじれさせるように柔軟運動を行っていることになるのです。

皆さんは、大丈夫ですか?
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2006/2/22

ストレッチの本当の意味  スポーツに役立つ

運動(スポーツ)をする人にはなじみの深いストレッチですが、準備体操とストレッチと柔軟運動との認識がごちゃごちゃになっている人が多いように思いますので一度整理してみます。


準備運動

その日の運動(スポーツなど)に必要な関節の可動域や筋肉の柔軟性を確保するために行います。

具体的には、自動運動(自分自身の筋肉を使って)で関節の動く範囲いっぱいにゆっくりと動かします。もちろん、動かす可能性のあるすべての方向の動きをひとつひとつ確認するように動かしていきます。

正しい準備運動により、ウォームアップと筋膜の滑りを良くすることができ、本来の力を出しやすくし、また故障の予防になります。


運動前に行うために、損傷を伴う無理な動きや神経的な抑制が起こらないように注意が必要です。


ストレッチ

本来は筋肉の他動的伸展法(伸ばしたい筋肉を脱力した状態で他の力で伸ばすこと)を指し、主な効果は興奮した状態の筋肉を鎮静化することです。(神経的に抑制する)

つまり、スポーツなどで特定の筋肉を酷使したことで、緊張したままになっている筋肉を、ニュートラル(もとの状態)に戻すために行います。

緊張状態で筋肉を放置すると、短縮の原因になってしまいますので、十分に時間をかけて緊張しているすべての筋肉に行わなければいけません。


柔軟体操

身体の柔軟性(可動性)を向上させるために行います。

具体的には関節の可動域を広げるために、関節包靭帯に現在の可動範囲を超えた動きをつけるように力を加えたり、筋肉のニュートラルの長さを伸ばすように力を加えます。

筋肉は、本来縮むか弛むかで、伸びたりはしません。

つまり、無理矢理に関節を動く範囲を広げることで、微細な損傷を靱帯や筋肉に与え、その修復のプロセスにより可動域を徐々に広げていきます。もちろん、修復のプロセスを効果的に使うには、

「十分な栄養」

「十分な休息」

が必要になります。


間違えた方向に可動域を広げてしまうと、運動により捻挫の状態を作ったことになり、故障が起こりやすくなるので注意が必要です。


このように、それぞれに異なった目的と方法があるので、必要なときに必要な方法を選んで行うことが大切になります。
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2006/2/20

年のせいで治らない?  手技療法総論

患者さんの身体の右と左の同じ部分に症状を感じていることは稀であり、どちらかに症状があることが多いようです。

たとえば、

「右の膝は痛いけれど、左の膝はそうでもないです」 という様に。

そして、多くの患者さんが

「年のせいですか?」 とか

「使い痛みですかね?」 などとつづけて質問されます。

他の医療機関でよく言われているのでしょうね。


そこで私は次のように問いかけています。


「周りの同い年の人はみんな膝痛になっていますか?」

「あなたの右膝と左膝は同い年じゃないのですか?」

「右足と左足の歩数が違うの?」

「ひょっとして片足でケンケンして歩いていたの?」


右と左を同じように使っているつもりなのに、片方にだけ症状が現れるのは使い過ぎが原因なのでしょうか?

使い過ぎて疲れることはあっても、壊れる理由にはなりません。

間違えた使い方、つまり関節の位置関係が正しくない状態(捻れた状態)で使い続けることで関節は傷んできます。


また、老化により回復のスピードが遅くなったり、間違えた使い方をカバーする筋力が弱ることはあっても、そのことが損傷の原因にはなりません。

間違えた使い方で年を重ねるから、年配者の方がより多くの問題を抱えることになるのです。

年のせいでも使いすぎでもなく、

「使い方に問題がある」のです。


「年をとったから治らなくても仕方がない」とか、「使いすぎてるから治らない」と勝手に思いこんであきらめていませんか?

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2006/2/17

筋肉をモニターする!?  肩こりについて

はじめに肩こりを感じている筋肉を軽くつまんでみて、その時患者さんがどの様に感じるかを確認します。

肩の筋肉が正常な状態ならば、

「軽くつままれた」

とだけ感じるはずですが、それ以外の感覚、たとえば

「痛い・だるい・引きつれる・こっている・痛気持ちいい」

等と感じる場合は筋肉が異常な感覚を示している状態と言えます。


筋肉そのものが問題を起こしていないことはすでに調べていますので、他の部位からの神経反射により異常な感覚を示していると考えられます。

その原因となっている部位を見つけ出し、正常に機能するように持って行けば速やかに「肩の筋肉も正常化」するはずです。


内科的な問題(機能低下ではなく病的な状態)や、手術が必要な整形外科的な問題は、専門医での正しい治療により解決する必要があります。

もちろん、この様な問題が肩こりの原因であれば、治療がうまく進めば肩こりは消えていくはずです。


手技による施術をしている私たちは、これら以外の問題を扱うことになります。

その中でも、肩こりに影響が出やすいのが

「姿勢と歩行」

です。


多くの場合、いくつかの原因が重なって肩こりを示しているので、肩こりをモニターしながら、姿勢の崩れている部位を正常な方向に戻したり、動きや位置関係の悪い関節を正常な位置に持って行くと、その場で肩こりが軽減する部位がいくつも出てきます。

その肩こりが軽減する部位を、出来るだけたくさん見つけ、優先順位を決めてそれぞれの部位に適切な手技を施術します。

優先順位と手技の選択が正しければ、多くの場合全ての問題点を施術しなくても肩こりは解消していきます。

施術の対象となった部位が、どの様なメカニズムで問題を起こしてしまったのかを考察し、再発を予防します。


この様に、肩こりをその場だけ楽になるような対症療法でごまかさずに、モニターポイントとして利用することで、患者さんの抱えている様々な問題点とメカニズムを知ることが出来ます。


その問題点を一つ一つ確実に解決していくことで、患者さんの全体の状態も良くなり、結果として「肩がこらなくなる」のです。

治療家のみなさんは、肩こりをモニターポイントとして利用していますか?

身体が示してくれる貴重な情報をもみほぐして台無しにしていませんか?

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2006/2/15

肩もみはダメ!?  肩こりについて

ホネキン博士は肩こりの患者さんをどの様に診ているのでしょうか。

私は、まず患者さんに「こりを感じる部位を手で触ってみてください」と聞いてみるとから始めます。

すると患者さんは

 ・首から肩をさする様に広く示す

 ・首から背中をさする様に示す

 ・肩の上の筋肉を揉みながら示す

 ・首と肩の間の1箇所を押し込むように押さえて示す

 ・肩甲骨の間を縦にこする様に示す

など、いろいろな部位を特徴的な方法(揉ん・叩く・押し込む・こする・さする等)で示してくれます。

言葉では同じ肩こりでも実際に患者さんが示す部位は様々です。

また、言葉で伝えてくれる部位と実際に手で指し示す部位が違うこともよくあります。

この時、患者さんが何処をどの様に示すかで 

「関連する部位」

「原因となる部位」

をある程度知ることが出来ます。

また、患者さんが肩こりを感じていた部位と状態を再確認し、私との間で「共通の理解」を得ることにより、肩こりを感じている筋肉を原因を見つけるためのモニターポイントにすることが出来ます。

次に、患者さんが示した筋肉(部位)に損傷がないか、過去のけがの傷やお灸の跡、手術後の瘢痕等が近くにないかを観察します。

筋肉を軽く触診することで、皮下の癒着や瘢痕、熱感、筋肉の過緊張や萎縮など筋肉の状態を調べます。

この段階で問題点が見つかれば、状態に合わせて施術します。(具体的な方法は別の機会に書きます)


肩こりを感じている筋肉そのものに問題がない場合は、他の部位に肩こりの原因があることになります。

その原因を見つけるのに、モニターポイントとしての肩こりが重要になります。

多くの治療院では、このモニターポイントとしての肩こりを、揉んだり、叩いたり、電気を流したり、薬を使ったりなど様々な対症療法で消そうとするため、本当の原因を見つけ出す事が出来ず、いつまでも肩こりがなくならないのです。
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2006/2/13

肩こりへのいろいろな取り組み  肩こりについて

肩こりの治療
としては、

マッサージ、指圧、整体、カイロプラクティック、病院などでいろいろな取り組みがされていますが…

本当の意味で治せている所がどれくらいあるのでしょうか?


「A先生にみてもらうと、その場は気持ちよくて肩こりが楽になった気がするんだけど、すぐに元に戻ってしまう」


肩こりを感じている筋肉に対して

「直接もんだり温めることで疲労物質を強制的に筋肉の外にだすような方法」

や、

「叩いたり、電気を流したり、ハリで傷を付けたり、強い磁気などにより、筋収縮が上手くできない状態にすることで肩こりを緩和する方法」

などが一般的に行われています。

病院などでは筋弛緩剤を注射するところもあるようです。

これらの方法は確かに一時的ではあれ肩こりを楽にすることもありますが、原因に対してはなんの改善も行わず肩こりを感じている筋肉に対して対症療法的に処置が行われているといえます。

たいていの場合は、本当の原因を見つけることさえ怠っています。


前回肩こりの代表的な原因を書き出してみましたが、多くの場合複数の原因が重なってその人特有の肩こりとなっています。

これらの複合した原因をしっかりと見極めて、それぞれに対して適切な方法の施術を行っていれば、

「B先生にみてもらうと、その場で肩こりを感じなくなり、最近では肩がこらなくなってきたみたい」

と言われる様になるでしょう。

そのためには、日々患者さんと向き合い、様々な知識を高め、原因追及の姿勢を取り続けることが大切です。

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2006/2/10

肩こりについて考える  肩こりについて

臨床の現場に立ち20年近くたちましたが、その間にお会いしたほとんどの患者さんが程度の差はあれ肩こりを自覚していました。

それくらい、肩こりはよくある症状でありながら、患者さんも、我々治療家も正しく理解できていないからきちんと治せないのです。

「肩こりという病気はない」

 …と言う先生がいれば、
 
「肩こりは万病の元」

 …と言う先生もいます。


肩こりには様々な解釈がありますが、どれも間違いではないのです。

なぜなら、肩こりとは症状を指す言葉であり、その原因になる病気や機能障害には多種多様なものがあるからです。

肩こりを無くしたいならば、その仕組みと原因を正しく理解することが重要になります。


肩こりとは、首や肩の周辺の筋肉が何らかの原因により「緊張したり」「こわばったり」することで筋肉のユニット内での血行不良が起こり、その結果、「痛み・だるさ・凝り・張り」などを感じるようになるのです。

この血行不良になる原因に、様々なものがあるのですが、大きく分けて

@筋肉そのものに問題がある場合

A正常な筋肉が外部から神経的な影響を受けて緊張している場合

に分けることができます。


筋肉に問題がある場合

(1)炎症:打撲や挫傷などの外傷により筋肉組織に炎症が起こることで筋肉の内圧が上がり循環障害となり、疲労物質が筋肉内に滞り肩こりとなる。
(按摩やマッサージの後に起こる痛みも外傷性の炎症であり、肩こりの原因となる)

(2)癒着:冷えや圧迫などにより筋膜が癒着や緊張することで、筋肉の内圧が上がり循環障害となり、疲労物質が筋肉内に滞り肩こりとなる。
(下着や服などよる圧迫も原因となる)

(3)疲労:肩や首の筋肉を連続して使うことで筋肉そのものが疲労し肩こりとなる。


正常な筋肉が影響を受ける場合

(1)姿勢:肩こりの原因で最も多いのが、この姿勢の問題です。

生活習慣やスポーツ、歩行、仕事など様々な要因が関連して、その人特有の不良姿勢を生み出しています。

不良姿勢を保つためや、代償するために特定の筋肉が継続して緊張するために起こります。

この姿勢に関する問題に関する正しい理解が肩こり解消のカギともいえますので、後日に改めて取り上げるつもりです。


(2)歯科的な問題:咬合不良・虫歯・歯周病など

(3)眼科的な問題:視力の左右差・緑内障・炎症性の眼科疾患など

(4)整形外科的な問題:頚部椎間板ヘルニア・変形性頚椎症・脊柱管狭窄症・脊髄の腫瘍・脊髄損傷など

(5)内科的な問題:あらゆる内科疾患および内臓の機能低下

(6)その他の問題:ストレス・うつ・老化など


(2)〜(6)は脊髄神経の反射や交感神経を介して首や肩の筋肉を継続して緊張させます。

その結果、筋肉の内圧が上がり循環障害をおこし肩こりになっていきます。また、神経反射は、痛みを特定の筋肉に起こすことがあります。


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2006/2/8

対症療法って良くないの?  手技療法総論

前回は「対症療法は良くない?」について専門的に書いてみましたが、

「内容が難しくてわかりにくい」

と言われましたので、次回からは「肩こり」「腰痛」「頭痛」「足のしびれ」など代表的な症状を順に挙げて、病院や民間療法で行われることを解説してみます。


今日は、患者さんとして来られている歯医者さんが以前に私に話してくれたことを紹介します。

「整形外科さんは、いいよな〜。検査して病名つけていきなり鎮痛剤を注射しても患者さんは怒るどころか喜んでくれてる。」

「さらに、おみやげの鎮痛剤や湿布まで持って帰ってくれて、それらに全部点数がつくのやで。」

「僕ら歯科医が歯痛の患者さんに虫歯とわかって治療せずに鎮痛剤を渡したらどうなると思う? みんな怒って誰も来なくなるで!」


全ての整形外科さんに当てはまることでは無いと思われますが、あまりにも核心をついた話なのでずっと記憶に残っていました。

正しい治療の手助けとして鎮痛剤を用いる事は患者さんの負担を軽減するため有効だと思いますが、

痛みを止めることだけが目的での使用には私も賛成できません。

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2006/2/6

痛みに対する対症療法  手技療法総論

手技療法を行うものとして、痛みに対する対症療法について考えを書いてみたいと思います。

痛みに対する治療とは、痛みという現象を起こしている原因を見つけ出し、その問題点を解決することなのです。

しかし、この痛みとは患者さんが自覚する主観的な現象のひとつであり、他の人には本当のところがわかりにくいのです。

そこで、病院などではレントゲンやMRI、血液検査などの客観的な検査により、病理的な問題を見つけ出し治療します。多くの場合は手術や薬物療法になります。

病理的な問題が見つからない場合や、症状との関連が低い場合は機能的な問題を調べるために問診や徒手による各種の検査により痛みの部位、種類、発現パターンなどから問題点を特定していき、理学療法や手技療法により改善していきます。

病理的な問題や、機能的な問題に対して適切な処置や治療が行われた場合でも、痛みを完全に感じなくなるには多少の時間がかかります。

このような場合には鎮痛剤を用いて痛みを緩和させる対症療法が併用されます。

また、残念ながらその解決法が解らない場合や、問題解決に時間がかかる場合、解決できない場合にとりあえず症状としての痛みを止める為に注射や薬、湿布を用いることが臨床の現場では多くみられます。

前者の場合は、原因へのアプローチをしっかりとしながら、補助的に用いるのですから、期間も限定され副作用の心配も深刻ではありません。

問題は、後者の場合の患者さんがこの事実に対して理解度が低く、原因に対して何のアプローチもしていないのにもかかわらず、痛みが軽減したのは治っているからだと誤解することです。


痛みがあることにより、意識レベルでは患者さんは自分の身体の中で何かが上手くいっていないことを自覚し、安静もしくは無理せずに用心深く行動することができます。

無意識のレベルでは、脳が痛みの情報などより、修復作用(障害部位を治そうとする働き)や代償作用(他の部位で痛みをかばう働き)を発動させます。

「痛みの持つ意味」を患者さんがしっかりと理解し、原因の解決に向かう中で少しでも痛みを緩和する目的で対症療法を用いるのは悪くないことだと思いますが…

…原因がよくわからないとか、原因を探すことすらせずに対症療法だけを行うことには疑問を感じずにはいられません。
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2006/2/6

痛みについて考える  手技療法総論

痛みに関する様々な治療法は、目的により大きく2つに分類されるように思います。

A.痛みそのものを軽減したり無くすことを目的としたもの(対症療法)

B.痛みの原因を見つけ出し、改善することにより結果として痛みが軽減されることを目的としたもの


鍼灸や整骨、整体、カイロなどの民間療法の中には、

「病院などの西洋医学で行われている痛み止めの注射や薬、湿布、温熱や電気療法は対症療法であり、原因の解決とは関係のない方法です。」

「うちの治療院では、身体に直接施術を施し原因を解決していきます。」

…なんて言うところが結構あったりします。


このような考えには、いくつかの疑問点があります。

疑問1:「対症療法は良くない」とも取れる内容ですが、本当にそうでしょうか?

疑問2:民間療法でやっていることは原因の解決になっているの?

疑問3:そもそも、民間療法ではどんなことをどんな目的でやってるの?


こんな感じで、「治療を受ける側」も「治療を施す側」も今までにあまり深く考えずに、何となくやってきた人たちが多いのではと最近感じます。

ホネキン博士の健康話では、治療家を目指す人や患者さんに学校や本では学べない現場の声をとどけていきたいと思っています。
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